昨日は何年ぶりかにスポンジケーキを焼きました。最後に焼いたのは確かイギリスから日本に越した年の旦那の誕生日だったから、6年ぶりです!


甘いもの嫌いだし、お菓子作りには全然興味ない私ですが、柔らかいスポンジにほのかに甘い生クリームとフルーツ一杯のケーキは好きで、昔はよく作っていたんです。でも、歳のせいか根気がなくなって、なかなか作る機会がない。


でも、昨日は頑張りました!今週オフィスを移転した旦那のチームの人達に、引越し祝いにケーキを作って差し入れして上げたくて、兄嫁から昔教えてもらったレシピを探し出してきて、それを基に作っただわさぁ、こんなケーキを!


XL版!ストロベリーショートケーキ

和・美・Savvy Cooking

うちの近所で、時々お子さんの誕生日パーティーを開いているお宅を目にします。招待したお友達への目印に、家の門のところに風船を飾っているから、誕生日パーティーだってのがすぐ分かるんです。


ところが、この誕生日パーティーが子供のパーティーとは思えない!まるで芸能人並の豪華なパーティーです。家の中に入ってこの目で見たわけではないけれど、外から見て、中で何が起こっているかは容易に想像できます。


引越して来て最初に驚いたパーティーは、プチ移動遊園地みたいなのをハイヤーし庭に設置していた家庭。そして先日は他の家で朝から風船が飾られていると思ったら、夕方パーティーが終わる頃そこを通ると、子供を迎に来た父兄の車の数に驚いた!


その家の敷地から道路、その道路の反対側、角を曲がった道の両サイドに、合計で30台は超える車が、パーティーにお呼ばれされた子供を迎えに来ていたんですよ。


その家のフロントガーデンには移動遊園地は来てなかったけど、30人もの子供を数時間退屈させない、移動遊園地に匹敵するものは絶対に家の中か、裏庭に準備されていたはず。


これってアメリカでは普通のことなの?私の目にはどう見ても、子供の為のパーティーが、親の見栄の張り合いに使われているような気がしてなりません。


旦那と、うちは子供がもし居ても、こんなパーティーを毎年催して上げる余裕がないから、肩身の狭い思いをさせるだろうねって話したんですよ。


私は両親が歳を取ってから生まれた子で、幼い頃から、両親と早くに別れることになるかも知れないという、恐怖を常に抱えて大きくなりました。だから自分は絶対に若いお母さんになりたかったし、その為、30を超えたら絶対に子供は持たないと決めていました。


だから今、私は子供が居なくても、自分の選択を悔いてません。しかし、うちのご近所さんの様な派手なことはして上げられないにしても、子供が居たら、お友達をたくさん招待し、手作りの誕生日パーティーをしてあげたいなとはよく思います。


私は自分の誕生日が夏休み中なもんで、子供の頃から友達を招待しても里帰り等で来てもらえず、呼ばれた思い出はたくさんあっても、友達を呼んでパーティーをした思い出があまりありません。だからその分を我が子にしてあげたかったと思うんです。


私が愛情込めて作った料理でお祝いした後は、やっぱり私手作りのケーキにろうそくを立て、皆でハッピーバースデーの歌を唄って上げたいのよ。そしてそのケーキは、イギリスやアメリカのスーパーでよく見かける、超デカイ長方形のこんなケーキ!

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この写真は未だ日本に住んでいた頃、旦那の出張にくっついてシアトルに来た時にスーパーで撮ったものです。

あっ、でももちろん、私が我が子に作って上げたいケーキは、こんな見るからに甘さで卒倒しそうな、食紅オンパレードのケーキではなく、デリケートなスポンジにほのかに甘いクリームとフレッシュフルーツのショートケーキよん。(笑)


私、いっぺんで良いから大きな型を使って、超デカイ長方形のショートケーキが作ってみたかったのです!


