昨日は彼の誕生日で、生きていれば62歳になる。


やはり、午前中に近所のコンビニに行く途中、蝶が私の足元を何周も迂回していて、やっぱり彼が誘っていると直感した。そして、約束していた葛西臨海水族館に同行二人の気持ちで行った。


秋晴れでデート日和♪

水族館は広々とした公園内にあって、静かに楽しめると思ったが・・・甘かった!幼稚園の遠足なのか、ちびっ子がウジャウジャいて、館内は大興奮の狂乱状態だったのだ。


この子達は魚を見たことがないのか?

この子達は魚が泳ぐのを知らないのか?


外には人工的に造った浅瀬があり、「手を入れないで」とでっかい看板があるのに、ちびっ子はお構いなしで、またしても大はしゃぎで、猿もビックリの奇声を発している。


その水族館の名物になっている鮪の回遊は、映画館のように目の前に座って見学できるようになっている。私も彼を想いながら静かに眺めていたかったが、そんな感傷の雰囲気もぶっ壊してくれた!


写真を撮るのも、容赦なく押し寄せてちびっ子まみれになり、私は息も絶え絶えだった。それでも、綺麗な写真を何枚も撮ることができた。


今回の彼へのプレゼントは、渋い小皿と一輪の白い薔薇。私の誕生日を初めて祝ってくれた時に、彼が一輪の赤い薔薇をプレゼントしてくれたのが嬉しかったから(^^)

これからは毎年、私が彼に白い薔薇をプレゼントしようと決めている。


この日、彼の誕生日は水族館だけではなく、他に重要な任務があった。それは生前の彼と最後のデートになった常連の鮨屋に行き、彼の死去の報告と、彼の我儘を快諾してくださったお礼をすること。そのために、美味しいお菓子も予め用意していた。


店に入ると開口一番、「お久しぶりですね。今日はお一人ですか?」となり、私はカウンターの端に座って、静かに飲んで握りを摘まんでいた。やっぱり独りだって何だって美味しい♪彼がいたらな・・・彼もきっと私の隣にいるんだろうな・・・と想いを馳せていると他の客が引けて、いつの間にか私だけになってしまった。


すると、彼のことを訊かれたので、私は死去の報告とお礼を述べた。店の大女将はホロリと涙を流して、静かに「素敵な人でしたねぇ」と仰ってくださった。


・・・だが。

どうやら、彼と私を仲良し夫婦だと思っていたらしく、私が未亡人になった前提で話が続く。


私も話を合わせるのに限界を感じてしまった。そして道ならぬ関係だったこと、彼の死去を知るまでに時間を要したこと、気に掛けてくださった焼鳥屋の大将の報告で彼のお骨も遺影も粗末にされていたことを、私は喋ってしまった。


「貴女といる彼は、本当に楽しそうで幸せそうだったわよ」と言ってくださった。私は決して酔ってた訳でもないのに、要らんことと知りつつも黙っていられなくなったのだ。


彼の人間性を下げて、恥をかかせてしまっていないだろうか?


猛烈な自己嫌悪に陥った。


彼の魂はいつでも私の一緒にいる。水族館だって、きっと彼も楽しめだろう。それに彼なら「魚って観るより食うもんだよね」なんて言い出しただろう。広々とした公園や展望台を独りで歩いて、彼が一緒だったら・・・と思わずにいられない。やっぱり寂しかったし、心から彼が恋しくなった。


TERUさん、喋っちゃって怒ってるかな?

ごめんね。。。

だって「恋女房の貴女に看取られて」なんて言われて、TERUさんの悲惨な日常を考えたら、黙ってらんなかったんだもん。

恥かかせちゃったかな。。。ごめんね。

逢いたいよ(T^T)