浪人中の身、家の用事を済ませるばかりで変化が少なくブログの話題に困っていたところ
ブログ友達のすとぴーさんが10月26日(日)「航空観閲式」にコメントを頂きました、
「空中給油機って何?」
すとぴーさん 話題提供ありがとうございます。
空中給油機と言うのは文字のそのまんま、飛びながら給油するための飛行機、空のガソリンスタンドです。
方式は二つありましてブーム方式(パイプでつなぐ)とドローグ方式(ホースでつなぐ)。
アメリカ空軍機はブーム方式で米海軍・海兵隊とヨーロッパの機体はドローグ方式。
空中給油機の必要性は単純に思い付くのは給油しながら遠くへ行ける事、
だから近隣某国や某政党が「近隣諸国に脅威を与える」と言う事で反対する理由です。
もちろんアメリカさんが国外に展開する時は空中給油を受けながら移動しますので。
ただ実際の運用方法としては滞空時間を伸ばすと言う事を目的とする場合が多いです、
パイロットの生理的現象で時間に制限がかかりますが何十時間でも飛んでいられます、
下の画像のように7時間のパトロールなどはお手の物です。
F-14は海軍機なのでドローグ方式での給油です。
ではなぜ「専守防衛」の航空自衛隊に空中給油機が必要なのかご説明いたしましょう。
戦闘機の行動範囲と言うのは意外と狭くてザックリ言って1000km位、その範囲なら戦闘行動やって
基地まで帰って来れる。
でもこれは「来た!いざ迎え撃たん!!」というなら良いのですが、敵さんもそれ程都合よく行きません
そうなると行動範囲の限界のちょっと手前辺りでパトロールする必要が出て来ます
これを空中哨戒(CAP)と言います、この時上のF-14みたいな行動が必要になります、
CAP中に敵に遭遇したら交戦しながら応援を呼ぶ(もちろん同じ空域には早期警戒機がレーダーで
周辺空域に目を光らせています、空域の統制は早期警戒機が行います)。
さてもう一つは意外と知られていない理由。
飛行機にはすべて「最大離陸重量」と言うものがあります、これは旅客機も同じ。
国際線の場合積み込む燃料も膨大になります、そうすると優先順位が出来て
旅客を全員安全に目的地に届けるのが最優先なので積む貨物を減らす、場合によっては人も降りてもらう
軍用機も同じ理屈でして、フル武装すると結構重くなり満タンでは飛び上れなくなる事があります、
この時燃料少な目に積んでフル武装で飛び上ります、上がってしまえば重量は関係なくなりますので
上空で満タンにする、こんな使い方もあります。
この空中給油機がある事で今まで限定的な迎撃しか出来なかったのが
色々と防衛戦術を広げる事が出来ます、早期警戒機E-767と空中給油機KC-767は重要な存在です。
こちらは早期警戒機E-767