先週この話を旦那にしたら、来週オフィスが移転するので、その引越し祝いに作ってみたらと言われ、だんだんその気になって来ちゃいました。


型を探したり、分量計算したりし、その結果なんとか作れそうだったので、毎週木曜日のチームミーティングの最中に全員で食べれるようにと思い、昨日製作決行しました。(笑)


まず、私の備忘録として、そして、私みたいにお子さんにイギリスやアメリカのスーパー、日本のコストコでも売っているような、超デカイ長方形のケーキ風ショートケーキを焼いてあげたいと思われるお母さん方の為に、材料と分量を記しておきます。


<材料 23x33x6cmのブラウニー用型1つ分>

卵...9個(Lサイズ)
砂糖...270g
バニラエッセンス...小さじ2程度(オプショナル)
薄力粉(日清バイオレット)...240g
無塩バター、湯煎にかけ溶かす...90g

(シロップ)
水120ml
砂糖...大さじ2
チェリーブランディー(なければブランディーやラムなど)...大さじ2

(デコレーション)
生クリーム(200mlに対し大さじ1の砂糖を加える)...800~900ml
苺、洗ってへたをとり中に挟む分と上に飾る分に分け適当な大きさに切る...700g程度
ミントの葉...適宜


但し日本のオーブンでは、仮にこのサイズの型が見つかってもオーブンに入らないと思うので、18cmの角型で2回に分けてスポンジを焼き、ドッキングさせるしかないでしょう。ちなみに上の分量は18cmの型x3倍の分量です。


スポンジの焼き方やショートケーキの作り方なんてのは、誰でも知っているお菓子作りの入門編ですから、いまさらお菓子作り苦手な私がレシピにしてご紹介する必要もないでしょう。ここからは、こんな風にしてオバハンは作りよったのか程度に、軽くお読みくださいませ。(笑)


先ずは卵に砂糖を加え全卵だて。私がショートケーキ好きなのに作らなくなった理由は、たぶんこの全卵だてが面倒なのと、それが済むと電動泡だて器の羽を洗って乾かし、生クリームを泡立てる手間が歳とともにわずらわしくて仕方なくなってきたから。


ちなみに私はいくつかのキッチン器具に対し、アンチな態度をずっと取り続けてきました。その代表がフードプロセッサーと電動泡だて器。ってことで昔は、この全卵だては必ず自分の手で10分近くかけてやっておったのですよ。(滝汗)


フープロは未だに完全アンチだけど、電動泡だて器は楽チンで良いね!手で持って卵に羽根を浸け、あとはジージーと回転するのを見てるだけで良いんだもの。目は回っても腕は疲れん!(爆)なんでこれが嫌いで使わなかったのか不思議です。


ハイハイ、泡立ちました!爪楊枝がきりっと立つほどしっかり泡立っております。そこにバニラでちょっと香りをつけ、日清のバイオレットをふるいにかけながら加え、切るようにして混ぜ合わせます。

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いくら頑張って卵を泡立てても、イギリスやアメリカのプレインフラワーやオールパーポスでは、日本の薄力粉で作るようなふんわりしたスポンジが焼けんのですよ!


ケーキフラワーってのも売っていますが、レシピの粉の量の数%増しで使えとかなんとか、数字に弱い私の頭の中を、s!gp@wjy4lq8?...にしてしまうので使ったことがない。やっぱりウワジマヤで買ってくる日清のバイオレットが一番頼りになります。


粉が卵に混ぜ合わさったらバターを数回に分けて加え、薄くバターを塗ってパーチメントペーパーを貼ったブラウニー型に生地を流しいれました。うちのオーブンは火力が強いので、160度のオーブンで35分焼くことにしました。

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そうそう、この前キッチンの引き出しからこんなもんが出てきたんです。なんでも珍しいものを見ると、即買ってしまう私は、たまに買って放置している間に、何の目的で買ったものなのかすっかり忘れてしまう。これもその1つ!(汗)

