もともとはハングル能力検定1級に合格したときに次の目標にしていた文芸翻訳を学ぶため、2023年末から韓国文学翻訳院の「翻訳アカデミー」を受験すべく準備していました。

1次試験は日本語と韓国語で志望動機や研究計画に近い作文、2次試験は小説の一部をオンラインでリアルタイム翻訳、3次試験が面接でした。

2次試験まではこれまでの経験を活かして合格し、そのまま面接に臨みましたが、残念ながら面接で不合格になってしまいました。

 

2023年11月に文学翻訳院が翻訳アカデミーの広報と試験案内を兼ねたイベントを東京で開催したときに「今後は映像コンテンツ翻訳にも力を入れていきたい」と強調されていたので、文芸も映像も学べるならと応募しました。

ただ、私は普段から読書をあまりしないという根本的な部分での弱点があり、面接ではそこを見破られたと思います。

 

■きっかけ

翻訳アカデミー不合格から数か月は勉強する気になれず、悶々と過ごしていました。

そんななか、2024年度からボランティアで東京都の観光ガイドを始めました。

時間がある週末に都内の観光地で道案内などをしています。

学生時代からすっかり変わってしまった東京を知るきっかけにもなるし、軽い運動にもなるので楽しく活動しています。

 

その年の秋、ふと「そろそろ勉強を再開しようかな」と思い、将来的にプラスアルファにもできて以前からやってみたかった韓国の「観光通訳案内士」資格に挑戦することにしました。

実は2017年に受験しようと過去問を買ってJPT(日本語能力試験)を受けたものの、大阪転勤が重なって忙しくなり、ずっと保留状態でした。

試験の日程を調べてみると、7月に願書提出、9月に筆記試験、11月に面接とあり、1年かけて勉強するなら今から始めれば間に合いそうと思って準備に入りました。

 

■急がば「課金」

今回も課金です。

2009年度に日本の通訳案内士試験を受けたときはソウルの時事日本語学院で一部の授業だけ受講し、あとは自分で過去問を解いたりして対策しました。

そのときに調べた他の予備校の中に観光通訳案内士のコースを設けているところがあったのを思い出し、改めて調べてみると比較的実績がある予備校が2か所見つかりました。

11月の週末、その2校を実際に訪れて説明を聞いたりして、自分に合っていそうな「セジョン観光ガイド学院」に受講料を納めて勉強スタート!となりました。

 

■まずは筆記試験

12月の初めには前年度の観光国史(韓国史)の教科書が送られてきました。

予備校からは「国史は配点が他の科目の2倍で難易度も高いので早めに始めてください」とのことでした。

NAVERカフェに授業動画があり、それを観て2か月で国史だけ1周しました。

観光ガイドに求められる歴史である先史時代から朝鮮王朝後期までが主な試験範囲で、近現代は範囲が膨大な割に出題確率が低いので予備校ではちょっと後回しです(このツケが後で回ってきます)。

 

<2024国史教科書>

<2024国史教科書>

 

2月からは本格的に授業開始です。

筆記試験は国史の他に観光資源解説、観光法規、観光学概論の4科目です。

観光資源解説は地理や建築、文化、観光法規は韓国の観光に関する法律、観光学概論は観光学という学問としてのアプローチが出題範囲になります。

専攻外国語は外部の試験結果を提出します。

私はJPTを受けなおしました。

 

<2025教科書>

<2025教科書>

<JPT受験2回目>

<JPT受験2回目>

 

筆記試験は各科目から25題ずつ、合計100問の4択問題です。

配点は国史だけ1問1.6点、その他は0.8点で4科目合計60点以上なら合格(1科目でも得点率40%未満なら足切り)です。

 

予備校では、平日(火木)クラスと週末(日)クラスでほぼ同じ内容の授業を毎週行います。

どちらを受講しても問題はないものの、週末クラスが先に開講して週末クラスが2か月後から開講して追いかけるスケジュールです。

全ての授業動画がカフェに残っているので何度でも授業を聞くことができるのはメリットです。

教室に行けば先生に直接質問することもできるし、オンライン受講ならわかりにくいところや板書が多い内容は一時停止や巻き戻しできるので、自分のペースで勉強できます。

私はほとんどの授業をアーカイブ動画で受講しました。

 

