不良品 その2 | 男道 〜鈴木康之物語〜

男道 〜鈴木康之物語〜

ブログの説明を入力します。

クールスっていうのは元々バイク乗りのチームに過ぎない。

まぁ俺らと同じ暴走族なんだがクールスはツナギや特攻服を着た族とは違い、革ジャンを着たアメリカのヘルスエンジェルスのような洋風のカッコよさを持ったチームだった。

まして夜中に爆音で住宅街を乗り回すような社会に迷惑をかけるようなチームではない。

純粋にバイクを愛し、純粋にROCKを愛したチームだ。それはボスである舘ひろしの理念でもあった。

ところが舘が抜けてからのクールスはどこかそうした正義感が抜けてしまって人気に胡坐をかき、金の亡者になる者もいた。

秀光が販売を扱うバイクのような三輪車があるがハッキリ言えば不良品だ。アメリカから仕入れてるのだが元々不良品だから安く手に入る。それを応急処置的に修理して販売する。ところが不良品だからすぐ壊れる。直しても直してもまた壊れる。そして秀光は客に新しい不良品を買わせる。

こんな商売、まかり通るはずもなくトラブルが続出。あいつの顔を見るのも嫌だと言う者は多い。

そしてなんと言っても秀光は盗人だ。犯罪者だ。ファンには気の毒だが本当の話だ。あいつは窃盗で捕まっている。これについては秀光は反論出来ないだろう。なんせこの俺に迷惑をかけたからな。

郡山でクールスのコンサートを数日後に控えてたある日、マネージャーから電話が来た「秀光が出れない」と。代わりにチャコとヘルスエンジェルスのドラムが代打で出ます。と。

何でだと聞くと倉庫に忍び込み大量に盗みを働いたと。それが発覚し逮捕されたと言うではないか。

ショービジネスの事はよくわからない。でも正式メンバーではない人間がステージに上がるのは正規商品をお客に買わせるようなもんだ。

つまり俺は不良品のクールスを見せてるようなもんさ。

本当にチケットを買った人には申し訳ないと思ったよ。

秀光は不良じゃなく不良品。根っからの不良品だ。あの野郎未だに俺に詫びてない。

そしてもう一人不良品がいる。ボーカルの一海だ。

あいつはとにかく女が好きだ。最もそれは一海に限らず野郎なら皆好きだしクールスのメンバーはとにかくモテたので不自由してなかった。

しかしだ。女遊びにはルールがある。「この女はダメだぞ」と言ってるにも関わらず手を出しやがる。それが一海ってだ。

イベントやライブで世話になってる人の女。メンバーの女。親戚関係。あいつは女なら誰でも良いようだ。

郡山でも一海は散々遊んでた。まぁバンドやっててあのルックスだから女が寄ってくるわな。だがそこに俺ら東北連合幹部の女がいてそれに手を出したから大変な事になった。

しかも馬鹿だから性病をうつされて一海は相当辛そうだった。

こんな奴らだからいろいんな事で揉める。その殆どが金と女だ。

殆ど解散状態であったのに未だに活動してるのは金のため。

個人で活動しても僅かなギャラが発生するだけだがクールスという名前を使えば金になる。

もはやロックバンドではなく集金団体に成り下がっている。

そもそもジェームス以外は音楽の素養が低い素人程度の技術しかないのだ。

そんな奴等なのに行政からの依頼で交通安全PRだとかお行儀の良い仕事を受けて「社会派」を気取りやがる。

「世の中のために良いことしてます」とね。

笑わせるぜ。

今のクールスは本当のクールスではない。

 

ボスやピッピが去ってクールスは終わったのだ。

あれは不良品。

不良品集団だ。