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cookieの雑記帳

興味を持ったことなどを徒然なるままに書き留めていきます。半分は備忘録。音楽(classicからpopsまでなんでも)、美術(絵画、漫画、現代美術なんでも)、文学(主に近現代)、映画(洋画も邦画も)、旅や地理・歴史(戦国以外)も好き。「趣味趣味な人生」がモットーです。

ミシェル・ルグランといえば、昨年の来日公演の興奮もまだ記憶に新しいですが、本国でも上演中の新作である舞台版『ロバと王女』に劇伴を書き下ろしたり、相変わらず精力的に活動されています。

なんて書いていたら、1月26日夕方、突然のミシェルの訃報。あまりのショックに、なんと言ったらいいのやら。
ここ近年の自伝の刊行や録音をまとめたセットのリリースなど、なんとなく終活をイメージするような動きがあったのも事実ですが、ライブの予定があったり、まだまだ大丈夫かなと思っていたのですが...
心よりご冥福をお祈りいたします。

そんなわけで、書きかけていた新譜の話などをそのまま載せておきます。

Amazon.fr(https://www.amazon.fr/Moulins-Son-C%C5%93ur-Yves-Montand/dp/B07HPY9GKK)に注文しておいた新譜、ミシェル・ルグランの20枚組のCD BOX『Les Moulins de Son Coeur』(2018)が先日届いたのですが、予想より大きくてちょっとびっくり。
ハードカバーのバインダー仕様になっており、ディスクはスリーブケースのように収納。裏表紙の内側に解説のブックレットが入っています。上記Amazon.frの商品ページに動画での宣伝があります。
内容の概要は↓にありますが、収録曲の詳細は上記リンクにて確認可能です。

既出の音源も多いですが、これだけ纏まった選集は初めてなので興味のある方は買いだと思います。なんだか追悼盤のようになってしまいましたね。
このボックスはタワーレコードでも取り扱っているものの意外と高額で、Amazon.frへの注文の方が送料込みでも6割くらいの値段で買えるのでお得です。Amazon.jpのアカウントを持っていれば注文も簡単です。

これまでに膨大な作品を発表してきたミシェルですが(濱田高志さんの『ミシェル・ルグラン クロニクル』が充実したディスコグラフィーです)、ここ近年、新作の他にも旧作のセット物のリリースが結構あって、入手困難だった音源が再び日の目を見たり、ファンとしては嬉しい限りです。

そんな中から、いくつかのアイテムをピックアップしてみます。
まずは新譜。前述した舞台版『ロバと王女』(2018)のサントラ。
もともとはジャック・ドゥミと組んだ映画ですが、今回は舞台化に合わせて新しく曲を書き下ろしました。

ドゥミとは代表作の『シェルブールの雨傘』をはじめ、多くの作品でタッグを組んでいますが、それらのサントラの集大成が11枚組↓のボックス(2013)です。

この中から各作品のエッセンスを取り出して一枚にまとめたのが↓です(2012)。こちらが先発。ルグランの映画音楽入門編です。

昨年の『ロシュフォールの恋人たち』の50周年に合わせてリリースされた5枚組ボックス(2017)は、オリジナル全曲に英語版や、その他のレアトラックも満載。5枚中4枚は上述のドゥミ&ルグランボックスに収録されています。ロシュフォールファンは必携です。

サントラはもちろん素敵ですが、この約半年違いで生まれた2人が作った映画は最高ですので是非とも映像で。

ルグランが手がけた映画音楽はその他にも多数ありますが、それらの代表曲を纏めたのが4枚組トールサイズの↓です(2005)。レアなナンバーもたくさんあります。

キャリア初期のミシェルは多くのイージーリスニング作品のアレンジを手がけ、その音楽性が高く評価されて、その後の活躍へと繋がっていくのですが、「ご当地シリーズ」ともいうべき5枚のアルバムに代表作である「ルグラン・ジャズ」を加えた6枚をCD4枚に纏めたのが↓です。廉価盤。

これの日本国内盤に相当するアルバム(2017)が3枚組の↓ですが、「The New I Love Paris」が収録されているのがポイント。国内では初CD化でしょうか?その他は上述のセットと被ります。

広いジャンルからのセレクションとしては、まずは3枚組の『anthology』(2000)。監修はミシェルの右腕ともいうべきステファン・ルルージュ。まだ30歳くらいの頃ではないでしょうか?2000年代に入ってから若手の研究者たち(日本では濱田高志さん)がミシェルの作品の発掘や整理を行ってくれたおかげで、膨大な仕事の見通しが良くなりました。

4枚組の↓は3つのジャンルから選曲した3枚にカトリーヌ・ミシェルのハープをフィーチャーした1枚を加えたお手頃な価格の選集(2012)。

今回の20枚組がリリースされるまでミシェル最大の選集だった、新譜1枚を含む15枚組の『ANTHOLOGY』(2013)。各ジャンルから代表的なアルバムを中心に取り上げられているほか、レアな音源も多数収録。これもステファン・ルルージュの仕事。20枚組とダブるものも多く、今後再発売はないんだろうなぁ。

最後にここ近年の新録音から幾つか。
上段左はミシェル初のクラシック作品のアルバム。ナディア・ブーランジェ門下の秀才を遺憾なく発揮しています(以前のブログ参照)。上段右は80代になったミシェルが気心知れた仲間たちと録音した作品集。
下段は最晩年にタッグを組んだ、ソプラノのナタリー・デセイとの2枚。左はミシェルの代表作を歌ったアルバム。右は70年代に頓挫した企画を完成させた、女性の一生を歌と音楽で描いた『BETWEEN YESTERDAY AND TOMORROW』(2017)。

耳をすませば、流麗で色気のあるメロディが響いてきます。
本当にたくさんの素敵な音楽をありがとうございました。
天国のドゥミとは再会できたかな?