冷凍庫に保存している鶏の骨付きもも肉やドラムスティックを見る度、タンドリーチキンを作ろうと思うんですが、いつも作りそびれてしまうんです。


肉を解凍し一晩マリネしないといけないし、そのマリネ液のヨーグルトってのは、常時冷蔵庫にあるフレーバー付きのBIOヨーグルトでは代用できので、結局思い立っても面倒だったり即材料が揃わなくて、作る機会を逃してしまっています。


けど、今回はスーパーを歩いている時にタンドリーチキンのことを思い出し、ナチュラルヨーグルトを先に買って来てから冷凍チキンを解凍。そして、ずっと作りそびれていたタンドリーチキンと、他2品のインディアンディッシュでこんな晩御飯に...


タンドリーチキンとインディアンディッシュのワンプレート

和・美・Savvy Cooking

私に美的センスが全くないのが一番の原因ですけど。こうしてワンプレートにして料理を並べてみると、それにしてもインド料理ってのは、ほんのこつ黄ばんでますなぁ~(爆)


今から20年ほど前、私が元彼を追いかけ親に嘘までついて国を捨て渡英したら、到着するなり即、元彼は不当解雇で失業。私は就労ビザがないから働けないしで、貧乏どん底生活を強いられました。2年くらい続いたかな...


その底なし貧乏だった頃、殆ど毎日晩御飯に食べていたのがタンドリーチキンでした!


貧乏人のくせしてハイカラな鶏料理を食っとったんやね!と思われるでしょうが、私らが食べていたタンドリーチキンとはスーパーで売っている味付けのもので、夕方になると日付の古いのは、ほぼ確実に貧乏人でも手が出る値段に値引きするタンドリーチキン。


現在のイギリスの事情は知りませんが、当時のイギリスのスーパーでは、賞味期限の切れかけた肉は一旦奥に引き下げ、味付けを施して新たな日付をつけ売り場に出す店が多く、それが明るみ出て問題になったことさえあるんです。


私らの食べていたタンドリーチキンは、まさにその“腐りかけた肉に味付けをしたタンドリーチキン”です!


だってそうでなければ、ソースに使う材料費や手間賃が余計にかかるにも拘わらず、味のついていない普通のもも肉より安いってのが、おかしいじゃないですか。(爆)


私はチキンがあんまり好きじゃない。ジューシーな赤い肉でないと、淡白なチキンでは食った気がしないから。でも、当時食べていた“腐りかけた肉に味付けをしたタンドリーチキン”は、毎日食べても全然飽きませんでした。


日本ではインド料理レストランでしか食べれなかった、高級なイメージのあったタンドリーチキンが、タダみたいな値段で毎日食べれてハッピーハッピーだったのです。よくもまぁ、サルモネラ菌にやられなかったことです。(汗)


しかし、なんぼ貧乏とは言え、腐りかけた肉を騙されて買わされいると知るとむかつき、その事件以降は買わなくなりました。その代わりに品物の安いマーケットへ行き、安いチキンとスパイスを買って自宅で作るようになりました。


ヒントにしたのは、これまでスーパーで買っていたタンドリーチキンのパッケージに表示された原材料と、マーケットのスパイス屋のおやじにもらったレシピ。


本場インドで食べるタンドリーチキンと言うより、アングロインディアン料理(英国化されたインド料理)な味付けですが、イギリスのインド料理は本場の料理に引けを取らないので、このタンドリーチキンもなかなかのお味です!


<材料 2人分>

骨付き鶏肉、もも肉やドラムスティックなど...650g(今回使用の目方)

(漬けだれ)
ナチュラルヨーグルト...250g
ガラムマサラ...小さじ1.5
パプリカ...小さじ1.5
コリアンダーパウダー...小さじ1/2
ケイエンペッパーまたはチリパウダー...小さじ1/2
トマトピューレ...小さじ2
にんにく、細かく刻む...大2かけ(小さければ3~4かけ)
生姜、細かく刻む...1かけ
レモンの皮、白いところが入らないように注意...1個分
レモン汁...1個分
フレッシュコリアンダー、手でちぎる...一握り
塩こしょう...適宜
味の素...適宜(これはマストです!)