国史の授業は板書が多く、1回3時間の授業を途中で止めたり巻き戻したりで最後まで観るのに4~5時間かかることも多く、平日は仕事が終わってから、週末は朝から動画を観て勉強する毎日でした。

当時心がけていたのは「仕事が忙しくても一週間分の授業はその週のうちに観終える」でした。

教室に行けないことが多くても教室にいる同志と同じモチベーションで勉強するには、できるだけ遅れないことが望ましいと思っていました。

 

週末クラスは6月までにひと通りの範囲を終え、6月末に模擬試験があります。

私も後日、模擬試験を解いてみました。

25問中16問以上正解で合格点になるわけですが、この時点では国史10問、資源17問、法規10問、概論16問で、まったく話にならない点数でした。

この時点で勉強を始めて7か月で国史2周、その他3科目は1周ずつ。

あと2か月ではとてもじゃないけど時間が足りないと思い、1年延期して余裕をもって受験してもいいかななどと考えたりもしました。

 

ちょうどこのころ、7月から始まる筆記試験直前速成クラス用のテキストを受け取りに予備校に行ったら国史の先生が来ていたので相談してみました。

模擬試験の答案を見せると「この勉強方法で間違いないし、まだ間に合うからがんばれ!」と激励の言葉をいただきました。

 

先生の言葉を信じて残り2か月を駆け抜けました。

7~8月は出張も多く、当然ながら授業動画と予習は休めないので勉強道具を持参して出張先でも朝や移動時間に勉強しました。

毎週、いつもギリギリで予習して動画を観て、の繰り返しでした。

趣味の音楽活動も7月以降はほとんどできませんでした。

 

こうして9月1周目の筆記試験を迎えました。

ここまでに国史3周、その他3科目は2周。

筆記試験の直前は肌荒れ、下痢が止まらず、体力的にも限界でした。

試験当日は雨。

冷房で体が冷えて腹痛になることも予想して、普段より厚着して行きました。

 

<筆記試験会場>

<筆記試験会場>

 

試験は4科目100問を100分間で解答するので、1問あたり1分しか考えられません。

問題用紙は国史→資源→法規→概論の順番で構成されていて、結果的に順番どおりに回答しました。

 

最初の国史で一気に緊張が走ります。

出題範囲は先史時代から朝鮮王朝後期までで約21~22問、残り3~4問が近現代と聞いていて、過去問もだいたいその傾向でしたが、今回はその2倍、7問も出題されました。

近現代史は朝鮮王朝末期から現在までの激動の時代で、予備校では8月に一日かけて要点整理する授業があったので、その日は平日だけど休暇をとってリアルタイム受講しました。

授業後にアーカイブで観ることも考えましたが、他の日にはほかの勉強で手いっぱいだったのでやむを得ずリアルタイムでの受講となりました。

それでも最低限は勉強したし、筆記試験前日は近現代史に時間を割いて集中的に勉強しました。

結果、付け焼刃は役に立たず、7問中ほとんどが不正解でした。

 

<試験前日に近現代史のまとめ>

<試験前日に近現代史のまとめ>

 

国史でかなりてこずったので残りの3科目はあまり余裕もなく、ほぼ直感で解答をマークしていきました。

ギリギリで概論まで解答を終え、試験終了です。

周りを見ると、20人以上いた受験生のほとんどは早々に解答を終えて途中退出、私ともう一人ぐらいしか残っていませんでした。

 

筆記試験の正解(案)は当日の午後に発表されます。

私も昼食後に近くのカフェに入って発表を待ちました。

予定どおり発表され、自己採点してみたところ、国史と資源はあまり芳しくなかったものの足切りは免れ、法規と概論が思いのほか好調で合格点を越えていました。

緊張が一気に緩む瞬間でした。

 

■面接対策

筆記試験の合否は1か月ほど先に発表されるため、ある程度合格確率が高ければ発表前から本格的に面接対策を始めます。

私は予備校の面接対策クラスも3月から受講していました。

毎週土曜日の午後に3時間ほど、面接で出題されそうな内容やキーワードを整理して2分程度の答えを作る練習をしました。

 

例えば、よく出題される質問に「ハングル」がありますが、面接で「ハングルについて説明してください」と質問されたときは、2分程度で答えられるように関連するキーワードを元に頭の中で文を作り、声に出して答えます。

これを100~200個ほどノートにまとめて繰り返し練習します。

質問は3問で、日本語で質問される場合と韓国語で質問される場合があるので、日韓両方で答えられるように練習する必要があります。

 

