戦闘機パイロットのあまり知りたくない一面 | あめのむらくものブログ

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「今日の格言・名言」と その日の出来事

「制服姿は三割増」と言います、戦闘機パイロットは皆外国人ならトムクルーズ日本人なら
織田裕二に見えると言ったところでしょうか?



飛行機は高い所を飛びます、だいたいどんな飛行機(単発プロペラ機やヘリコプターを除く)にも
酸素マスクは付いています。旅客機は「酸素が必要な状態になったら…」、操縦席は国内線では
あまりありませんがクルーがトイレなどで席を外す場合、残ったクルーは酸素マスクを装着して
操縦することが義務付けられています。

通常1万メーターを超える高度で飛行していても普通に呼吸できるのは機内が「与圧」されているから、
富士山の頂上に登ると人によっては高山病を起こします、エベレストとなると無酸素登頂は大変です。
肺で酸素を血液中に取り入れるにはある程度の気圧が必要で、通常安全に呼吸ができるのは3千m以下
(通常の空気中酸素濃度で)
飛行中の機内は概ね2500m位の気圧に保たれています。
それよりも気圧が低くなったら酸素濃度を上げる事で(100%酸素、だから昔はタバコ消せ!になった訳)呼吸を補う。

1万m以上を飛んでいて2500m以下の気圧を作る訳ですから機体は風船のようにパンパンの状態です、
お客様を運ぶ旅客機は快適性のため必要ですが軍用機、特に戦闘機には十分な与圧はかけられません、
これ理由がありまして被弾の可能性があるので与圧でパンパンにしていると風船のように機体が
破裂してしまう恐れがあります、でも与圧しておかないと今度は気圧が下がると水の沸点が下がります、
実用上昇限度5万フィート(16,666m)では体温で血液が沸騰し死亡します、だから戦闘機は
酸素マスクをガッチリ装着して高度の半分位の気圧高度になるように与圧されています。


私たちが飛行機に乗っても離陸上昇時・降下着陸時に耳がツーンとなります、
これは外耳道(耳の穴)と鼓膜の奥の中耳腔との気圧差で鼓膜の動きが阻害される事で起こる現象です
この時あくびしたりつばを飲み込むと解消します・・・ が、
戦闘機くらい上昇・降下を激しく繰り返すと耳ばかりではなく体の中の気体も膨張します。


ここで勘の良い方は話の「オチ」が見えて来たのではないでしょうか(笑)


カッコ悪いとは言うものの放置しておくと大変な事になる気体・・・・・・





「屁」

滑走路を猛然とダッシュして離陸後機首を垂直近くに持ち上げて「ハイレートクライム!!」
ってやってる時に「ブリっ!」「ぶっ!」ってやってる訳です、
でもこれ真面目に放屁しておかないと腸の中でガズが膨張して激痛を伴い、悪くすると気を失う
戦闘中はもちろん訓練中でも命に関わります。

旧日本陸海軍航空隊とドイツ空軍はお腹のガスを抑える働きがあると言われた「納豆」を
真面目に研究していたんですから(同じ頃イギリス空軍はブルーベリーを研究、こっちは視力)。

まあ戦闘機の中はうるさいし酸素マスクしてるから聞こえない臭わないでしょうが
旅客機は微妙です(笑) 旅客機の機内の空気は約2分で入れ替わりますが…微妙な時間ですね。

まあ アレはスカすなら風の強い所、ぶっぱなすなら騒音の多い所が望ましいでしょう
経験上あの音は80dBSPL位の音圧(地下鉄の車内レベル)ありますから(笑)


えー 本日はどうでも良い雑学から大変ビロウなお話になりました、
お後がよろしいようで。