銀行は企業の粉飾決算を見抜けるか?
皆さん、どう思います?
ここで言う粉飾とは、決算のお化粧、例えば減価償却が満額されてないとかのレベルでなく、企業が赤字を隠す操作をして黒字に見せかける、ことを指します。
結論から言うと、銀行は粉飾を見抜けません。売掛金や在庫を徐々にふくらます操作をされたら、普通の銀行員はそこまで見抜けないのが正直なところでしょう。
筆者はこんな苦い思い出があります。昭和40年代に戦後最大の倒産を起こした某特殊鋼メーカーが10年後復活し再上場しました。筆者は復活後その工場の実査に行きました。
実査の夜、先方の財務課長がしみじみ語りました。
「昔自分は粉飾担当の係長だった。ばれないよう決算書を3通り作った。ほんとの決算書、政府系銀行用、民間銀行用。それぞれごとに明細まで偽造してファイルした。銀行から問い合わせがあっても、それぞれのファイルの中で完結するから絶対にばれない。銀行は粉飾を見抜けませんよ」と。これを聞いて筆者はとても悔しかった。
しかし、粉飾をすると儲かっていないのに、税務申告書では黒字だから税金を払わなくてはならないので、資金繰りで必ず行き詰まります。この特殊鋼メーカーも粉飾を何年も続けたので傷が大きくなりました。やはり粉飾は企業自らの首を絞めます。
必死の企業努力をしても赤字が出たら、そのことを正直に認めることこそが企業の再生につながります。絶対に粉飾しないでください!