<面接対策ノート>

<面接対策ノート>

 

最初は練習パターンを体に覚えさせるために少しずつ練習し、筆記試験後は授業時間も5時間に延びて1日に10個以上練習しました。

筆記試験前はどうしても時間が合わず、直前の数回は欠席しましたが、筆記試験後は授業はもちろん、スタディという受験同志との勉強会もほぼ毎日行いました。

ビデオ通話で相手の表情も見ながらお互いに問題を出し合い、うまく答えれば褒め合い、間違いがあれば直したりするスタディをすることで、絶対合格したいと強く願う同志たちとの絆が生まれました。

 

その他、できるだけ観光地に行って現場の空気を肌で感じることも大切です。

私は4月に昌徳宮、景福宮、宗廟を歩いて廻ったり、日本語ガイド付きツアーを申し込んで鉄原DMZと第2トンネルを見てきたりしました。

出張で地方に行けばその場所の観光地を見に行ったりもしました。

現役ガイドさんが実際に働く姿を見て、ますますモチベーションが上がりました。

 

<昌徳宮>

<昌徳宮>

<景福宮>

<麻谷寺>

 

■面接試験

10月下旬に筆記試験の合格が発表され、いよいよ残り3週間。

筆記試験ほどではないにしても緊張します。

勉強方法にも慣れて、あとはひたすら練習あるのみです。

私は個人的に声をかけて4人の同志とスタディしました。

基本的には授業で扱った内容の復習、そして直前期は過去問などから答えにくい質問をしても冷静に答える練習を繰り返しました。

 

<歴史地図と面接過去問>

<歴史地図と面接過去問>

 

面接前日は予備校の自習室でひとり練習。

これまでに練習した内容を最初から総チェックし、漏れがないか確認しました。

夕方は早めに帰ってしっかり睡眠をとり、翌日に備えました。

 

当日は試験開始の1時間ちょっと前に予備校が試験会場近くに貸し切りにしているカフェに集合し、同志と顔を合わせて緊張をほぐし、揃って会場入りしました。

 

ソウル会場の面接試験は原則3問で、日本語2問と韓国語1問が一般的です。

私のような日本語ネイティブでも同じように出題されます。

時間帯で同じ質問が出題されますが、それが日本語になるか韓国語になるかは決まっていないようです。

試験はくじ引きで入る部屋が決まり、6畳ほどの部屋に面接官3人と受験生1人です。

 

私が受験した時間帯の質問はこんな感じでした。

①(日本語)世界には様々な文化を持つ人がいて、そのような人たちが韓国にも旅行に来るが、ガイドはそのような観光客に対してどのように行動すべきか。

→実は日本語が聞き取れず、もう一度お願いしますと言って質問を2回聞いたものの、やっぱり完全には聞き取れませんでした。

②(韓国語)キムチについて説明してください。

③(日本語)パスポートをなくしてしまった場合、ガイドはどのように対応すべきか。

 

①は聞き取れた部分だけでなんとか答えを作って話しましたが、自信もないし減点になっただろうと思います。

日本語ネイティブが日本語を聞き取れないことはときどきあるようで、予備校でも気を付けるように言われていましたが。。。さすがにこれは防げないですね。

②③は何度も練習した内容だったのでスラスラと答えられました。

ただ、③は大使館や領事館というキーワードが抜けてしまい、減点対象だったと思います。

 

■試験終了!

何はともあれ、試験終了です。

昼食抜きでの試験だったので、帰り道が同じ同志&スタディで共に練習した同志の2人と一緒に早めの夕食をとりました。

長期間の緊張と抑圧から解放されたこともあり「今日はアルコール抜きにしましょ」で合意。

おいしい豚の足を食べ、お茶して解散しました。

 

■結果発表

1か月後の12月中旬、2次試験の結果発表でした。

上記のとおり、ちょこちょこやらかしましたが、なんとか合格!

