先日隆祥館書店さん企画、ライフネット生命出口治明さんの「世界史と繋がる日

本史 Part3」講演会に参加してきました。

隆祥館書店さんってすごく有名で、小さな本屋さんなのですが「作家と読者を繋

ぐ」という活動をされていて、著者の方達をお呼びして講演会を企画されていま

す。

さて、出口さんの歴史講演はすごく面白く、興味深いものでした。

お話の中で出口さんはつぎのようにお話されました。

 

「花には香り、本には毒を」というキャッチフレーズがある。ただ単に知識やス

キルを得るために本を読んでいてもつまらない。頭をガツンとどつかれたような

衝撃を受ける本が面白い。香りのない花に魅力がないように、毒のない本も魅力

がない。毒のある本を読んで頭をガツンとどつかれたようでなければいけない。

同じようなキャッチフレーズに「偏見なき思想は香りなき花束である」というの

がある。香りのない花束に魅力が欠けるように、偏見のない考えも魅力がない。

自分と同じ考えの本を読んでいても面白くない。自分の考えと全く違う考えに触

れることが自分の生きる世界を面白くする。

 

まあ、私なりに解釈すると以上のようなことをお話しされていました。

そして、私は出口さんの講演会の後、同じく隆祥館書店さんで企画のあったベル

ギー王立美術館公認解説者 森耕治さんによる「ゴッホ、太陽は燃え尽きたか」

の講演会にも参加しました。

森耕治さんのお話も面白く興味深いものでした。すごく熱中して聞くことができ

ました。何でも天皇・皇后両陛下に会われた時も予定時間を倍ほどオーバーして

両陛下がお聞きになったそうです。

森耕治さんのお話は頭をガツンとどつかれたようなお話でした。たぶん、私の頭

の中で何かが弾けたと思います。もうすっかり森耕治さんのファンになりました。

大阪近辺でご講演があれば無理してでも参加したいと思います。

 

森耕治さんは美術史専門サイトを開設し、広く読まれています。

絵画の世界というのはすごく保守的で、絵画自体の解釈もデタラメが多いそうで

す。偉い先生が解釈されたことを変更しない、新しい事実が出てきても変更しな

いことが多いそうです。また、美術史研究者でも実際の絵画の書かれた場所を見

に行ったり、実物の絵画を見たりして解説することも少ないらしいです。

森耕治さんは美術史家のブラックジャックと言われてきて、その古い体質に意見

してきたことで有名です。後ろ指を刺されたり、非難・中傷を浴びせられたりさ

れてきました。

最近やっとベルギー王立美術館に認められ、日本人で初めての公認解説者となら

レました。本当に森耕治さん、おめでとういございます。

森耕治さんのように信念を曲げない人が好きですね。憧れです。私のようにちゃ

らんぽらんな人間には目標となる人です。

 

出口さんの「偏見なき思想は香りなき花束である」に始まり、森耕治さんの信念

を貫くというお話をお聞きして、私の頭はガツンとどつかれたような感じになり

ました。こういうびっくりするような体験って刺激になりますよね。ご興味のあ

る方はぜひネットで検索してみてください。