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前回の記事の「ダサい専門職」の続編をUPしたいと思います。


<事案の概要>
http://lawyerslives.ldblog.jp/archives/cat_1145171.html


<私見>
上記の事案のZ弁護士に関しては…さすがに首を傾げてしまいますね。

 

司法研修所で川井先生等の本を読むように指導されなかったのか、その指導の具体的内容を素直に実行する余裕がなかったのかはわかりませんが…

民法の親族相続関係ならば、二宮先生の基本書等がわりと有名ですよね(私も持っていました)。そういった書籍等をお持ちでなかったのでしょうか、Z弁護士は(汗

 

一言で言えば、
【それだけのデジタル的な能力があるのに、もったいなよなあ(→そういうのを上手く活かせないのは、Z弁護士には申し訳ないけど、いささかダサいのではないか)】
といわざるをえないのが率直なところですね。

というのは、
Z弁護士は、経営弁護士(ボス弁)から資料を渡されたときに、その資料の内容に関連する基本的概念についてわかりやすく解説された書籍なり、その資料の続編的資料なり類似資料なりを図書館等で探すなりして、そういった資料等を参照してボス弁から依頼された資料を作成した方が妥当だったのではないか、と考えるからです。Z弁護士のような高度なデジタル的能力があるならば尚更、そういうことは私よりも容易にできるのではないかと思われるのですがね…(汗

私は元々ぶきっちょでアナログ的な人間なので、特に試験関係では不利な状況になっていたことがそれなりに多かったこともあって、Z弁護士みたいなお方がある意味羨ましい限りなのですが(笑)


ちなみに、
私が、最近、他の某サイト等で相談に乗るなりしていて首を傾げてしまうのは、
【特に最近の若い学生の方々は、ネット上の情報だけを当てにしてしまっていて、自分で書籍を手にとって直に読もうとしない傾向が強いのではないか】
と感じざるをえないということです。

実際に書籍を直に手に取って読めば、ネット上には載っていないような貴重な情報が手に入ることも往々にしてありますからね。そういう点では、かなりもったいないと思いますよ。

 

事実、私が法科大学院(ロースクール)に在籍していた頃、法哲学関係の講座で課されたレポートを作成・提出する際に、「このボリュームでも何とかなりそうだけど、この問題点に関する自説の正当性を補強する資料がもっと欲しいな」と思って、ふとPC室から抜け出して近くにある大学院の図書室に行って、これはといういくつかの専門書籍(特に憲法関係)を漁ってみたら、有用な情報が結構出てきたんですよね。そういうわけで、即、図書室でいくつかの専門書籍の該当箇所をコピー→PC室に戻って加筆修正、という流れを繰り返し行ってレポートを提出して、結果的に良い評価をいただいたことがあります(新司法試験には直接関係ないことでしたが、私にとっては、奨学金の返済免除等の特典を得るためにGPAを上げることもそれなりに重要だったもので)。

 


ちなみに、私が一から民法の勉強をするならば…
川井先生の基本書で一本筋を通して、適宜、我妻先生の昔の厚い本のコピーなり、加藤晋介弁護士の入門書なり、某予備校の条文判例本等なりで補充するでしょうね。
永山在浩弁護士の講義(おそらく、もう限られた一部の方にしか聞けないでしょうが…)等を「ペースメーカー」にすれば、ほぼ確実に「鬼に金棒」ではないかと考えます。