1年間の勉強が実を結びました。

しばらくは勉強から離れたい~

 

観光通訳案内士は、別途申請するだけで国外旅行引率者の資格も取得することができます。

韓国から外国に旅行者を連れていくTC(ツアーコンダクター)の資格です。

私が2009年度に合格した日本の全国通訳案内士は2018年から取得義務がなくなりましたが、韓国では観光通訳案内士が有償ガイドには必須の資格であり、国外旅行引率者資格を持っていれば韓国内と韓国から引率して日本国内での有償ガイドが可能になります。

今後は東京の観光ボランティアもしつつ、徐々に観光の仕事にも手を伸ばせるように準備していくつもりです。

いずれはこれまでに20年ほどのキャリアを積んだ専門通訳翻訳と観光を掛け合わせた仕事もやってみたいですね。

ハングル能力検定(ハン検)の平均点・最高点数、出願者・受験者・合格者数がハン検協会のウェブサイトに公開されました。

 

1級の1次試験最高点が聞き取り&書き取りで37点、筆記で52点、合計89点!

合格率は受験者106人中20人の18.9%とのことで、稀に見る高得点かつ高合格率でした。

そして、今回はその合格者の中に私も含まれています!!

 

2020年秋に初めて受けてから、途中に引っ越しで(2021年に兵庫から東京に引っ越しました!)準備できなかった回を除き、5回受けてやっと合格です。

これだけ合格者が多いということは、試験が簡単だったか、あるいは同志が皆レベルアップしてきているか。。。後者だと信じたいところです。

1次試験を5回受け、過去問も約5年分(10回分)を繰り返し解いた印象では、今回が特別簡単とは思いませんでした。

ここ数年で韓国語学習者の数は相当増えているようなので、周りの同志がかなり力をつけて試験に臨んでいるんだなと驚くばかりです。

 

さて、3年かけてようやく合格したハン検1級ですが、これまでにやってきたハン検対策を備忘録として残しておきます。

 

■「語彙ゲー」攻略法

前回のブログでは過去問集と「ヨボセヨ!ハン検」を繰り返し解いたと書きました。

どちらも非常に大切な教材ですが、ただ解くだけでは教材活用度50%かなと後に感じました。

 

ハン検1級はいわゆる「語彙ゲー」です。

過去問は3周ほどすれば問題と正解をだいたい覚えてしまい、問題文をきちんと読まなくても答えが浮き上がって見えてきます。

しかし、それでは通用しないのがハン検1級です。

私はどの回も通算10~15周ぐらい解きましたが、頻出語彙は繰り返し「形を変えて」登場します。

聞き取りで登場した語彙が何回か後の試験では翻訳で登場、ということも多いわけです。

聞いて意味が分かるだけでは完全ではなく、当然ながら「日韓両方で」「聞けて」「理解して」「書けて」初めてその語彙を「習得した」といえます。

私もこれで数点落として70点に届かず(54回65点、56回61点、57回64点、58回68点)何度も涙しました。

たとえば、筆記では何度も登場していた「쏜살같이」という語彙が日韓翻訳問題で登場して、どうしても思い出せず書けなかったことがあります。

日常生活で登場頻度が低い語彙ほど、意識して日韓両方でチェックするようにしました。

 

「トウミ」も買いましたが、私にはなかなか使いづらい本でした。

私は高校大学受験では英語を武器に(他教科が弱すぎて)ギリギリで突破していました。

そのときも単語帳を使ったことはなく、長文読解に登場する語彙を文脈で理解することで語彙力を伸ばしていました。

トウミも単語帳なので私には難しく、ほとんど開かずに終わりそうです。

 

■急がば「課金」

2022年夏、3回目の不合格でモチベーションはダダ下がり、合格への道も見えず、自分が韓国語のプロとして10年以上も活動しているのに合格できないことは精神的苦痛でもあり、諦めたくはないけど勉強する意欲もなく、どうすべきか迷っていたところに運よくオンライン対策講座の情報を入手、既に開講してひと月以上が経っていましたが途中から追いかけて受講しました。

もともと、通訳案内士の試験対策も受験を決めたときから必要だと思う科目だけ(当時はソウルに住んでいたので)鍾路の時事日本語学院で対策講座を受講していたから一発合格できたことを思い出しました。

講座自体はもちろん、一緒に受験する同志の存在はモチベーション向上に不可欠です。

独学でブログや動画を参考にして勉強する方法ももちろんアリですが、私は「課金派」です。

ただ、ハン検1級は最初の受験時はコロナ真っ盛りで対面授業はもちろんなし、オンラインも1級対策となるとかなり少なく、当時はうまく見つけられませんでした。

 

私は「ミリネ韓国語教室」の講座を教えてもらい、受講しました。

授業は隔週で、当日の朝にその日の授業で解説する内容の小テストがメールで配られ、授業前に解いてから授業で解説を聞くスタイルです。

受検者が間違えやすいものを先生が小テストにまとめてくれて、どうして間違いやすいか、どう対策すれば間違いにくくなるかを会話しながら解説してくれます。

小テストで同志は全員正解、私だけ不正解ということも多く、恥ずかしい思いをすると当然忘れにくくなります。

恥の数だけ語彙力は伸びます!

