今日もまたまたケーキです!と言っても今日のケーキはお菓子のケーキではなく、晩御飯のメインの献立になったケーキです。そしてこのケーキこそ、素材の古いものを使って作ると、それこそ“ケーク腐れ”となってしまうケーキです。(笑)


フィッシュケーキ

クッキングリッシュの会

この料理、海外では結構度々食卓に登場する家庭料理。手軽なのにとっても美味しいし、おなかも一杯になるから。けど、この料理が英国発祥なのか、アイルランド発祥なのか、はたまたアメリカなのかヨーロッパなのか分かりません。


ただ、一般的には鱈を使って作ることが多く、じゃがいもに鱈と来たら、私はやっぱ英国かアイルランドが発祥だろうとしか考えられないので、このカテゴリーに分類することにしました。


イギリス人やアイルランド人のじゃがいもを食べる量は半端じゃない!


それに日本よりずっとずっと値段が安いので、家族4人でそんなに沢山マッシュして、どないして一晩に食べ切りますのん?と目をぱちくりしながら聞いてしまうほど、芋の扱い方には大胆な民族です。(爆)


いくら芋が好きとは言え、当然残ってしまいます。現在の人は、タダみたいに安いという感覚からポイっと簡単に処分しちゃうけど、昔の人たちは残ったマッシュポテトを、翌日リメイクし朝食や夕食のおかずにしていた様です。


マッシュポテトのリメイク料理と思われるものには、コッテージパイやシェパーズパイ、コロッケにそっくりなアイルランドのボクスティーケーキ、調理済みのベーコンやキャベツを混ぜ込んでフライパンで焼いた、バブルアンドスクイークなどがあります。

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写真はアイルランドのボクスティーケーキです。
これはちょっとお洒落なダブリンのパブで食べたものなので、
しつこ過ぎるほどのプレゼンテーションですが、もっと素朴なものです。


このフィッシュケーキも、絶対にマッシュポテトのリメイク料理であったのに違いないんです。昔はタダみたいな値段だった庶民の魚の1つ鱈を使って作るてとこからして、生活の知恵から生まれた料理であることが伺えます。


イギリスイコールフィッシュアンドチップスのイメージと、海に囲まれた島国ということから、魚がどんだけ新鮮なんだろうと想像されるかもしれないけれど、イギリスの魚は兎に角生きが悪い!生きの悪いのがイギリスの魚の売り物!(爆)


そりゃ高級なデパートの食料品売り場などに行くと、フランスやベルギー並みの新鮮な魚にお目にかかれるけれど、一般庶民が買い物に行くスーパーの魚売り場は、鼻をつまんで歩かないと臭くて歩けません。


アフロカリビアンの移民が多い国だから、その人達のニーズにあった魚を売ろうとすると、熱い国から輸送中にすでに鮮度は落ちてしまっているんです。その腐りかけの魚を店頭に並べるから、あんな風に臭くてたまらん魚売り場になるのではないかと思います。


それこそ、そんな魚を使ってフィッシュケーキを作ると、“ケーク腐れ”なのが出来上がってしまいます。(爆)


それに反しシアトル。ここは日本に負けず劣らず魚が新鮮。特にサーモンは、他の魚を買うつもりで店に行っても、肉厚で脂ののった綺麗な身を見てしまうと、抵抗できずに買ってしまいます。昨日もそのサーモンでフィッシュケーキを作りました。


そして昨日は、カレーを作った日に買ったヨーグルトがまだ残っていたので、それを使ってヨーグルトタルタルソースを作り、フィッシュケーキに添えることに致しました。


<材料 3人分>

(フィッシュケーキ)
生鮭...200~250g
牛乳...適宜
ローレル...1葉
じゃがいも...大3個(500g強)
バター...20g
パセリの葉のみじん切り...カップ1/2程度
レモンの皮の摩り下ろしたもの...1/2個分
レモン汁...1/2個分
フレンチマスタード...小さじ1
塩こしょう...適宜
味の素...適宜

