鉄ヲタの熱に、どんどん侵されつつある、管理人“tatsu_peng”

優歩クン(4歳)駿クン(3歳8ヶ月)の年子ちゃん兄弟は、大の列車好きでして。
なかでも、新幹線と特急列車、そして蒸気機関車に多大なる興味を示してます。

 “トッキュウ1号”のデザイン、SLだもんね…。

現在、優駿コンビが夢中になって見ております“烈車戦隊 トッキュウジャー”
ご覧になられてない方には、何のことやら分からないでしょうが。w
何度も何度も、SLに乗りたい、などと要求してきまして。

実は、約2年前に、山口県を走る“SL やまぐち号”に乗ったことのある優駿コンビ
しかしながら、当時2歳5ヶ月だった優歩クンは、一切記憶にないそうで…。
ついでに当時1歳7ヶ月の駿クンは、カゼひき中で車内でずっとお昼寝してたり。w

 意味、なかったじゃん。

またもや、SLのためだけに山口県まで行くのは、さすがにキビシイですけど…。
幸い、tatsu_pengの住む滋賀県にも、日にち限定ながらもSLが走っておりまして、
実際に乗車することもできる
んです。


 北びわこ号


列車名は“SL 北びわこ号”といいまして。
例年、春夏秋冬の各シーズンの日曜日に、数日ずつ臨時運行されております。
サービス業のtatsu_peng、なかなか土日祝日は休みづらいのですが、
希少なSL乗車体験と、子供たちの笑顔を見るためには、仕方ありません…。

 ヨシ…休み取っちゃる。

なんとかかんとか、運行日に無事、休みをゲットできました。

さて、ここからがホントの勝負だったりします。
ってのも、北びわこ号は全席が指定席で、その定員は424名だそうで。
関西圏から日帰りでSL乗車できる、ってことで、ほぼ毎回指定券は完売だそう。

指定券は、他のJR指定席と同じ1か月前の午前10時より、みどりの窓口や旅行会社などで
一斉に発売されるんです。

なお、使用される客車は、懐かし(?)の“12系”が5両。


 北びわこ号・客車内


今では、ちょいとレトロな雰囲気がする、ボックス席の客車です。
tatsu_peng&嫁、そして優駿コンビで、なんとか1ボックスの4席を確保したいな、
と、指定券発売日の午前10時少し前に、JR草津駅のみどりの窓口前に行きます。

 だって、発売開始日も休みだったんです…偶然に感謝。

そのとき、tatsu_pengの前に並んでおられたのは、1人だけ。
午前9時56分を過ぎた頃、tatsu_pengの順番が廻ってきました。

ただ、tatsu_pengが並んだ直後に、ゾロゾロと4~5名が並ばれまして。
指定券が販売開始時間される午前10時まであと4分弱ありますので、
うしろに並んでおられた年配の女性に、午前10時の販売開始を待ってますので
お先にどうぞ、と、先を譲るとします。

 行列も長いし、ね…。

この年配女性は困ったことに、東京には行きたいものの、どういう切符が必要かすら
理解されておられぬ様子
で…。
窓口氏は、イチから、どころか完全にゼロから切符の説明をされておりまして。

しかも、たった2ヶ所だけのみどりの窓口の片方は、修学旅行で座席が取れなかった
クレーム
を、延々と窓口氏にぶつける、おそらくは旅行会社の人間であろう男女2名が
長々と居座ってます。

 ヤバいかも、この状況はっ。

そのときの年配女性の背中には、tatsu_pengが発する、早よ終われやぁ、という
オーラ
(?)が、ビシバシ突き刺さっていたものだ、と思われます。w

結局、tatsu_pengが窓口氏に対応してもらえたのは、午前10時05分。
超人気列車の指定席であれば、もはや完売しているはずなのですが、
北びわこ号はそこまでの人気はないようで、無事、ボックス席を確保できました。


 北びわこ号・指定券


できるだけ蒸気機関車に近い車両を、と、窓口氏にお願いしたところ、
木ノ本駅に向かう方から順に、1号車~5号車と設定されているそうで、
先頭も先頭、1号車の20番A~D席を指定してくださいまして。
進行方向で左向きであれば、車窓からわずかに琵琶湖も望めるんですが、
ありがたいことに今回は、琵琶湖側の席となりました。