 

小テストの元ネタになる教材が「トウミ例文集」です。

「トウミ」は例文がないことがひとつの弱点になっていて、万人受けしない理由だと思います。

ミリネの「トウミ例文集」は「トウミ」の語彙をジャンルごとに再分類、そして全ての語彙に例文をつけてあるので覚えやすさが段違いでした。

近日発売予定の「hanaの韓国語単語〈上級編〉ハン検1・2級レベル」は、この「トウミ例文集」に近いものになるのでは?と期待しています。

 

私にとっては覚醒ともいえるほど、この授業で語彙力が伸びました。

オンライン講座なので授業の動画で繰り返し復習できます。

平日は昼休みに事務所を出たら動画を回しっぱなしで、移動中は音声だけ聞いて復習していました。

結局、このときは1次試験で2点足りませんでしたが、もう少しで届きそうかなという希望が見えました。

 

その後も授業動画での復習と「トウミ例文集」を繰り返し、1次試験の3週間ぐらい前から過去問で実戦の感覚を思い出す作業をしておきました。

私が使った教材はこれだけです。

他にも良い教材は多いですが、たくさん持っていることよりも同じ教材を10周でも20周でも繰り返し「読んで」「見て」「聞いて」頭から抜け落ちないようにすることの方がずっと効率が良いと思います。

 

語彙力を伸ばすには一つひとつの語彙を「点」で覚えるのではなく、それぞれの語彙を関連付けて「点と点を線でつなぐ」ことで覚えやすさがかなり変わります。

何事も関連付けることは大切ですね。

ハン検1級語彙も類義語、反意語、ニュアンスの相違によるグループ化などで少しずつ広げていけば膨大な語彙も怖くありません。

 

過去のブログにも書いたとおり、私は韓国語を学んで3年でプロ通訳者としてデビューしましたが、3年間で業務に必要な最低限の語彙を取捨選択して身に付けてきたため、韓国語のプロとしてはどうしても語彙力が弱点でした。

それでも業務にほぼ支障がなかったので、弱点に気づかず「自分は韓国語かなりできる!」と勘違いしていました。

ハン検1級対策では、その驕りを一度リセットして自分の技量を見つめなおす良い機会になったと思います。

 

■2次試験は「音読」

めでたく1次試験に合格したので、そのまま2次試験対策に突入です。

2次試験は最初に自己紹介兼ウォームアップの雑談が数分あり、その後に問題文を1分で黙読、そして音読&問題文に関する質疑応答の流れで行われます。

 

私は職業が通訳者で普段から韓国語を使っていて、最近は韓国出張もあって空き時間があれば友人らと食事に行くこともあるので、会話自体はそれほど苦になりません。

ただし、2次試験で使用するエッセイのような文章を読む機会はほぼないので、毎日一つ以上の社説やコラムを読みました。

過去問は試験前日と当日に3~4回練習しました。

社説やコラムで練習したからか、過去問は短くて易しく感じました。

私は読むのが速い方ではないので、1分間黙読と音読を重点的に練習しました。

 

黙読は、段落ごとにできるだけ速くポイントをつかむため、段落の最初の文だけを読んで最後までいったらまた最初から段落の最初の文とキーワードになりそうな言葉を探しながら最後までいく、を時間を測って繰り返しました。

 

音読は発音や抑揚、文章の流れを意識してできるだけゆっくり練習しました。

速く音読することは速くしゃべることと同じで外国語学習にはプラスになりません。

音読が遅くても試験では減点対象にならないので、文章の流れを損なわない程度に限界までゆっくり音読しました。

実際の試験では、途中に何度も登場する語彙を間違えて読んだかも!?という部分があり、焦って発音が多少ブレてしまいました。

ブレると内容が頭に入らず、質疑応答で内容のことを質問されても内容を思い出せず、これもけっこう焦りました。

そういうこともあるので、練習では全くブレなくなるまで同じ文章を繰り返し音読すべきですね。

 

1次試験はギリギリではないものの、すごく高得点というわけでもなく

でも合格なら何でもOKです!

