北九州で起きた保育園児熱射病死の判決で、元職員2名が
有罪となった。子どもを持つ母として、けっして無視すること
のできない事件だった。
驚いたのは、保育園の責任者である園長に保育知識がなく、
子どもを預かる重責を理解していたとは到底いえないという
こと。安全管理に関するマニュアルもなかったという。
2歳の子どもには自分の身を守るためにできることはとても
少なく、まだまだ周囲の大人が守ってやらなければならない
時期だ。にも関わらず、徹底した安全対策がとられていなか
ったということに、憤りを感じずにはいられない。
新しい生をさずかり、子どもを産むということは「奇跡」だと
思う。そして、日々成長していく姿を目にできるのは、このうえ
ない幸せだ。もしも、その幸せが突然うばわれてしまったら…
もしも自分だったら、やり場のない怒りを自分自身にむけて
しまうと思う。なぜ、自分が守ってやれなかったのかと自己
嫌悪に陥るだろう。そこから這い上がるのは、きっと簡単では
ない。
けれど、誰かに預けなくてはならない子育ての現状というの
もある。母親として、何を基準に我が子を安心して任せられる
保育園を見つければいいのだろう。認可のおりた保育園に
入園するのが至難の業という現状を、どうにか改善してほし
い。そして、たしかな安全基準と教育方針のもと、保育園が
運営される世の中にしてほしいと強く願う。