ーナンデコンナコトニナッタンダ・・・・・
蒼空は嫌々歩いている。柄に合わない着物を着て町を歩く。
隣の夢は私の右手を握ってルンルンと少しスキップをしながら歩く。
辺りは変な人ばかりだ。まるでタイムスリップした気分だ。
何故だ。着物を着ている人が多い。木の家が多い。昔風の物が多い。
ー何なんだここは・・・!?;
「蒼空?どうかしたの?」
夢が私の顔を覗き込むように視界から出てきた。
「あっ、何でも無い・・・。夢、これ歩きづらいんだが・・・」
「だーめ!もう何回も言ってるよその台詞!12回も言ってる!」
頬を膨らませ、怒ってるのか怒ってないのか微妙な線で怒っていた。
蒼空は溜息をついた。
「ハイハイ。さっさと行くぞ。」
夢の背の低い頭をポンと手を置き、歩き出す。
「うぅ・・・!蒼空ぁ~!待ってヨォ~!!;」
小股で蒼空の後ろを付いてくる。
全部全部、聞かれていること・見られていることも知らずに・・・・・
「黒髪の女は空、金髪の女は夢と呼ばれています。」
山崎の声は薄く掠れるように消えていった。
「しかし・・・・あの黒髪女が倒したとは思えませんね・・・・・」
独り言のように話す山崎の隣では、副長の土方が蒼空を睨むように見ていた。
ー何なんだあの女は・・・・・・・
ーアレで新撰組を倒したっていうのか・・・・・
「副長、どうかしましたか?」
考え事をしていると、山崎が話しかけてきた。
「あ゙・・・・、あ、いや・・・。何でもねぇ・・・」
「で、どうしますか?どうやら小道に入りましたし、攘夷志士の可能性もありますよ。」
「攘夷志士・・・とっ捕まえて聞き出した方が何かと有利かもな・・・・」
※攘夷志士を説明するのがメンドクサイのでしばらく飛ばしますわ★
ハイ、作者の呪香が、ここからの間を私が説明いたしますのよ♪
この後、新撰組って言う警察っぽくて超危ない組織的な人達が蒼空の名前を「空」と勘違いしてマース!
そして!!新撰組が決めた決断は、蒼空と夢を捕まえて攘夷志士の事を聞き出します!!!
そして!!新撰組VS2人の少女が戦うのですよ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
ハイ、興奮しすぎました・・・・・では、新撰組と蒼空の戦いを。ドゾッ。
ークソッ・・・・着物じゃ動きにくい・・・・!!!;
蒼空は何とか相手の攻撃を着物姿で避けていく。幅3~4m位の小道で困難の中だ。
「なんでぃなんでぃ。避けてばっかじゃおもしろくねぇじゃねーですかぃ。」
そう。一様弱いヤツらは全て倒したが、コイツだけが・・・コイツだけ・・・・
ーコイツダケツヨスギル・・・・・・!;
朱色でもあり、肌色の髪の男子。どこかモテそうな顔つきの男子。
蒼空とは身長に少し差があるが、同じ歳位の男子。
そのわりにはツヨイ
動きにくい。
相手が刀じゃ勝ち目がない。
どうする・・・・自分!!;
「きゃぁ!;」
後ろから叫び声が聞こえた。蒼空は瞬時に後ろを振り返ると、夢が男2人に捕まっていた。
夢は必死に抵抗をするが、ビクともしない。
「夢!!;」
蒼空は夢を助けようと近づいた。が、右肩に強い衝撃が走った。
ー斬られた・・・・!;
そう、蒼空が振り返った直後に右肩を斬られたのだ。
「余所見してると怪我しますぜぃ?」
「五月蝿い・・・・夢から離れるよう命令しろ。」
蒼空は近くに倒れていた男から刀を取り、肌色の髪の男に向ける。
もう片方の手で斬られた肩を抑える。着物が紅く染まっていく。
だが、その男はビクともせずじっと見ている。
「なら、所まで来てもらうんだな。」
肌色の髪の男の後ろには、もう2人。茶色の髪と黒の髪の男がいた。
「嫌だ。お前らについて行く意思は全くもって無い。」
蒼空は3人の男を睨みつける。だが、3人は動じなかった。
「そうか、ならお前達が攘夷志士である事を認めるんだな?」
「攘夷志士?聞き捨てならんな。何かの牛か。」
「惚けるな!!」
肌色の髪の男が下から斬りかかって来た。簡単に避けれる、と思ったが。
体を後ろに反らせたが、着物はそう言う事を聞いてくれなかった。
後少しの所で体が止まり、刀が右目上を切り裂いた。
眼球までは行ってないが、瞼を切り裂き、その上を切り裂き、あたその上を切り裂いた。
後ろから夢の声が聞こえる。蒼空は痛みに耐え切れずバランスを崩し後ろに倒れた。
「それ位の力なのか?あの夜の時みたいな力、出してみろよ。」
ーあの夜・・・・あぁ、あの時か・・・・・・
目の前が歪んで行く。世界が歪んで行く。
右上を斬られた衝撃で意識が飛んでいく・・・夢を助けないと・・・・・
そんな思いを強くしていても、左目が閉じていく。
ー開け・・・左目・・・・!動けよ・・・・私の体・・・・!!;
そんな事を思っても目は閉じ、体はピクリとも動かず停止した。
蒼空は闇の世界へと吸い込まれていったかのように・・・・
「蒼空・・・!?蒼空!!!;」
夢が叫んでも、蒼空は停止したまま。
「土方さん、コイツどいしますかぃ?」
肌色の髪の男は刀を仕舞い、土方に喋りかける。
「倒れたヤツはほっとけ・・・生きてねぇだろ・・・金髪の女だけ連れてけ・・・・・」
「生きてる!!;」
夢が土方の声を遮るように言う。
「蒼空は生きてる!!お前らに倒されるわけが・・・ないもん・・・・」
夢の目から涙が溢れ、地に落ちる。
そうしてる間に夢は連れてかれ、蒼空は取り残された。
地面が真っ紅に染まり、着物も紅く紅く染まっていた・・・・・・
END
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最近忙しいもので出すのが遅れました。大変申し訳ないと思いきや。
コレ見て人がいるのかと思う。
そんな日常を送る呪香でした。(笑)