(衣と揚げ油)
小麦粉、塩こしょうを軽くする...適宜
溶き卵...1個分
パン粉...適宜
オリーブオイルまたはサラダ油...適宜

(ヨーグルトタルタルソース)
ナチュラルヨーグルト...1/2カップ
ベストフーズまたはヘルマンのリアルマヨネーズ...1/2カップ
たまねぎのみじん切り...大さじ1
ケイパー、細かく刻む...大さじ1
パセリの葉のみじん切り...大さじ1
フレンチマスタード...小さじ1(タバスコ少々で代用しても良し)
レモン汁...適宜(味を見ながら加減。約1/2個分。)
塩こしょう...適宜
味の素...適宜

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<作り方>

1.鮭を蓋付きの小さなフライパンか鍋に入れる。2枚以上ある場合は重ならないように並べる。牛乳をひたひたに注ぎいれローレルを1葉浮かべて蓋をし火にかける。煮立ってきたら火を弱め10分程度蒸し煮する。ローレルの芳香をつけるのに蓋をしたままで冷ます。

2.1が手で触れる位にまでに冷めたら、鮭をキッチンペーパーの上に取り出し、骨があれば丁寧に抜きながら、身を指で大きくほぐす。牛乳は茶漉しなどでこして取り置き、ローレルは処分する。

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3.じゃがいもは皮を剥いて柔らかくなるまで茹でしっかり水切りし、熱い内にバターを加えてマッシュする。

4.3に2とその他のフィッシュケーキの材料を全て加えスプーンで混ぜ合わせる。ここでじゃがいもに含まれる水分に応じ、大さじ1~3程度の鮭を茹でローレルの芳香の付いた牛乳を加える。

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5.4をコロッケ程度の大きさのフィッシュケーキに形成し、小麦粉、溶き卵、パン粉の順に衣をつける。フライパンに多めに油を熱し、フィッシュケーキを揚げ焼きする。

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6.タルタルソースの材料を全て合わせソースを作る。揚げたフィッシュケーキを皿に盛り、たっぷりタルタルソースを添えて出来上がり。


こういうイギリスの家庭料理が食卓に登場する日は、やっぱりワインではダメでビールです。私はベルギー産のビールでしたが、旦那はニューキャッスルブラウンエールと、ばりばりブリティッシュなビールを飲んでいました。

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付け合せの野菜1つ目は、数週間前に1つ買ったら、未だに冷蔵庫に残っている白菜で(汗)、冷凍グリーンピースと共に蒸し煮です。

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たまねぎとにんにくを炒めて、そこに白菜とグリーンピースを加えさっと炒めてから、水少々とチキンの顆粒スープを少し加え、塩こしょうして5~6分蓋をし蒸し煮するだけの簡単な一品。自然な甘味があって実に美味しいです。


もう1つは私の好きなローストトマトとアボカドのサラダです。

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このアボカドってのも、昨日の目玉焼きに使う卵とおなじで、マーフィーの法則の働くムカツク果実です。


ワカモレを作るのに熟したのを選んで買い割ってみると、実は硬すぎ!そしてサラダにするのに硬めを買ってくると、逆に既にマッシュされたほど柔らかい。昨日はその柔らかすぎる実で、写真の通り潰れかけてます。(苦笑)


旦那がフィッシュケーキを好きなのを知っているので、1人前余分に作り、翌日のお弁当にしてあげるつもりでした。食事の仕度が出来旦那を呼ぶと、小さなおまけサイズのフィッシュケーキを掴んで自分の皿に載せました。

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で、このおまけサイズの追加だけでは足りず、食事の途中で立ち上がりもう1個、今度はフルサイズのを取ってきて食べたのです。


結局お弁当には1個しか残らなかった...と思っていたら、それから1時間もしない内に、最後の1個も旦那のお腹の中へと消えて行きました。さすがは、芋大国の芋王子、いや芋おやじです!(爆)

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