(その他)
ピーナッツオイルまたはサラダ油...適宜


<作り方>

1.鶏肉の余分な脂肪や血の塊などを処分し、フォークで皮の部分を数箇所刺し、中まで味が染み込みやすいようにする。

2.フードプロセッサーに漬けだれの材料を全て入れ、数分プロセスして滑らかなソースに仕上げる。

3.スパイスの残り香がつかない様にガラス製の容器か、または使い捨てのアルミフォイル製容器などに鶏肉と漬けだれを入れ、しっかり全体にたれをコーティングし、冷蔵庫で12~24時間漬ける。途中3~4回上下を返す。

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4.オーブントレーにアルミフォイルを敷き、ピーナッツオイル(またはサラダ油)を薄く塗る。チキンをトレーの上に並べ、180度で予熱を済ませたオーブンで、チキンにナイフを刺したら透明の肉汁が出るところまで焼く。(夕べは上記の目方で60分焼きました。)

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ちなみに海外でもも肉と呼ぶ時は、足の部分は切り落とされ、ももの部分だけで売られているのが一般的。
足の部分はドラムスティックのと言う名で別に売られています。
日本で呼ぶところの骨付きもも肉は、チキンメリーランドと呼びます。あんまり見かけません!


タンドリーチキンらしい赤い色をつけたい場合は、フードカラリングを使えば良いそうですが、私はあのアーティフィッシャルな色が苦手で、だからちょっと色は薄めになりますが、パプリカ代用でオレンジ色に仕上げます。


コリアンダーの量は日本で売っているS&Bの香菜なら、一袋ほぼ全部入れてしまうほど加えています。ただコリアンダーの香りが嫌いって人が結構多いので、その辺りは好みで調節すると良いでしょう。またはどうしても嫌いならミントの葉代用でも違った風味に仕上がって美味しいです。


あと、中華とインド料理には味の素はマストです!これを入れるか入れないかで、仕上がりのタンドリーチキンの味が全然違います。


夕べはこのタンドリーチキンの付け合せに、ポテトのカレーを作りました。これは我が家のサモサ の中身にも使うカレーで旦那の大好物。カレーとして食卓に出す時はじゃがいもを大きめにカットし、出来上がりにミントの葉かパセリを散らします。

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夕べはチキンの焼き時間が予定より10分も余分にかかり、もたもたしていたらじゃがいもが崩れ、崩れた芋が大嫌いな私にはちょっと不満足な出来ではありましたが、味はバッチリでした。


そして、昨日はナンではなく御飯で食べることにし、その御飯は、またまたルクエちゃんでインドォ~~なのを炊いてみました。

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これはターメリックライスに似ていますが、もっと香辛料を沢山使うピラウライスと言うインドのピラフで、私はこれが大好物。そのピラウライスがフライパンや炊飯器を使わず、ルクエ1つで出来ちゃって大、大、大満足でした!


すっごく美味しいので、次回の記事で別途作り方をご紹介します。なお、炊飯器で作るピラウライスの作り方はこちら に記録しています。日本のカレーともよく合い、ほんのこつ美味しいご飯です。


私が今欲しいもの、それはカレーを2、3品作り、御飯やナン、そしてこのタンドリーチキンなどと一緒に盛る、タリー用のアルミの食器。タリーを食べるとインドを旅した時のことが思い出される。自宅でも思い出に耽りながらカレーが食べたいんです。

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インドの思い出と言えば、義母、旦那、そして私の3人でインドを周遊し、その帰りの飛行機の中で、私は旦那からプロポーズされたんだった。すっかりそのことを最近忘れてました。いかん、いかん!(反省)


久しぶりに食べるタンドリーチキンとカレーやピラウライスはとっても美味しかったです。それにしてもいろんな思い出のあるインド料理でございます。(滝汗)

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