かなり注目されていた事件だった。
悲しい事件だった。
親が出来の悪い子を殺してしまう事件だ。
しかも、その親が農林水産省の元事務次官となれば、
世間も相当注目していた。


父親76才、子供44才。

子供は、44才のいっぱしの大人にもかかわらず、
定職にもつかず、家に引きこもっていたようだ。
加えて、あろうことか親に対して暴力もふるって
いたようだった。

この父親、経歴がすごい。

東大法学部卒で、
農林省に入省。
その後、農林省、その後の農林水産省で着実に
出世街道を駆け上って行った。

日本の食肉業界を揺るがしたBSE問題でも、
東奔西走する。

その後、2001年に農林水産省の事務次官に昇進する。

その息子に姉もいたようだったが、息子の素行が原因で
婚約が破断となり、姉はそれを悲観したのか、
自殺をしたようだった。

何とまあ、父親の仕事での頑張りとは裏腹に、
家庭内では悲惨な毎日だったのだ。
家庭内がうまくいっていないのに、仕事で頑張れます?
普通は、家がうまくいっていないのに、仕事では
うまくいかないでしょ。

奥さんも大変だったでしょうね。

この事件、あらかん自身もひょっとしたら、
執行猶予がつくのではないかと思っていた(期待していた)。
ぜひ、執行猶予がついて欲しいと願っていたのだが、
日本の司法は、「計画的犯行」には厳しいんだということを、
またしても実感させられた。

検察の求刑、懲役8年に対し、
判決は懲役6年の実刑判決だった。

判決趣旨には、「警察などにも相談することも可能な状態なのに、
犯行に及んだのは短絡的と言わざるをえない。」とあったが、
警察に相談する?
警察に相談して、警察がこの問題を解決してくれます?

ここの所が大いにひっかかった。

よくもまあ、こんなこと言えたもんだ。
警察に相談する。

この方、控訴するだろうか?
ぜひとも、執行猶予を勝ち取ってもらいたい気持ちもあるが、
どうだろう。

それにしても、この方の奥さんの気持ちもいかばかりかと。
娘を自殺で亡くし、息子を亡くし、そしてだんな様も
遠い所へ行くとなれば、心の中はいかばかりかと。