 ラッキーです、ホント。w

なお、指定席券の料金は、大人が520円、小人が260円です。

そんなこんなで指定席が取れた、ちょうど1ヶ月後の日曜日。
まずは、JR草津駅に歩いて向かいます。

この日のtatsu_pengは、JR草津駅にて140円の片道切符を購入
ってか、わずか140円の乗車券で北びわこ号に乗れるの、と思われた方、
決して不正乗車するわけではありません


 JRの切符・140円


これは、いわゆる“大回り乗車”と呼ばれるもの、でして。
JRが設定する大都市近郊区間内に限られますが、実際に乗車する経路にかかわらず
最も安くなる経路で計算した運賃で乗車することができちゃう
んです。

で、ちょうどJRで琵琶湖一周できる路線が、この大都市近郊区間内だったりします。w
JRでは決して推奨されてませんが、規則上は認められている乗り方、なんです。

tatsu_peng一行は、この140円の切符で、お隣のJR南草津駅へ向かうことにします。

 もちろん、琵琶湖一周してから、ね。w

ってことで、ひとり140円×2=280円の運賃で、北びわこ号に乗っちゃいます。
ちなみに、営業キロ数は165,2㎞ですので、正規の(?)運賃は3,020円ナリ。

もちろん、こんな美味しい規則には、デメリットもありまして。
例えトイレのためであっても、規則上は改札外へは出ることができませんので、
電車内でトイレに行くか、改札の中でトイレが可能な駅を探すしかありません。
もちろん、駅の外のコンビニでちょいとお買い物、なぞ不可能です。

 準備は、シッカリ入念に。w

JR米原駅で購入する予定の駅弁が、全て売り切れていることまで想定して、
あらかじめパンなどを購入してから、改札を通ります。

まずは、新快速でJR米原駅に向かいます。
優駿コンビのリクエストにより、新快速の先頭車両に乗車したんですが、
車内は、7割がた、北びわこ号に乗車される方々のようです。
やはり、小さな子供連れの方が多いな、って印象です。

乗るのは、米原駅を午前10時09分に発車する“SL 北びわこ 1号”です。
米原駅に到着後、まずは改札内にあったトイレに行ってから、これまた改札内で
駅弁を購入します。

買ったのは“近江牛大入飯(1,100円)”と“ステーキ弁当(1,300円)”のふたつ。
ヘタしたら品切れかも、と心配だったのですが、駅弁の販売店である“井筒屋”さんも
北びわこ号の運行される日は、かなり多めに駅弁を用意されている模様です。

 そりゃそうか、絶好の商機だもんね。w

発車時間の30分ほど前に、電気機関車に繋がれた“C56”が、米原駅構内に入線。
その後、電気機関車から離されたC56は、バックで客車を連結しにいきます。


 北びわこ号・C56


蒸気機関車ならではの音や煙が、間近で見ると迫力満点です。

 優歩クンは、音にビビってましたけど。w

北びわこ1号の入線時間は、出発時間のわずか6分前の、午前10時03分なんです。
tatsu_pengは、待ち構える人の多さに、ちょっとビックリしましたが。


 北びわこ号・入線


なお、この人数を捌かなきゃならない駅員さんたち、なんですが…。
この日だけは、他の駅からの応援があるみたいで、草津駅や近江八幡駅などの
名札をつけておられる方も多数いらっしゃいました。

入線後は、この人数が蒸気機関車と記念写真を撮ってやろう、とするんです。
それも、わずか6分間で…。

 撮影場所争い、かなりキビシイっす。

幸いtatsu_pengは、蒸気機関車にイチバン近い1号車に乗りますので、
まずは荷物を座席に置いたあと、出発寸前まで記念撮影するとします。


 北びわこ号・優駿コンビ


ちなみに、このホームにいらっしゃった方の、ほぼ9割は北びわこ号に乗られまして。
発車時間が迫るにつれて、それぞれの客車へと向かわれますので、蒸気機関車に近い席を
キープした方が、最後まで撮影できることになりますね。

定刻どおり、米原駅を発車します。
なお、指定券は完売だったそうですが、1ボックス=4席分を2人で買い占めて、
隣に誰も座らないようにされている方が、複数おられました。

 ナルホド、ね…。

12系客車は、昔ながらの窓を開けられるタイプの車両でして。
せっかくの機会ですし、蒸気機関車の音と煙を味わって(?)やろう、ってことで
窓を全開にして乗車することに。