2次試験は通訳者の意地!?でオールSとれました!

 

友人に借りた過去問集が下3冊

それ以降は自分で買い足しました

 

■やっと合格してホッ

3年間の修業が終わり、嬉しさもさることながら「やっと解放された!」という気持ちです。

韓国語関連で取得できる資格のうち「全国通訳案内士」「TOPIK6級(6年前に期限切れ)」に「ハングル能力検定1級」をやっと加えられたことが嬉しいです。

もちろん、韓国語関連の資格は他にもあるし、韓国語を生業にして生きているからには一生勉強していくことには変わりありませんが、これで私の資格武装はひと区切りです。

 

今後は本業である通訳翻訳。。。なかでも文芸翻訳をいつか少しでもかじれるように気持ちを新たに始めてみようかと構想を練っています。

しばらくは日常業務では触れられないジャンルの韓国語に触れつつ、ハン検1級語彙を少しでも頭に定着させるべく、細々と勉強を続けます。

久しぶりのブログは韓国語の勉強についてのお話です。

日本に引っ越してきて早3年半。

コロナで出張がなくなり、時間ができたので久しぶりに勉強しました。

 

1)ハングル能力検定

TOPIK(韓国語能力試験)、通訳案内士と並んで、韓国語を勉強してある程度のレベルになった日本語ネイティブや日本語が上手な韓国語ネイティブが目指す試験が、この「ハングル能力検定(ハン検)」です。

ハン検は5級が初級で1級まであり、おそらく韓国語試験の難易度として最難関となるのがハン検の1級だと思います。

 

 

私はTOPIK最上級の6級を過去に2回合格(既に2年の有効期限が切れているのでまた受けなければ!)、そして通訳案内士は2009年度に合格済みだったので、このハン検1級に合格すれば日本語ネイティブが取れる韓国語資格コンプリート!です。

 

2)試験対策

本来は今年3月の試験を受ける予定でした。

それがコロナで中止になってしまい、そのまま11月の受験となりました。

 

3月下旬に申し込み、4月から少しずつ過去問を読み始めました。

最初はほとんど解けなかったので、正答を見ながらNAVERで検索していきました。

そうこうしているうちに6月試験中止の連絡。

モチベーション維持は難しく、勉強する時間は少なくなっていきました。

 

初期に勉強していたのは、新聞の社説でした。

毎日経済新聞の社説を丸ごとノートに写し、音読して意味の確認。

これは内容を情報として取り込むぐらいの効果で、語彙の増加にはつながりませんでした。

 

そして、リスニング問題を移動中にシャドウイング。

これは試験問題に慣れるという意味では効果はあったかも。

でも、その程度ではハン検1級の壁は越えられるはずもなく。

 

11月の試験は実施されることが決まり、9月から勉強を再開しました。

このときの計算では、過去問5周で合格圏に入る!でした。

過去問4回分を週に一つずつ、5週間で間に合うと思っていました。

 

9月の下旬からは在宅勤務の日と週末に合わせて週に3-4回、近所のファミレスに通って(どうしても家で勉強できないので、お金はかかるけど仕方ない)時間を計って過去問を解いて答え合わせするルーティーンを繰り返しました。

3周目ぐらいからは答えを覚えてしまうので80点を超えてきます(合格ラインは70点)。

ただ、結局5周しても満点はとれませんでした。

この辺が短期記憶の限界か!?それとも歳のせいか!?

単語ひとつ覚える間にふたつ忘れる!笑

 

 

 

(通い詰めたファミレス。試験後、閉店してしまいました)
 

出社の日や、移動時間にはハングル能力検定協会の模擬試験サイト「ヨボセヨ!ハン検」で4択問題のみを繰り返し解き、知らなかった表現をメモしました。

(ヨボセヨハン検リンク)

 

 

 

 

 

これもやりこんでいくと同じ問題が出るので、ときどきは全10問正解になりますが、やっぱり初めての問題では知らない語彙があると間違えます。

知らなくても答えを類推できる問題もあるにはあるけど、知らないと解けない問題の方が多いでしょう。

 

途中からは過去問だけやっていても効率が悪いと思って、ヨボセヨハン検にも力を入れました。

10問1セットを3回やって、答え合わせを含めると3時間ぐらいあっという間でした。

 

結果的に過去問4回分5周とヨボセヨハン検を20-30セットをこなしたところで、

試験当日を迎えました。

 

(試験会場にて。4人だから密にならない!)

