くっきいの目からウロコの、ほのぼの日記 -7ページ目

勝手に鷹の爪学会 第3回 参加報告

どうもみなさんこんばんは。自称鷹の爪団広報部員こと横浜のくっきいです。


いや~早いもので勝手に鷹の爪学会も3回目。今回の講師は同志社大学の教授、浜矩子先生。
今回のテーマは「アメリカ資本主義の権化デラックスファイターはどうやって誕生した?」で今回は映画鷹の爪4~カスペルスキーを持つ男を見て講義を受けました。


劇中ではデラックスファイターが金持ちの地上げ会社に雇われてなかなか立ち退かない住民を追い出すという設定。その住民の中にいる小料理屋の女将、文江が作ったおにぎりを食べたデラックスファイターは人の温かさに気づき女将に惚れてしまい自分の今いる立場との間にジレンマを感じながらストーリーは展開していく。


そんなストーリーで取り上げられたのが
「金持ちとは不断の努力と非凡な才能を持っている。」というデラックスファイターの言葉。金持ちは善という価値観。この点について浜先生は2つの視点から解説を加えていただきました。


1つは今時の金持ちリッチスタニについて。金持ちの人を指すリッチスタニという人達の中にはとんでもなく金持ちでいわば公共サービスと呼ばれる医療、教育、防衛などを自分の資産で自分のためだけに作る人が出てきているとのこと。要は自分専用の病院自分専用の学校自分専用の軍隊を持つということ。本当にこんな人達がいるの?と思ったりもしますがNHKでも報道されているそうで実際にいるみたいです。


ここで問題になってくるのはリッチスタニの人達が必要なものは全部自分で作っているため、彼等は彼等が住んでいる街にある病院とか学校を必要とせずつまりは街の病院や学校を作るために集められる税金を払う必要性がないと考えているところなのです。リッチスタニが税金を納めなくなってしまったら彼等が住んでいる街の財政は貧しくなりその街に住んでいる貧しい住民が今以上に貧しくなるという負の連鎖を生み出してしまいます。


昔は資産が国境を越えることが稀だったため金持ちは国の言う事に縛られていましたが現在は資産の移動が容易にできる?からか国や自治体の意見に縛られないリッチスタニが出てきているようです。(勿論、多額の税金を払い公共サービスに貢献しているリッチスタニもたくさんいらっしゃるかとは思いますが)


もう1つの視点は新自由主義についてです。新自由主義ができた発端は弱肉強食の自由主義に社会主義的分配を入れていこうという発想でドイツで始まった社会的市場主義からスタートしています。強い会社が強いままではなく弱いところに富を分配する発想ですね。
ただ、この社会的市場主義は社会保障にまわすためのお金がかかりすぎていて金持ち会社からは敬遠されているようです。
そんな中アメリカを中心とした国は新自由主義の名の元に規制緩和などでより市場主義へと突き進んでいるというのが現状のようです。


かつてイギリスのサッチャー首相が小さい商店でも頑張ったものが報われる世の中を目指したが結果として強い者がより強くなってしまったというのも資本主義の持つ特性に引っ張られてしまうのかなと思いました。


現在の先進国は物もお金も十分にあるはずなのに何故か拭いきれない不安から逃れられない。それはバブルのように明日突然、株やお金が価値を失い路頭に迷う可能性が誰にでもあるからだと思う。実際バブルの打撃をうけ不況にあえぐ民衆をそれぞれの国は抱えている。だからこそ今、各国が昔の強いアメリカ、強い日本を取り戻そうとしたりEUが分裂の方向に動こうとしてるのではないかと思う。


ただ、思い返して欲しいのは市場主義か強い者は強く弱い者は弱くという原理が働く以上、どこかの国が強くなればどこかの国が弱くなっていく可能性があるということ。そして私が心配しているのは最初に出てきたリッチスタニ。彼等が国を凌ぐほどの富と力を得た時、世界への富の分配という発想がないと(今のままだとないと思いますが)国を超えた新たな権力の対等が起こるのではないかということ。これが悪い方にいくと鷹の爪に出てくるフェンダーミラー将軍のようなリッチスタニが現れるかもしれません。


勿論、前回の講義で学んだように資本主義社会は人類の社会的進歩に大きく貢献しているので基本軸は変える必要がないとは思いますが、ここに社会的分配、社会的弱者をフォローして最終的には弱者がそのフォローに依存しないで生きていけるような仕組み作りを国ごとではなく地球規模で考えていく時代が来たのではないかと思いました。


