人生で真剣勝負ができるのは君たちの年代ぐらいまでだ。
だから絶対にサッカーは辞めないで欲しい。
こんなことを3年生の全国大会で監督に言われた。
この監督は冷静を装うも熱血がにじみ出てるような監督で、
俺が人に迷惑をかけた時は決まって研究室に呼ばれて「歯ぁ食いしばれ」の一言後に
左手は添えるだけ、雛鳥を巣箱に返すように左手で頬にソフトタッチをし、
その直後強烈な右張り手を食らっていた。
今では懐かしい良い思い出だが、一度鼻血まで出たことがある。
こんな監督だったもので当時はゴキブリのように嫌っていたのだが、大学に引き抜かれることが決まり、
最後の高専大会が終わってからは偉大な人だったことに気付く。
決して今の監督がダメと言っているわけではないが、
こと学生と真剣に体当たりで向き合うということに関しては指折りの名監督だったのではないかと思う。
その監督が最初と最後に残した言葉が真剣勝負にこだわれとのことだったから一層その真剣に対する真剣さが伝わってくる。
今週は木曜日にフットサルの大会、日曜日に社会人サッカーチームの助っ人と、サッカーウィークなこともあって
ふとこんなことを思い出していた。高専3年生からその監督の言った「真剣勝負は今だけ」という言葉に
共感していたのだが、今は勝負毎にはいつも全力で、常に真剣勝負、という考え方だ。
いつも自分の意見より、人の意見を参考にしていた自分から、自分の考えを強引に貫き通すようになったのは二十歳を迎えたこの年で
一番の大きな収穫だったのではないだろうか。
おわり。
