一昨日、仕事から帰宅した旦那が、「明日は会社の人たちと飲みに行くので晩御飯は要らない!」と言いました。私さぁ、それを聞いて、飲みに行く本人の旦那より嬉しくてたまらなかったワン!
私がお勤めに出だしてから早1年。その間、毎日朝から晩まで一人ぼっちで、話相手と言うと一方通行の犬達だけ。この人、気が変になってしまわないだろうかと心配でたまらなかった。その旦那がお勤めするチャンスを得、職場の人達と終業後に交流。最高だね!
夕べはだから、私は冷蔵庫の中にある常備菜でおひとり様晩御飯。でも、小腹を空かして帰って来る旦那に、何か摘まめるものを作っておこうと思い、イタリアの総菜パン(!?)を焼きました。
パーネ・ディ・プロシュット・ア・ラ・マルメターノ
pane di prosciutto a la marmetano
日本人の多くが、海外のベーカリーでも日本と同じような総菜パンが売っていると勘違いしています。実際は、デニッシュのような甘いパンは売っていても、カレーが詰まってたり、ジャガイモ、ハム、ツナ、コーン、マヨがトッピングされているパンは売っていません!
それどころか、不味いマヨネーズを食って育った欧米人は、日本のデリピザメニューの多くにマヨがトッピングされていると言って、Disgusting!(ゲロッ! )と顔をしかめます。そんな彼らには、日本独特の総菜パンも食わず嫌いの食べものかも知れないね。
もっとも、現在のイギリスやアメリカのことは知らないよ。計算高い日本人のふりをした華僑が、受け狙いで日本風なベーカリーを営んでいるかも知れないからね。
総菜パンが海外にはないって言いながら、あんたが昨日焼いたと言う総菜パンは、どうしてイタリアンなんだ?と指摘しないで。イタリアンな訳がないじゃない!これは私がパロディーで付けた名前。
パーネ、プロシュットはいずれもイタリア語でパン、ハムと言う意味。長ったらしいカタカナ名を付けているけれど、実際は、『パンでハム(を)あら、丸めた(だけな)の?』をイタリア語っぽくするとさぁ、パーネ・ディ・プロシュット・ア・ラ・マルメータノとなるわけ。
以前にもピッツァ・マルゲリータ・ア・ラ・マルメターノと言う、パロディーネーミングのピザを焼いたことがあるけれど、今回はそれの総菜パンバージョン。
でも、料理の名前はパロディーだけれど、ピザバージョンも総菜パンバージョンも、私なりの工夫が凝らされていてどちらもめっさ美味しいよ! それになんと言っても“丸める”だけだから、成形が簡単ってのが嬉しい!
今日もリブログしますが、生地のレシピはこちらの総菜パンと同じです。
リブログした記事を別のウインドウで開きたいのだけれど、
HTMLをいろいろ触ってみたけれどうまくいかない。
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ただし、ドライイーストは小さじ1弱しか使っていません。オーブンの発酵機能、もしくはエアコンの効いた温かい部屋で一次発酵させれば、この量のイーストでも2時間もすれば十分倍に膨れ上がります。
もう1つ、手捏ねだとちょっとべたつくので、牛乳の量を少し減らした方が良いかも。私は牛乳の量はレシピ通りにし、十分に打ち粉をして捏ねました。
一次発酵が済んだ生地をパンチダウンして長方形に延ばしたら、1パック4枚入が3つセットで138円の業スーのロースハムを12枚全部、写真の様に生地の上に載せました。
次に細切りチーズ(100gくらい)、みじん切りしたたまねぎ(約1/2個分)の順にハムの上に広げます。塩少々を全体にふり、ブラックペッパーをかなりたっぷりとこれまた全体にふったら、最後に、これが美味しさの決めてのチリパウダーをふりふりします。
チーズ、たまねぎ、チリパウダーを総菜パンのフィリングに組み合わせるアイディアは、こちらのチーズトーストからヒントを得ましたよん。
一辺が長い方の一方から生地を巻き巻きし12等分します。写真の通り、簡単に“マルメターノ”に成形されました。 お弁当用のアルミフォイルカップを利用してオーブントレーに載せ、45分くらい二次発酵させました。
焼き上がりがツヤツヤ美味しそうに見えるよう、卵黄と牛乳を混ぜたエッグウォッシュを刷毛で表面に厚塗りし、最後にマヨネーズをたっぷり絞ってから、180度のオーブンで20分焼きました。
マヨネーズが焼ける匂い、たまらんよね! あの焼きを入れたマヨネーズの香が好きだから、総菜パンを買うと言うと、必ずマヨがトッピングされたものを選んでしまう私。
ヘルマンとかベストフーズの酸味が薄く、旨味のないマヨネーズを食って育った欧米人には、このQPの旨さは理解できないと思うわ。一度これを口にすると、うちの旦那みたいに大ファンになるんだけれどねぇ。
もっともその旦那でも、マヨがトッピングされた総菜パンは好きでも、デリピザのマヨトッピングは未だ受け付けません。やはり、Disgusting!と顔を歪めます。
焼き上がったマルメターノをオーブンから取り出すと、マヨとチーズがブクブク泡を立てています。うぅ~~~ん、旨そう!!! でも。もうちょっとだけ我慢し、そのブクブクが治まってかたら味見。
食べてみると、ベーカリーの似たような総菜パンと違い、チリパウダー効果でピリッとした後味が舌に残るのが、たまりません!激ウマ総菜パン!
これは旦那も絶対に喜ぶと思っていたら、違いなく、11時過ぎに帰宅し1つ食べた旦那は、これは旨い!と大絶賛していました。
美味しい総菜パンを食べたからだけじゃなく、夕べの旦那の顔は凄くハッピーそうだった。
先週ポロッとこんなことを漏らしたんだよね。「仮にこの仕事の時給が最低賃金以下でも、雇ってくれると言ってくれたら行くつもりだった!」って。
そりゃそうだろう。1年もお尻に根っこが生えないかと思うくらい毎日同じ部屋に座って、犬達に一方通行の会話をしながら、私が帰ってくるのをただひたすら待っていたんだからねぇ。
その旦那にとっては、お金じゃないのよ。外に出れることがどんなに幸せか!それを私はよく理解しているから、この旦那の一言に胸が詰まったね。
ずっとこれが続けたいいけれど、残念ながら期間限定のお仕事。これが終わったら、またこれまで通りの淋しく退屈な毎日がやって来ます。
だから貴重なこの短い時間、兎に角、目いっぱい外の空気を吸って来てほしいと思う。