朝からテレビに釘付けで、
決勝戦に見入っていた。
日本対アメリカ、それぞれの国を代表しての真剣勝負だ。
日本の投手陣は良く投げた。
ホームランも打たれ、フォアボールも何個か出すも、
連打を許さず、フォアボールも続けてはなく、
アメリカ打線の要所要所をよく抑えていた。
相手打者はパワフルだが、
点が入らず、日本に先行されているからか、
普段のようなバッティングができず、
焦りばかりが出ているようで、
ジグハグで空回りしている感じが見て取れる。
日本はその後、岡本選手のホームランでいい具合に点数を重ね、
このまま行けば、ひょっとしたらひょっとするところまで来ていた。
こういう場合だと、力のある選手が出てきたばっかりに、
試合が台無しになることが、往々にしてあることをアラカンは知っている。
それがダルビッシュだ。
ホームランで1点を取られてしまったのだ。
幸い、この1点で踏ん張り、迎える最終回。
満を辞して大谷投手の登場となる。
このままいけば、同僚トラウトとの対戦が最後に回ってくるが、
先頭打者にフォアボールを与えたため、最後にはならないと
思った瞬間、次のバッターがセカンドゴロゲッツーで、
2アウトランナーなしで、最後の最後でトラウトとの対戦と
相成ったのだった。
この対戦は、見る方も息ができないくらい緊張した。
トラウトはバットを振るも、1度もボールに当てることができなかった。
それくらい大谷投手のボールの威力が凄かっただろうか。
筋書きのないドラマのようで、筋書きがあったようにも思えてならない
近年まれに見る興奮する試合となったのは間違いない。
この試合をリアルタイムで見ることができたアラカンは
本当に幸せ者だったでしょう、多分。