先日、某国営放送BSでやっていた番組(多分再放送)、
「こうして僕らは医師になる」を見た。
医師国家資格を取ったばかりの若い研修医たちの
奮闘の模様を、ドキュメンタリータッチで描いたものだ。


今回は、その何人かの彼らの10年後の様子も追っていた。
その比較感も面白かった。

そもそも、アラカンは医師という職業にはちょいちょい
興味はある。
アラカンの学生時代に下宿していた大家さんの息子が
ちょうど医学生だったし、その下宿の2階で毎夜毎夜
麻雀をしていたアラカンたちは、よく大家さんから
「静かにしてください。息子がうるさくて勉強できない」と
よく叱られていた。

また実際、アラカンは大病して3週間ほど入院の経験もあり、
その時の医師たちの半端ない忙しさに同情もしたもんだ。

その一方で、医師は収入は多く、ステイタス=世間的評価も高いし、
いいことづくめの職業には見える。

ただ、その医師国家資格を取得するためには、
並半端な勉強量では立ち行かない。
そもそも、国公立の医学部の大学に入学すること自体、
めっちゃ難しい。
なにせ、東大一橋の文系にも匹敵する難しさだ。
たとえ地方にある国立大学の医学部でさえ、
入学するのはめっちゃ難しい。

ただ今回番組を見て、頭がいいだけでは医師には
なれないなあとも感じてしまった。

医師の何がすごいって、人間の生死に常に直面していて、
患者さんをその死から救ったり、救えなかったりの瀬戸際で
働いていることだ。
強い使命感と常にモチベーションが高くないと、やってられないでしょ。

医師国家資格を取ったからと言っても、それからの方が大変なんだよね。
まずは勉強勉強。毎日が勉強の連続。
1日1日の見たこと聞いたこと、すべてが勉強となる。

患者さんへの話し方自体も気をつけなくてはならない。
普段何気なく思っていた「右足を触りますね」と言ってから触る。
何々しますね、と言ってから患者さんに対して行動するのだ。
そうしないと、患者さんがびっくりしてしまうからだ。
まあ当然といえば当然だが、せっかちなアラカンなんぞ
ちゃっちゃとやっちゃいそうなんだよね。

その昔アラカンの入院の時代は、お医者さんは常にポケベルを
携帯していたが、今では普通に携帯電話で四六時中呼び出しがある。
当然夜勤もあるし、急患もあるでしょう。
常に人の死と隣り合わせだから、ひとときも気が抜けない。
徹夜何日のような事もあるだろうから、体力も人一倍無いと、
つとまらんでしょう。

そう考えてみると、医師の高額収入も納得がいくちゅうもんだ。
アラカンなんぞ、(たとえ、もし頭がよくて医師になれたとしても)
とても医師なんぞ務まらんと思った次第。

でも勤務医は相当大変でも、開業医はね、、、。
楽そうな医師もいるね、多分、きっと。