 

 

3)試験本番

試験本番では、過去問やヨボセヨハン検でやりこんだから解けた問題もそれなりにあったものの、やったはずなのに思い出せない問題がかなりありました。

特に注意すべきは「選択肢の中で正答でなかったものが別の形で登場」するタイプの問題でした。

これは過去問やヨボセヨハン検を解いていくなかで気づいていたことではありましたが、詰めが甘かったのか、単純に記憶力が弱ってきているからか、曖昧な理解のままで終わっていたものはことごとく間違えました。

 

リスニングは、普段接することが少ない分野だと途端に聞こえづらくなります。

今回は「中国の韓流」「色と季節」「ダーウィンの進化論」が聞き取りづらく、やはり間違えました。

 

書き取りは、知らない言葉が出たらほぼアウトです。

聞いたとおりに書いて当たった問題はありませんでした。

これは耳の問題でもあり、話し方のサンプル数が足りない、または日本に来てから減ってきている証拠です。

 

4)今後の対策

結果的に65点で5点も足りず、それなりに計画的な勉強をこなした割に残念な点数になってしまいました。

 

次回、また同じぐらいの勉強時間を確保することができるかはかなり不透明なので、とりあえずは少し休憩、その後は来年6月に向けてもう少し時間をかけて準備しようと思います。

 

時間をかけて準備する理由として、直前に詰め込む「短期記憶」ではもはや対応しきれないと実感したからです。

時間をかけて繰り返し確認することで「長期記憶」に定着させることが、応用問題に対応するための必要条件なのではないかと思います。

 

また、ハン検1級をとることは「韓国語試験コンプリート」という意味ではそれ自体にも意義があるでしょうが、本来は「韓国語をより自由自在に操る」「コミュニケーションを円滑かつ確実にする」さらには「日韓ブリッジとしての業務に活かす」ための手段、あるいは指標といえます。

そう考えるとできなくても良い問題などなく、満点をとれるぐらいに理解度を高めなければなりません。

 

だからこそ、ハン検1級をとるために過去問やヨボセヨハン検だけに頼るのではなく、実生活で少しでも試験に出そうな韓国語に触れることが大切だと思います。

既に1級を取得した方、または勉強中の方はご存じでしょうが、ハン検1級に出てくる語彙は日常生活であまり使わない言葉の方が多いので、こちらからそういう分野の韓国語にアプローチする必要があります。

とりあえず、文学作品にヒントがありそうなので、小説などを読んでみようと思います。

試験と実生活をつなぐことが、理解を深める(長期記憶として定着させる)近道になりそうです。

 

私は本格的に韓国語を学び始めたのが27歳のときで、周囲の韓国語を生業とする方々より遅くスタートした分だけ、ややショートカットして勉強しました。

なかでも文芸の分野はほぼスルーしてきていて、この部分がハン検1級で足を引っ張ったのは間違いありません。

文芸韓国語をしっかり勉強すればかなりパワーアップできるはず。

 

韓国語で仕事をするようになってから12年が過ぎ、どこかで「自分は韓国語うまい」と驕っていた部分があったはずです。

いくらプロとして仕事をしていても、実力はまだまだ。

もっと勉強します。

 

勉強は終わりません。

終わらないのであれば、楽しみたい!

 

いよいよ、ドラマ「師任堂(サイムダン)、色の日記」がスタートしました!
2003年9月から翌年3月まで放映された「宮廷女官チャングムの誓い」以来のドラマなので、実に13年ぶり!

 
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韓国で「チャングム」が放映されていたころ、私は松山で韓国留学に向けてせっせと貯金しながら韓国語を独学で勉強していました。
1年後には自分はソウルにいて、イ・ヨンエ姫の活躍を近くで見守るんだと周囲に話していました。

そして1年後、私は予定どおりソウルにいました。
下宿のテレビで「チャングム」の再放送を観つつ、次作を今か今かと待っていました。
ちょうどその年の夏、新作映画「親切なクムジャさん」が公開されました。
当時、鍾路の団成社、ピカデリー、ソウル劇場を回って「舞台挨拶追っかけ」をしたことが思い出されます。
チケットは舞台あいさつに合わせて4枚買って(当時はネットで予約する術を知らず、いつも映画館まで買いに行っていました)、舞台挨拶だけを4回観た後に最後の1本だけ映画を観ました。
いま思い返すとちょっともったいないけど、そのときはそれが楽しくて仕方ありませんでした。

