好きだった
初恋の人は?と聞かれると俺の場合危ないけど兄貴なんだ。
運動神経抜群で、見てくれもかっこよくて、弟思いの兄貴。
自転車の乗り方、野球、素もぐり、釣り、すべて兄貴から教わった。
俺が喧嘩して負けて帰ると喧嘩の必勝法をとことん話してくれた。
俺からするといつでも大人な兄貴はいろっぽい存在でもあった。
兄貴が高校時代風呂に入ってるとき覗いたことがある。
母親に見つかった。そのときの言い訳は「高校生になるとどれだけ毛が生えてるか見たかった」
兄貴の婚約者が初めて家に来たとき、子供ながらに嫉妬した。
俺は彼女とは一切目をあわさなかった。
俺以外の家族は俺が照れてると勘違いしてた。
兄貴が結婚して盆、正月に実家に帰ってくると本当に嬉しかった。
年の離れてる俺に土産を買って来てくれた。
兄貴の結婚にもしばらくすると慣れた。
ある日兄貴の嫁さんとずいぶん遅くまで話しこんでいたら兄貴は俺に嫉妬した。
そのころの俺ももう成人して東京で仕事をしていた。
「二人きりになるな」と兄貴に言われた。
俺の初恋の相手には今でも尊敬してる。
俺みたいな感情ってやはりゆがんでると思う。
でも兄貴に対する尊敬と感謝は死ぬまで思っていくと思う。
ありがとう、兄貴!