ここで鷹の爪団総統の世界征服理念を思い出してみると
「くだらん国境を取り払い、世界を1つに結び、疑いやいがみ合いや傷つけ合うことなく、格差をなくし、誰の子供も自分の子供のように愛する世界にするための世界征服」
地球は人間にとってあまりに大きく人口もたくさんいてそれぞれに育んできた文化がある以上、国という単位は無くならないと思います。ただ、自国のことだけでなく地球上の他の国のことも考えていかないと国家間の格差はなくならず、格差から生まれるねたみ、争いは耐えることがないのではないかと思っております。オバマ大統領が就任当時掲げていた世界と協調するアメリカのように他国と協調することを目指すことで自分さえ良ければいい資本主義から脱却し世界の国々がなかよく平和に暮らせるような世の中になって欲しいと思います。


はい、ということで今回は資本主義の現状から今後の希望へと論を展開させていただきましたがいかがでしたでしょうか?鷹の爪を通じて世界が1つになれることを祈念して今回は終了とさせていただきます。最後は恒例のやつを世界平和の合言葉としてやりたいと思います。
それでは、皆様ご一緒に。


た~か~の~つ~め~ (f・*・)f

鷹の爪phoneからの投稿

勝手に鷹の爪学会第2回 世界征服ポイントと資本論

どうもみなさん、こんばんは、自称鷹の爪団広報部員こと横浜のくっきいです。

今回は5月から開講しておりますPARC自由学校の勝手に鷹の爪学会第2回講義に参加してきたから報告するぞ。


今回のテーマは世界征服ポイントと資本論
講師は鷹の爪学会のコーディネーターも勤めている嶋崇さん。


世界征服ポイントとはみんなよく知っての通り鷹の爪NEOの第5話に出てくる話だ。
なかなか団員のモチベーションがあがらないため総統が導入した世界征服ポイント制度。秘密兵器の開発などをするとポイントが貯まりポイントが貯まると世界征服ができるという制度。まあ、ポイント貯めることで世界征服できるなら俺にもできるぞという団員は少からずいると思うが、そうこうしてるうちに掃除やゴミ出しにもポイントがつき雨の日はポイント5倍になるというどこかの海賊カフェのようなシステムが導入されていく。


そのうち団員は世界征服することではなくポイントを貯めることを目的とするようになってしまい総統が、やや子供電話相談室へ相談をするという話だ。


これが資本論とどんな関係があるのか?資本主義とは何か?を考えると答えが見えてくる。
資本主義を考えるにあたって商品の2つの要素と貨幣の3つの区分についてふれておきたい。


まず商品の2つの要素であるが商品には使用価値と交換価値の要素がある。使用価値は文字通りパンであれば食べて空腹を満たしたり服であれば着るという価値である一方交換価値とは、物をお金に交換するお金を物に交換するという価値のことである。

次に貨幣の区分について貨幣には、物の価値を測るものさし、商品から商品を仲介するもの、畜蔵を目的とするお金の3つの区分に分けられる。

物々交換をしていた時代は使用価値が満たされる商品を互いに作り交換をしていたため商品を余剰に作る必要がなかった。が、お金ができ商品の代わりに畜蔵できるものができてくると商品をお金に交換してお金を貯めようという発想が出てくるようになる。


資本主義はまさにこのお金を利益としてたくさん生み出すことが価値として考えられる社会、生活を豊かにすることではなく、交換価値のあるお金を無限に増やし貯めこむことに特化した社会なのである。
世界征服を目的としてポイントを貯めることにしたのがポイントを集めることが目的になってしまったのは、商品の価値を測り交換を仲介することを目的として作られたお金がお金を貯めることが目的になってしまったことを暗に示唆してるのではないかということなのである。


資本主義社会はこの約200年足らずの期間に人間社会を飛躍的に進歩させ豊かにしてきた功績は大きい。ただ、一方でお金を貯めることを目的とした社会、政府、企業、個人が暴走し始めると利益をあげるために余剰の商品が作られたり不要になった労働者をリストラしたりするという選択肢も生まれてしまう。全ては皆が豊かな生活を送るためではなく利益を追求する社会へと。


ここで今一度思い出したい。くだらん国境を取り払い世界をひとつに結び疑いやいがみ合いや傷つけ合うことなく格差を無くし誰の子供も自分の子供の様に愛することができる社会を作るのが、総統が世界征服を目論む理由です。今の資本主義のままでは総統が目指す世界征服は実現しないでしょう。じゃあ社会主義か?と言われるとそれも違うと思います。社会主義には資本主義の最大の特徴である自由がない。ここは資本主義を軸にしつつも利益追求に暴走せず地球上の人がみな豊かに暮らせるようなシステム作りを真剣に考えないといけないかもしれません。


まあ、そうは言っても私のように経済学に疎い方は嶋先生が書かれた




いまこそ「資本論」を読んでみてはいかがでしょうか?対話形式で書かれているのでわかりやすいです。


はい、ということで鷹の爪は経済学まで語っている深いアニメなんだなということがわかっていただけたところで今回は終わりにしたいと思います。それでは最後に恒例のやつをご一緒に!