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数日前キッチンショップに寄ったら、これと全く同じものが、ケーキの焼け具合を調べるスティックとして売られているのを見て、そうだ、そうだと思い出した始末。(笑)せっかくだから昨日は竹串ではなく、これを利用して焼け具合を調べました。


へぇ~へぇ~焼けましたどす!型から取り出す時スポンジが潰れないかドキドキ物でしたが、案外すんなりと出てきてくれてホッ!このまま完全に冷めるまで“じっと我慢の大五郎”となった私...チャン!(爆)

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待っている間にシロップでも作りますかねぇ。水に砂糖を加えて火にかけ、混ぜながら完全に砂糖を溶かします。粗熱を取って、以前に買って1回か2回だけ使ったきりのチェリーブランディーで香りをつけました。

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電動泡だて器の羽を、面倒なのに洗剤をつけて洗って乾かし、生クリームも泡立てました。自分家で食べるケーキなら、クリームは絶対にオーガニック使用だけど、会社の人だし、ホルモン含む(かも知れない...)安物の生クリームでいいか!で安もんを使用。(爆)


そして。いつもなら待てず、ほんのり熱がある内にスポンジを切り台無しにする私が、拝一刀もビックリってくらいにじっとがまんの大五郎を演じ、完全に冷めたので横2つに刀、いや包丁で等分しました。(←若い人にはわからんよねこのジョーク!オバンでスマン!)


下段のスポンジにたっぷりとシロップを含ませ、生クリームを厚塗りし、苺をしこたまトッピング。

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上段のスポンジの内側にもやっぱりシロップをたっぷり含ませ、クリームの厚塗りをして、苺の上にサンドイッチ!


そして、ここからが私の一番苦手な左官作業!特に今回は回転台の上にも載せられないし、苦労してべたべたつぎはぎするようにクリームを全体に塗り、とりあえずスポンジや苺が外から見えないようにだけはしました。

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そして左官作業に続くもう1つの難関がパイピング!これは何べんやっても上手にはならない。(苦笑)


パイピングって、あまりたくさん施しすぎると、スーパーのケーキっぽくて安もん臭い!そこでとりあえず縁だけ飾ることに。でも、クリームはまだ残っているし、真ん中の方を食べる人に不公平かなとも思い、いろいろ考えました。そこて浮かんだアイデアが...


フィリグリ!


フィリグリ(filigree)とは日本語に訳すと『金(銀)線細工』『繊細優美なもの』と言う意味で、絞り金の小さい口のものを使い細い線でアトランダムに模様をつけることを、シュガークラフトではこう呼ぶらしい。


でもね、このフィリグリ、かなり難しいのです!アトランダムって言われても、熟練していない人が模様をつけると、必ず規則正しくなってしまって、フィリグリの良さが全く生かされない。


そこで、私が考えたフィリグリは、規則正しいけれど、結構絵になるもの。なんだと思います?ヒント、私は大阪人!


そうだす、大阪名物お好み焼きのマヨネーズ風フィリグリでんがな!(爆)

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少々クリームが綺麗に塗れてなくても、パイピングが下手っぴんでも、赤い苺と緑色のミントの葉を飾り付けると、結構絵になるものです。


こちら冒頭のケーキの反対側から撮った写真。ねっ、お菓子作り全く不得意な私が作ったケーキでも、苺とミントで結構さまになっているでしょう!?(汗)

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旦那に見せたら、うーん、美味しそう!って褒めてくれました。でもね、旦那に注意しておきました!


これは会社用だから、卵もスーパーで一番安いのを買って来て使ったし、生クリームもホルモン牛の乳で作った疑い大いにありだから、美味しそうに見えても、あんまり食べちゃいかんよって。そしたら旦那...


一番安い卵とホルモン牛の乳で作った疑い大いにありの生クリームでも、スーパーで売っているケーキより、ずっとずっと旨いだろうし安全だろうって。


ごもっともです!(爆)