このフランス語の料理の名前を聞くと、えらく高尚で、さぞや手の込んだ難しい料理に違いないと思ってしまいますが、作って見ると意外に簡単。鶏肉をワインで煮ただけの元々はフランス庶民の家庭料理です。
コック・オーヴァン
第6回クッキングリッシュの会でティラミスと共にご紹介したコック・オー・ヴァンは、ワインで有名なフランスブルゴーニュ地方で生まれたお料理です。
コックと言うからには雄鶏。身が堅く安い雄鶏をバーガンディーでじっくり煮込んだ庶民料理が、現在ではお洒落な煮込み料理の1つになってしまいました。
フランス語アレルギーの私は、料理の名前を聞いただけで敬遠していたのですが、ある時、思いきってレシピ本を頼りにその通りに作って見ると、意外に簡単!
以降何度も作る内に、私なりの工夫や我家の好みの味へと変わり、ビールやサイダーを使って肉を煮込む英国風キャセロール同様に、いつの間にか我家のコック・オー・ヴァンレシピが出来上がっていました。
クッキングリッシュの会の参加者の中にも、簡単なので早速自宅て作ってみました!とおっしゃる方が何人かいらっしゃいました。
<材料 3~4人分>
(ブーケガルニ)
タイム...2~3本
パセリ..1枝
ローレル...2葉
セロリ、葉の付いた部分...約10cm x 2本
(キャセロール)
丸鶏(小)...1羽(約1kg)
ブロックベーコン、細かく刻む...1パック(約150g)
バター...10~20g
小たまねぎ(なければたまねぎ中1個を4つ割し層を分ける)...一人2~3個
にんにく、薄切り...大2かけ
赤ワイン...450ml
塩黒こしょう...適宜
味の素...適宜
ブラウンマッシュルーム...一人2~3個
(ルー)
バター...20g
小麦粉...大さじ1強
<作り方>
1.ブーケガルニを作る。タイム、パセリ、ローレル、セロリを糸で縛る。
2.丸鶏を胸、もも、手羽の6つに切り分ける。必要に応じ鶏肉は流水で洗い、キッチンタオルで水気をしっかり拭き取る。(我家では残ったガラは冷凍し後日ストックに利用しています。)
3.テフロン加工のフライパンを熱し、油を引かずにベーコンを炒める。炒めたベーコンは一旦皿に取る。
4.3のベーコンの脂が残ったフライパンにバターを少量足し、鶏肉を皮の方から先に両面に焼き目をつける。
5.焼き上げた鶏肉は煮込み用の鍋底に重ならないように並べる。3のベーコンを鶏肉の上全体にまぶす。
6.5で鶏肉を焼いたフライパンに必要ならまた少量のバターを足し、小たまねぎとにんにくを2~3分炒める。
7.5の鍋に6と1のブーケガルニを加え、調味料で軽く味付けしてからワインを注ぎ入れ火にかける。沸騰したら火を弱め蓋をして約1時間煮る。途中一度鶏肉を崩さない様に上下ひっくり返す。
8.1時間煮たら味見をし、必要に応じ調味料を追加して、マッシュルームを加え更に15分蓋をして煮る。(ワインだけでこんなに...と思う程いい味がついているので、調味料の量は必ず味見をしながら加減して下さい。)
9.8を煮ている間にルーを作る。室温で柔らかくしたバターと小麦粉をあわせる。
10.8が出来上がったらブーケガルニを取り除き、肉と野菜だけを網しゃくしですくい上げて盛り付け用の大皿に盛る。
11.10の鍋に残った煮汁を弱火にかけ、9のルーを少量ずつ加えかき混ぜながら溶かす。(とろみがついた時点で、残りのルーは加える必要なし。)
12.とろみのついた煮汁を10の肉と野菜の上にかける。食卓にサーブし、各自皿に取分けお好みでパセリのみじん切りを散らす。パスタやマッシュポテトなどと共にいただく。
丸鶏の代わりに、骨付きのもも肉や手羽元などを使って作ると手軽です。ブーケガルニも、市販のものを代用すれば手間要らず。また、パスタやマッシュポテトの代わりに、炊きたてのご飯と一緒に食べても、ワインソースが意外にご飯とよく合います。
このお料理、鶏肉の代わりに牛肉を使って作ると、同じくフランスブルゴーニュ地方のお料理・ビーフバーガンディーとなります。