プーノで先住民の言語、アイマラ語による初めての判決 | PERU day by day改めKansai day by day

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17年住んだペルーから帰国してスペイン語の全国通訳案内士デビューしました。インスタグラムシェアしながら、日常生活や日本の面白いところを紹介していきます。
趣味はランニングとペルーの国民舞踊、マリネラ・ノルテーニャ。

5月16日、El Comercio紙より

2015年3月6日ぺルーで初めて、訴訟当事者の母国語による判決が下された。
プーノ県、イラーベ郡の裁判である。

2011年5月31日、トトルナ集落に住み、
3人の息子のいるエルサ・ブトロン・チリは息子の一人を
学校に迎えに行くはずであったが、
夫の兄フェリピ・ママニに牛の乳絞りを手伝うように頼まれ、
その後婦女暴行の被害にあった。
警察に告発、そして検察に告訴し、何度かの公判の後、
2014年年末、イラーべの判事、フリオ・セサル・チュクヤ・サガに対し、
エルサは事件をアイマラ語で説明したいと訴えた。
検察はこれに反対したが、チュクヤ判事は
法が彼女を庇護しているとし、その権力を行使した。
何度かの公判の後、フリ生まれの裁判官は
生家で両親が話しているのを聞いて学んだアイマラ語で判決を読み上げた。

「まだ公選弁護人であったころ、
多くの被告人がなぜ自分が告発されているのか、
なぜ罪を問われているのか理解できていないのを見てきたました。
裁判は彼らの言語で行われていなかったのです。これは不当なことです。」

判事は机をたたきながら語った。チュクヤ氏は声を強めて続けた。

「何を言っているのかわからない者に対してを検察が調査したり、
判事が検察を下せるのでしょうか。
ここでは国家がスペイン語で話すことを義務付けるという
障壁を破ろうとしていますよ」

彼はまた、最高裁判事か国会議員になりたいと夢を語った。

今でも被害者のエルサは加害者の脅しを受けている。
ただ、彼女は希望を失っていない。
次に裁判があった場合には彼女を理解してくれる判事がいるからだ。

プーノでは県民の80%がアイマラ語かケチュア語を話すという。
しかし、同県にいる高等裁判所の判事87名のうち、
これらの言語を話すのは12人か15人に過ぎない。
この裁判のあと、3月30日にはケチュア語による判決が
アサンガロの予備調査で宣告がなされた。

「双方の判決は当事者の言語で裁判を行う必要性を深く考え直させてくれます。
そうすることによって判事を不審人物としてでなく、
権威者なのだと感じてくれるのです。
これは判事、検察、弁護人、鑑定人といった法務に関わるすべての者に対する法的命令なのです。」
プーノ高等裁判所のエルナン・ライメは語った。


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