 北びわこ号・車内1


最近の電車は空調が完璧ですし、まず窓を開けて乗車することはありませんので、
優駿コンビにとっては、初めての経験となります。
外からの風を顔に受けつつ、流れていく景色を楽しんでおりました。

 昔は、tatsu_pengも、やってましたな…。

などと、自身の小さいころを思い出して、懐かしくなったりもして。


 北びわこ号・車内2


各客車内にも、各駅の駅員さんたちが数人乗務されておりまして。
その駅員さんたちは、自らの帽子を、子供たちに貸してくださいます


 北びわこ号・車内3


将来の夢は…。

「しんかんせん の うんてんしゅさんに なる。」

という優歩クン。
駅員さんの帽子をかぶらせてもらって、とっても嬉しそうでした。w

 サービスに感謝。

あ、あくまでもサービスなわけでして、毎回貸していただけるかどうかは
tatsu_pengには不明ですが。

JR木ノ本駅までは、わずか43分で到着しちゃいます。
ちなみに、この間の客車内での検札はありませんでした。
大回り乗車中のtatsu_pengは、ある意味ホッとしましたけど。w

あ、車内販売のワゴンも乗っておられたそうなんですが、この43分間では
2~3両を回って終了になるそう。
通常、後ろ(米原寄り、です。)から回られるそうなので、車内販売を期待される方は
後ろの車両を座席指定されることをオススメいたします。

木ノ本駅到着後は、またも記念写真を撮りまくります。
結局、SLは午前11時半くらいまで、木ノ本駅に停車しておりました。
で、乗車された多くの方々は、米原方面に向かう新快速に乗ってスグ帰られたので、
米原駅で競争率の高い6分間での撮影を狙うよりも、木ノ本駅でノンビリしてから
撮影した方が無難
だな、って思ったり。

 木ノ本駅の方が、はるかに競争率低し。

木ノ本駅では、tatsu_peng&嫁も一緒に写っておりますので画像は載せられませんが
SLの前で、駅員さんたちが記念撮影のシャッターを押してくださいます
それどころか、先ほどのように帽子を貸してくださったり、こんな記念盤(?)も
持たせてくださいまして。


 北びわこ号・乗車記念プレート


ホント、サービス満点です。w

転車台が無いため木ノ本駅では転回できない蒸気機関車は、電気機関車に繋がれて
後ろ向きで、再び米原駅へと帰ってゆきます

その発車を見送ったあと、大回り乗車中につき、改札の外には出られない
tatsu_peng一行は、木ノ本駅のホームにあるベンチで、ランチタイムとします。

米原駅で購入してきた、画像左が近江牛大入飯、画像右がステーキ弁当です。


 米原駅の駅弁


tatsu_peng&優歩クンで、まずはステーキ弁当から食します。

ミディアムに焼かれた肉厚のステーキが、イイ感じです。
ステーキ、白米の他は、パスタサラダと小さなフライドポテト、漬物類のみ、という
1,300円というお値段は全て牛肉に注がれているのねん、と思わせる潔さです。

期待しつつ、ステーキをひとくち…。

 肉、固いっす。

外国産の赤身ステーキ肉が、弁当だけに完全に冷めている状態で入っております。
この状態で、柔らかな肉質を期待しても仕方なし、だと思われます。
ただ、もっと薄くカットしておいてくれたら、まだマシなのですが…。
あ、優歩クンはこのステーキを気に入ったようで、ムシャムシャと食しておりました。

ステーキ弁当を半分食べたところで、嫁の近江牛大入飯とトレードします。
こちらは、脂身多めながらも、とろけるような食感の近江牛が並んでまして。

 高級な牛丼、ですな。w

カレー風味の炊き込みご飯になってますので、つゆだくの好きなtatsu_pengでも、
弁当だけにほとんどつゆのない状態ながら、美味しく食せました。

食後は、北陸線で近江塩津駅まで北上、そこから湖西線経由で山科駅まで乗車、
山科からは琵琶湖線に乗って、南草津駅で琵琶湖をほぼ一周後、下車します。
自動改札機も、なんの疑いもなく長距離乗車後の140円切符を通してくれまして。

 大回り乗車、無事、終了。

この日かかった切符の料金は、家族4人合計で、わずか2000円程度です。
裏ワザとはいえ、これで、SLにも乗ることができるうえ、琵琶湖を眺めながら
電車で一周できちゃうんですよね…。

 JRさんに、ちょいと申し訳ありませんが。

また、必ず乗車したいですね…。
もちろん、また大回り乗車させていただきますが。w