アラカンは、侍ジャパンの勝因をずっと考えていた。
どうして、侍ジャパン=日本代表チームが優勝できたのか。
どうして、厳しい状況だった準決勝メキシコ戦で逆転できたのか。
WBCでの日本代表チームが優勝して、
日本国じゅうがまだその興奮から醒めやらない。
最後のシーンである大谷選手とトラウト選手の対決シーンなんぞ、
もう何十回見たことか。
ずばり言おう、言ってしまおう。
どこが勝因かって。
ずばり、
それは、準決勝のメキシコ戦、9回裏の攻撃、
先頭打者である大谷選手の2塁打だ。
この時、大谷選手はトップバッターで、
野球では1点を取るためには、トップバッターの出塁が
絶対条件となる。
しかし、ノーアウトランナー2塁ならいざ知らず、
ノーアウトランナー1塁程度では、1点をとるのは
絶対条件とはならないのだ。
ノーアウトランナー2塁と1塁とではえらい違いなのだ。
その中で、大谷選手はメキシコの投手の投げた
初球のアウトコースの高めのストレートボールを引っ張って、
左中間への2塁打としたのだ。
あのコースのボールを引っ張って、あそこへの2塁打ヒットは
ありえんと思った。
まさにあれが、大谷選手がスーパースターのスーパースターたる
所以だと思った。
あの追い込まれた状況で、あの2塁打を打てる技量技術が
凄すぎなのだ。
この2塁打で全てが決まったようなもんだ。
村上選手への逆転打も約束されたようなもんだと、
アラカンは思う。
そしてこのムードで、最後の最後まで日本チームのペースで
試合を運べたようにも思う。
まさに大谷様様だったWBCだったのではないか。

