辻村深月さんの『かがみの孤城』を読みました。
中学生になった安西こころは、友人とうまくいかなくて不登校になってしまった。
〈こころの教室〉というスクールに通うことも考えたが、朝になるとお腹が痛くなってしまう。
そんなある日、部屋に置かれた姿見が光り出す。
姿見をくぐると城のような建物に繋がっており、そこには、こころのように中学校に通うのが辛くなった子供たち6人が待っていた。
不登校を克服していく物語かと思いきや、もっともっと大切なものがあるんだよってことを教えてくれる話になっています。
もちろん、学校を否定しているわけではなく、学校に行けるようになったら良いね。でも、無理をする必要はないよ。自分に合った方法を見つけようねって。
終盤で明かされる、7人の間にある"違い"については、かなり早い段階で気づいてしまいました。
下巻の頭で、それに関する仮説が立てられますが、たぶん私の仮説の方が正しいんだろうなぁと。
でも、私の推理が冴えていたのはそこまで。
最後に明らかになった2つの事実については、まったく予想だにしないものでした。
こういったあたりが、辻村深月さんは上手いんだよなぁって、改めて感心させられました。
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