と訊かれたら間違いなく『未来少年コナン』と答えるでしょう。
その後の宮崎監督作品のすべてが入っていると言っても過言ではない、スタジオ・ジブリ誕生前の大傑作です。
くれぐれも名探偵ではありませんので、お間違いなく。
初回放送は1978年(star wars第1作公開の1年後)4月からで、当時小学6年生だった私は、主人公が自分と同い年のこのアニメーションにどっぷりハマり、そして強く影響を受けました。
男というものは好きな女性のために、こうあるべきであるという姿勢を、子供ごごろにしっかりと植えつけられた作品です。
もちろんその頃は宮崎駿という名前も全く知りませんでした。
このあと『風の谷のナウシカ』が公開されたのが1984年なので、その間6年。私も高校3年生になり、宮崎監督の名前は耳に入ってきていました。
その後の宮崎アニメは世間一般の人と同程度には観ていますが、自分の中では『未来少年コナン』を超える作品は見当たりません(『天空の城ラピュタ』などは好きですが)。無論映像は新しい作品の方が美しいし、ストーリーのまとまりも映画の方がよりスマートですけれど。
やっぱりワクワク感ですかね?
というわけで全26話の『未来少年コナン』。ストーリーは本編を観ていただくか、ネット上のあらすじなどを見ていただくとしましょう。
舞台は当時から見た近未来の世界なのですが、すでにその時代設定となる超磁力兵器を用いた最終戦争が起こった西暦2008年を過ぎてしまっており、現実はこうはならなかったわけですが、東西冷戦時代の当時は核戦争の先にある、さらに悲惨な戦争への脅威は、誰しもの胸にあったと思います。
NHK初のオリジナルアニメーションで肝入りだったのですが、内容も連続性が強く、前の回を観ていないと迷子になってしまうという状態で、放送は視聴率では振るいませんでした。
まだ一般家庭にビデオが普及する前でしたので、音声をカセットテープに録音して、擦り切れるほど聴いたのは懐かしい思い出ですね。おかげで、セリフ回しはほとんど頭に入っています(^_^;)
さまざまな関連書籍やグッズが展開、販売され(放送終了後のものが案外多いです)、劇場版(改悪短縮版!)が公開されたりしましたが、しばらくは話題から遠ざかってしまいました。
復活してきたのは、宮崎監督が映画でヒットをとばしてきて、その原点の作品として注目されてきた頃からです。90年代になってようやく全話がVHSやLDで発売され(その後DVD→BDと時代に合わせてメディアは変化してます)、いつでも見ることが可能になりました。
現在はAmazon Primeで、会員は全話見放題になっていますので、ソフトを買わなくても観ることができます。まだ観たことのない方は如何でしょうか?
宮崎監督も関わっている『アルプスの少女ハイジ』も同様に全話配信されています。
40年近くも前のこの作品が、未だに根強い人気を保っているのは、愛と冒険という普遍的なストーリーと、勧善懲悪の後の大団円いう気持ちの良い結末があり、そしてなによりも魅力的なキャラクターたちがこの物語を支えているからでしょう。
今年、2016年は主人公のコナン、そしてヒロインのラナが生まれた年でもあります。
それと関係があるかはわかりませんが、今年も夏前に、Tシャツメーカーのグラニフがコナンの新作を発売するのに合わせ、絵コンテの展示などの催しがありました。
多くの若い世代の人たちにも観て欲しい作品ですので、これを機にさらにファンが増えるといいなと思います。
だいぶ前のダ・ヴィンチにも特集されました。
BSアニメ夜話にも取り上げられましたね(2005年)。
当時の画期的なマニアック本。
アニドウから出版された『未来少年コナン』(通称『黒本』)
編集にまつわる裏話などはこちら。
そして、素晴らしい作品に欠かせないのが音楽です。
主題歌を含め、全ての劇伴を担当したのは、当時は若手の現代音楽の作曲家だった池辺晋一郎先生です。
武満徹さんの映画音楽の手伝いなどもしていた池辺さんは筆が早く、当時から映画や舞台などの音楽をたくさん書かれていましたが、アニメーションの音楽はコナンが初めてでした。
まるで場面を見ながら作ったような曲の数々は、映像とともに耳に焼きついています。G.J.です。単なるダジャレおじさんではないのですよ(^_^;)
今は全音楽集(右下)が出ており(現役です)、3回に分けて録音された全ての曲を聴くことができます。