た~か~の~つ~め~

鷹の爪phoneからの投稿

勝手に鷹の爪学会 初日

どうもみなさんグーテンモルゲン。
自称、鷹の爪団広報部員こと横浜のくっきいです。昨日は秘密結社鷹の爪史上初の鷹の爪学会初日が開催されました。





場所はPARC自由学校。開講してからかれこれ3~40年くらい経つ由緒ある学校であの筑紫哲也さんや池上彰さんなどのリベラルな知識人が講師に名を連ねております。
そんな記念すべき第1回の鷹の爪学会講師は必修科目鷹の爪著者でお馴染みの鷹の爪リベラル知識人代表、内藤理恵子先生。


内藤先生が鷹の爪に出会ったきっかけは大学の講義をわかりやすくしたいという考えの元、ルソーとクレヨンしんちゃんを結びつけようとした際に出会った鷹の爪のクレヨンしんちゃんを勝手に紹介するムービーや、企業と社会の話をゆるキャラ論に結びつけて説明しようとした際、最近のゆるキャラはゆるくない…じゃあ最近のゆるいキャラは?の疑問にツイッターで鷹の爪は?との回答に興味をもって見始めたのがきっかけ。


まあ、普通の人なら鷹の爪見て面白いね~だけで終わったんだろうけど、内藤先生は鷹の爪のキャラが何かを象徴してるのではないか?ということに気づく。そこから鷹の爪の裏側に秘められたものを自身のブログで批評を始め講義にも鷹の爪を取り入れ始める。


そうこうしてるうちにあの鷹の爪.jp神回クマエさんが内藤理恵子に火をつける。クマエさんの大胆批評がネットで話題になってそれを聞いたDLEが内藤先生に鷹の爪本の出版をもちかけ
この

必修科目鷹の爪が出版。出版まで約2か月。死ぬ思いで鷹の爪本を書くか諦めるか決断させたのは総統の世界征服の信念だった。

ということでこのあとは鷹の爪のいくつかの作品を見ながらそのうらに秘められたものを内藤先生流に解説。ちなみに今夜取り上げられた作品は

トイレ大作戦
クマエさん
サンタクロースを捕まえろ
映画秘密結社鷹の爪 総統は二度死ぬ

詳しい内容は内藤先生のブログや必修科目鷹の爪を見るとよくわかるからまだ、持ってない団員は密林で手に入れるように!
内藤先生のブログ
http://riekonaito.blogspot.jp


講義を受けて改めて気づいたのは鷹の爪はいろんな気づきを与えてくれる作品で、でもそれが決して押し付けがましくない。互いに共生し過ぎない距離感のキャラクター達。宇宙から見た地球に感動し地球上で行われている無益な争いに終止符をうつべく家族に捨てられても世界征服を成し遂げようとする総統と共感する仲間達。


また、鷹の爪という作品はサザエさんやちびまるこちゃんのような日常の円環を各話で展開しつつも各シリーズごとに大きな時間の流れで最終回に話を繋げていくという仕掛けのある作品で、日常の円環からは安心感をダイナミックな時間軸からは映画を見た時のような驚きを感じられる作品なのかなと思っています。


という感じで内藤先生の講義終了。お願いしておりました内藤先生作のクマエさんも見ることができました。ありがとうございます。



あと今回の鷹の爪学会参加者は意外と鷹の爪初見な方も多くこれからしっかりと鷹の爪の魅力を共有しないといけないな~と思いました。学校の先生も二人くらい参加されていて授業に応用できないか模索されているようです。近い将来、本当に必修科目に鷹の爪という科目ができると良いですね。


はい、ということで鷹の爪学会初日レポでした。鷹の爪学会は11月まで月1回くらいの頻度で開催され最終回にはFROGMANが講師として登壇される予定になっております。


それでは最後にみなさんご一緒に。

た~か~の~つ~め~   f(・0・f )