長く乗ったカリーナサーフとの別れを告げ、
アラカンは次の車を探すことになった。
ちょうどその頃、子供達も皆大きくなり、
家族皆でどこかに行くよりも、中学高校の部活の方が
忙しい時期になっていた。
もう、ミニバンとかステーションワゴンのように
家族で出かけることを意識しなくても良い時期に
なっていた。
アラカンも結構な年になってきていて、
残りの人生の中で、あと何台の車に乗れるか?
という感じにもなってきていた。
自分の好きな車に乗れますよ、ってなった時に、
いったいどういう車に乗ってみたいかだ。
今度の車は、ちょい冒険したくなってきていた。
こんな車に乗ってはいけませんよ的な車。
そうそう、それは外車ですよ。
外車って、それだけで世間の偏見の目にさらされません?
あそこの家、外車に乗っているのよ。
うふふふ。
何かあったかしらん。
何かで、もうかったのかね。
競馬とか株とかで、儲かったのかしらん。
とかとか。
外車は、特に年配の人(昔の人)には相当受けが悪い。
アラカンがBMWを乗ろうとしていたときに、
まだ母は健在だった。
予想していた通り、母はいい顔はしなかった。
この車、外車だね、、、。
と言われた。
アラカンには珍しく、母に対しては頑として
この線は譲らなかった。
まあいいじゃないの。
どうせ、中古だったし、思ったより安かったのよ、って
言ってごまかしていた。
家にやってきたのは、
白いBMW 318i(E46)
2000CCの中型車だ。
3年から4年落ちの中古車だったと思う。
丸型ヘッドライトのイカリングのあれですよ。
まず初めに驚いたのは、
運転席のドアの重さだ。
ずっしとくるのだ。
今までの国産車は、スポッていう感じで軽い感じだったが、
このBMは、ずっしと閉まる。
そして、高速での安定性だ。
スピードが出れば出るほど、地面に吸い付くような
感じで走ってくれるのだ。
塗装も素晴らしい。
屋根付きの駐車場ではあるが、
長く乗っていても、塗装がはげるような感じは全くなかった。
(国産車ではそうはいかない。5年目あたりから
はげていく兆候ありありです)
このBM318i のスタイルも好きだった。
後ろテールランプの感じも好きだし、前もいい。
しかししかしだ。
評判に違わず(たがわず)、予想を裏切らず、
故障をいっぱいしてくれましたよ。
もうこの紙面に書ききれないくらい故障の
嵐寛寿郎。
でも可愛かった。
出来の悪い息子ほど可愛い。
(表現悪し)
そんなBM318i (白)も数年乗って
次の車にいくことになってしまった。