どこもかしこも思い出がいっぱい
明日が本当の最後
錆びた扉
塗装の剥がれた受付前の床
手作りの張り紙
無理やり収納してる椅子
全部埋まってるのを見たことがない下駄箱
剥き出しなデザインの天井
寒い冬には駆け込み
暑い夏でも昨日のビールを絞り出すかのように入りびたったサウナ
首振らせるとカタンカタンと音がして落ちてきそうな更衣室の扇風機
クラスの合間に少し昼寝をした階段の踊り場
スタジオの床に見つけたワニとピエロ
あの時の地震で倒れそうだったロッカーが新しいのに入れ替えられたのはわりと最近だったよ
明日夜のクラスが終われば剥がされ取り壊され跡形も無くなってしまう
嘘みたいだ
すべてのことには終わりがある
それを知っている方が毎日を
今を大切に生きられる
いつまでも今のままなんてことはない
自分から終わらせなくても
自分に終わりが突然襲うこともある
だから今日の幸せが果てしなく愛おしい