その後、私の予定とは違い、姫は舞台から姿を消しました。
広告モデルはずっと続けていたし、ときどきドキュメンタリーや歌番組にも出たりしていました。
でも、俳優としての活動はまったくなくなってしまいました。
せっかくこのために覚えた韓国語も成果を発揮できないまま・・・いや、一度だけ発揮しました!
2006年の12月、姫が青龍映画賞の授賞式のプレゼンターとして出席したとき、KBSホールの前で入り待ちして挨拶、握手、サイン、写真まで、パーフェクトに達成したときに少しだけど韓国語で「貴女に会いたくて韓国に来ました!」みたいなことを恥ずかしげもなく伝えました。
姫は「そうなんですかぁ~」みたいな中途半端な返事をしていたと記憶しています。

あれから月日は過ぎて、私ももう少しで日本に引っ越し・・・という今になってやっと「師任堂」が始まりました。
演技をしている現在の(とはいえドラマは2年近く前に撮影)姫は、やっぱり光っています。
照明のせいか!?いや、テレビの中にいてもオーラが感じられるほど、光っています。
 
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13年が経って、失ったものもあるだろうけど、得たものはそれ以上に多いはず!
これが見たくて韓国に来たんだよなぁと、完全帰国を目前にして感慨に浸っています。

1、2話を観たところでは、現代の美術史学者と朝鮮時代の申師任堂を演じていて、チャングムのイメージを持っているファンも、それまでの現代劇のファンも楽しめて、一度で二度おいしい設定になっています。
私は個人的には現代の学者としての姿が一番!

これから毎週水木が楽しみです。

今後、韓国語のプロとして食べていくのにどんな資格が有効か。。
これまで、通訳大学院卒業と通訳案内士、あとTOPIK6級を2年毎に取得してきました。
次に目標となる資格として、いま考えているのは

 

・韓国語教員
・韓国観光通訳案内士
・ハングル能力検定1級

 

ですが、韓国語教員資格は一昨年、3級受験用の養成課程を修了後、試験に一度落ちています。

 


そもそも、韓国語を教えるのにこの資格が必要なのか、という疑問もあります。
現在、韓国語教員のほとんどは韓国語ネイティブであり、日本で教えている韓国語教員のうち、この資格を持っている人は全体の半分ほどのようです。
資格武装という意味では持っている価値はありそうですが、果たして現場での価値は??です。
ただし、私自身が韓国語を本格的に指導するのはずっと先(それまではボランティア活動で経験を積みたい)なので、その頃に韓国語教育の必須資格になっている可能性も否定できません。
残り二つの資格は完全帰国後でも十分受けられそうだから急ぐ必要はないのかもしれないと思うと、やはりこの3つの中で最初に取得するなら教員なのかなぁとも思います。

 


一昨年、ソウル大学校の養成課程を受講したとき、その半年間はとても充実していて、専門を変更しようかとも思ったこともありました。
結果的には年齢や金銭的なハードルが高いことから専門はそのまま、韓国語教育はゆっくり経験を積んで定年後に持ち越すことにしました。
今は日韓ブリッジの仕事を続け、余暇の時間に少しずつボランティア講師をしていきたいと思っています。

 


では、韓国語教員資格をどの方法で取得するか。

 

・一昨年の教材を引っ張り出してきて、もう一度3級に挑戦
・3級対策はひと通り経験したのだから、今度は時間を金で解決する「単位銀行制」で2級取得

 

それぞれのメリットとしては、3級なら勉強して取得した達成感、2級なら比較的楽して取得できるうえ、オフライン講義での人脈づくりもできることが挙げられます。
ただ、殺人的に忙しい時期は過ぎたとはいえ、もう一度独りで3級の資格を狙うのは時間的にも難しい気もするし、無試験で2級を取得できる「単位銀行制」では単に資格を金で買うだけ、のような気もする。

 

 

今のところは「単位銀行制」に傾いていますが、この文を読んでくださった皆さんの「ちょっと違うんじゃない?」や「良い方法知ってるよ!」があればよろしくお願いします!

 

 

参考リンク
https://kteacher.korean.go.kr/noti6/noti61/_/D_list.do