襟裳岬から札幌までは、ゆうに200キロを超える。
この距離を1日で行くにはかなりしんどい。
ということで、札幌までの途中に、
「新冠」という町に立ち寄ることにした。
新冠=にいかっぷ、って読めませんよね。
このあたりは、競走馬(サラブレッド)の
生産地で有名な町であるようだ。
そんなことを知ったのは、
アラカンが競馬を始めた35歳くらいに
なって初めて知った。
旅の途中で知り合った人から、
「新冠YHもかなりいいよ」と言われ、
その言葉に従い、新冠に寄った。
この新冠のどこがいいのか?
多くの馬牧場が点在し、
町全体が、ほんわか、のどかで牧歌的な
雰囲気が漂っているのだ。
とてもここが日本とは思えないような所なのだ。
確かに、北海道自体が日本とは思えない
感じではあるが、それでもここ新冠は特に
そんな感じを思わせる町なのだ。
この新冠では、是非とも馬の蹄鉄=
馬の蹄につけているあの鉄の楕円形のやつ、
をもらいたいと思っていた。
そしてそれを京都の友人へのお土産にしたいとも
思っていた。(ちょい、せこいなあ)
ある牧場に行って、そこで働いている人に、
アラカンは無謀にも
「あのう、不要になった蹄鉄、いただけませんか?」
と聞いた。
その人は、嫌な顔をすることなく、快く
不要になったと思われる蹄鉄を分けてくださった。

そんな思い出の詰まった町だった。
新冠。
北海道の旅もいよいよ終盤に差しかかる。