ATMの鍵を奪うため警備員を殺害した、あるいはスタンドアローン型ATMを丸ごと奪うためにショベルカーで建物を破壊した、などの凶悪犯、粗暴犯事件は別として、主な犯罪事例を拾うと次のとおりとなる。
①ATMから現金を引き出す窃盗事件警察白書によると、この種の事件の検挙件数は年間で1日平均3~4件に達している
②スナックなどにおける昏睡強盗事件(1996年12月)
新宿歌舞伎町のスナックで、客を泥酔させ、クレジットカードを奪って、暗証番号(PIN)を聞き出し、現金を引き出す。
NHKの報道によると、この手口による年間の被害は延べ230人、金額にして1億7000万円に上る模様である
③銀行員による内部犯行、ATM現金抜取り事件(1996年12月)
ATMの操作を1人で任されていた。日立電子サービスのシステム・エンジニア(SE)が富士銀のキャッシュカード偽造してATMから約360万円を引き出した。
暗証番号の盗知方法
警察白書は次のような分析を行っている。
①電話番号などから推測する
②会員と以前から面識があり、暗証番号を知っていた
③警察官・カード会社の担当者、電話セールスなどと偽って巧みに暗証番号を聞き出す
④カードと暗証番号を同時に入手。
手帳に暗証番号を記入している。
警察白書は、このような実態から判断し、犯人が暗証番号を察知していると睨んでいる。
最大の武器はカード会員の暗証番号管理意識の低さにあると断じている。