ブログネタ:いま憂鬱なこと 参加中1534年3月23日、スペイン人によるインカ帝国(タワンティンスーユ)征服後の
クスコでスペイン人によるクスコ市の建都が祝われた。カトリックの儀式の元に・・。
ペルーの都市の多くは、スペイン人による建都の日を
その街の創立記念日としている。
しかし、かつてインカ帝国の中心であったクスコはそうではない。
インカの時代の太陽の祭り、
インティライミを復興した祭りを6月24日に行うようになって
その日を「クスコの日」として以来、
この街ではスペイン人による建都の日はすっかり忘れられてしまった。
それにもかかわらず、昨日、日刊紙REPUBLICAは
「今日は何の日Efemerides」に
「Feliz Aniversario Cusco」として
クスコの創立記念日をweb上に掲載してしまったのだ。
これに対してソーシャル・メディアでは反対するコメントが殺到した。
日本で言えば炎上というやつである。
「クスコではこの日は祝わない」
「破壊の始まりの日」
「侵略と強奪の日」
「インティライミこそが記念日だ」
「クスコはスペイン人ではなく、マンコ・カパック(初代インカ皇帝・伝説)によって創建されたのだ」
といったコメントが大半だった。
クスコは先住民とスペインの融合によってできあがったのだという
少数意見もあったが、すぐに反論にあってしまう。
実際、クスコの人口のほとんどはスペイン姓と名前を持っているし、
スペイン語を話し、スペイン人がもたらしてカトリックを信仰している。
聖週間には地震の主の祝福に行き、カトリックの祭日を祝うのクスコ人。
大半の人間が先住民とスペイン人のメスティソである。
にもかかわらず、スペイン人による建都を否定しているのだ。
スペイン語を話し、スペイン姓と名前を持ちながら!
会社の同僚にも聞いてみた。
観光学科を卒業して、クスコの征服の歴史も知っているべきなのに、
屈辱の日でもある1534年3月23日を知らなかった。
彼の意見は
「破壊の日だよね」
1920年代以降、インディヘニズモと呼ばれる先住民文化復興運動が高まり、
考古学研究の盛んになっていくにつれ
クスコ市民の間では
自分たちは「偉大なインカの子孫である」
という意識が植え付けられていった。
それを少しでも否定しようものなら、炎上どころか石もて終われることになりかねない。
ある意味歪められた自意識だとは思うのだが、反駁は禁物。
クスコの人間にかかわらず、
ペルーは征服された先住民と
征服したスペイン人とそれ以外の移民たちによってなりたっているので、
市民そして国民のアイデンティティが複雑で
矛盾に満ちている。
とりあえず
インカ=善 スペイン=悪
この図式はクスコでは守らなければいけない。観光客も同様だ。
(例外、サッカーなどで、スペインVSドイツとかオランダの場合、当然スペインを応援する)
インカ帝国―その征服と破滅
インディヘニスモ―ラテンアメリカ先住民擁護運動の歴史 (文庫クセジュ)
にほんブログ村