大学三年生の前期。
結局、娘はほとんど大学へ行っていませんでした。
単位も、もちろんほとんど取れていません。
連絡も取れない。
嘘をつく。
そしてついには、
嘘をついて私たちからお金を借りるようになりました。
……少し書き方が強すぎるでしょうか。
正確に言うと、娘は「お金を貸してほしい」と言ってきました。
理由を聞くと、
生活費が足りない。
借金の返済もしているが、思っていたほどバイトに入れない。
仕送りだけでは足りなくなってしまった。
それらが重なったから、貸してほしい。
そういう話でした。
ですが、金額は数万円ではありません。
何十万円という金額でした。
私はすぐに疑いました。
申し訳ないけれど、その頃にはもう、
娘への信用がほとんどなくなっていたのです。
旦那さんに言いました。
「これって、アイドルのコンサートに行くためのお金じゃないかしら?」
旦那さんは、久しぶりに娘と電話で話をしました。
すると娘は、
「絶対にコンサートのためじゃない。
本当に生活費が足りないだけなの」
と、はっきり言ったそうです。
でも、分かりました。
嘘だと。
それでも旦那さんは言いました。
「嘘だと分かっていても、もうこれ以上揉めるのは疲れた。
お金を渡せば揉めないのなら、それでいいじゃないか」
騙されていると思いながら振り込んだお金。
やはり、そのお金はコンサートに使われていました。
そんな娘です。
やっぱりね、と思うしかありませんでした。
親を財布のように扱い、
嘘に嘘を重ねても悪いと思わなくなってしまった娘。
その心は、いったい何を求めていたのでしょうか。
何も理解できないまま、大学三年の前期は終わりました。
通ってもいない大学の、夏休み。
あの頃は、娘の言葉一つ一つが、
すべて嘘のかたまりのように感じてしまい、
心が疲れ果てていく毎日でした。
そして――
ここから、さらに大きな試練が始まります。