私、余計なことを聞いちゃったのかな



って、思ったのは

彼と別れて
一人になってからだった



その晩、彼はそのまま
ホテルに泊まり


翌朝は
神経ブロック治療の
予約が入っているので

朝イチで病院に行くことになっていた


治療が
どのくらいかかるか
わからないけれど

とにかくこの病院
早く終わったためしがない


で、


天気もいいし

洗濯物も溜まってるやろ

病院に、急いでこなくていいよ



家の仕事済ませてから

ゆっくりおいで



って
言われていた




翌朝、

彼の言葉通り



洗濯をしながら
夕べの出来事を
思い返し




シャワーを浴びながら
彼の
ひと言ひと言を
思い出していた




(・・・実際、このことを日記に書くまでに
一週間もかかってしまった


自分の気持ちの整理に
それくらいの時間が必要だった、って
事だと思う・・)



悲しい訳じゃない

腹立たしくもない


でもやっぱり


何かが
以前と違っていた



私は何が気に入らないんだろう・・







彼が

嘘を言っていたことは


もともと感じていた



最初に誘われたとき


いままで、何もなく
暮らしてきた人が



こんなふうにいきなり

既婚の女を誘うだろうか?




・・・って

ひどく不思議だったし
疑問に感じていたから




嘘をついていたこと?


私が、2人目の不 倫 相手だったこと?


知らないうちに
前の彼女と比べられていたこと?



どれも、違うような気がした



でも、

洗濯が済んだ

白いシャツを
ぼんやり眺めながら




ああ

真っ白なシャツだ、って

思い込んでいたら



気付かないところに


小さなシミがあった




そんな感じかも・・・



って、思えてきた





私が
気付かなかっただけで

シミはもともとあったのだ



気がついてしまった今も



それを気にするか


見なかったことにするかは


きっと
自分次第なんだよね



結局は

シャツの問題ではなくて

私自身の問題なんだよね





私も彼も


今までと
何も変わってないじゃん






・・ってね



だけど


知ってしまったことは



もう、頭から

消し去ることは出来ないのも

やっかいな事実





この先


彼の車に乗ったら


“こんなふうに、他の誰かとも

ドライブしたのかな”



って思ったり



ベッドで抱かれれば



こんなふうに

他の誰かも

抱いていたのかな・・・




って思ったり・・



彼が、よく私に言う言葉



りるらは


優しいなあ・・・





そんな言葉さえ


心の中で


「誰と比べて??」




・・って

思ってしまいそうだ




何をしていても

その都度



そんな思いに

囚われながら

付き合わなきゃ
ならないように

なってしまったとしたら?・・・






やっぱり

聞くんじゃなかったかな・・・・・ヽ(;´ω`)ノ






ヤバイ・・
泣こうと思えば泣けるかも





やっぱりなんだか

トゲが刺さったみたいになってる



いや



刺さってたトゲがぬけて

あとがキリキリ痛んでるのか・・



それとも

単にオセンチに浸りたい
気分なだけなのか?・・私・・( ̄ー ̄;






モヤモヤしていたせいか

出かける準備も気合いが入らなかった




結局
予定より

かなり遅れて

11時頃
病院に着いて






いま着いて

売店にいるよ


終わったらメールちょうだい





・・って送信して


本屋をのぞいて

気を紛らわしていた




すると

すぐに彼から電話がかかってきた




いまどこや?

そっちに行くわ




・・と

まもなく彼が現れた


なんか

脊髄に麻酔されたにしては

ずいぶん元気だな(・_・;)




・・て思ってたら



麻酔科の先生に

今までの話、全部したらな



今日は

神経ブロック

やめときましょうって



で、


“消化器外科で

オーダー出てるんですけど”



って言ったら



神経ブロックは

対処療法だし

完治まで何度も
やらなきゃならんのやて




その前にまず

末梢神経の痛みを和らげる
薬もあるから

先にそっちを試してみましょう

って



あ~
あの先生ええわ



初めてそう思える
先生に巡り会えたわ








へえええ


いまごろ、

寝台で丸くなって
脊髄注射されてるのかなあ・・




って

同情しながら来たから


ちょっと気が抜けたけど



良かったのかな。





本人は
晴れ晴れしてて


昨日の、不安そうな表情は
すっかり無くなっていた


ただ、

まだ薬は切れたままなので


痛みはあるんだろうけどね





そのあとは

会計の順番を待ちながら



携帯からネットで
その薬の情報を
閲覧したりした



その薬
評判はいい薬みたいだけど


副作用がけっこう強いみたい




特に気になるのが


めまいやふらつき



運転も注意、って書いてあるし

彼、職場で

機械の操作や

劇薬の取り扱いもあるからなあ・・・


それに、


見て

アルコール飲むと

副作用が強く出ることがある、って

書いてあるよ!




えっσ(^_^;)




なんて話して
笑ってるうちに

会計に呼ばれ



一緒に薬局で

薬を受け取って



車に乗り込んだ




夕方の5時半に

弁護士さんとアポがとってある



それまで4時間くらい


どうする?


お昼食べに遠出する?



◯◯のラベンダー畑に
りるら連れて行きたいって
思ってたんやけど


高速で富山まで行って
◯◯の寿司もええな






でも、

その法律事務所に


夕方行く事考えたら




あんまり遠出はしないほうが
いいかもよ・・・・



・・・ってことになって




結局・・・



お昼を買って
再びホテルに籠ることに・・・ヽ(;´ω`)ノ


(・・2日で4回目ね)









昨日のことがあって


最初はちょっと

ぎこちなかったけど




シャワーを浴びて

ベッドで肌を寄せ合うと





やっぱり

自然に2人とも


笑みがこぼれて来る




寄り添うだけで

こんなに幸せなんだもんね



やっぱりこの人が好き


つまんない嫉妬や意地やプライドで


失ったりしたくないよ・・





このとき
彼はとうとう

挿入も出来なくなっていた




それでも

私のことを

喜ばそうとしてくれる


それが
素直に嬉しかった



何度も、何度も

大きな波が来て


一瞬で真っ白になる

その繰り返しが

えんえんと続いた




鎮める間もなく

彼の指先から



どんどん快感が溢れて来て



夢中で彼の名を

呼び続けたよ







彼の携帯のアラームで
我にかえり


シャワーを浴びて


まだ、明るいうちに

ホテルを出た







私の車がある
駐車場までの



10分間のドライブ


彼の頭の中は

このあと面談する


弁護士さんとのことで

占められているのが
わかった




言葉少なな彼に


私も、

何も話しかけなかった





駐車場に着き



ついて行かなくて

いい?





という私に




うん


ちゃんとメモ見て話すから


道もさっき

りるらに教わったし


大丈夫





って


彼は笑って


いつものように

キスすると


ちょっと真面目な顔になって
バイバイと手を振ると


一人で、法律事務所に
向かって走って行った







長い長い2日間だったような


でも、
終わってしまえば


やっぱり

あっという間だったよね




次に会うのは


もしかしたら


お泊まり旅行の日になるのかな



それまでに

彼の痛みが


少しでも

良くなっていますように





そして

願わくば





私の

胸の痛みも



無くなっていたら

いいのにな




その時の彼の口調は


どこか

諦めたような

観念したかのような



かすかに、投げやりな感じだったけど




でも、
いつもの通り

優しい、落ち着いた口調で


違和感は感じなかった




思いがけず

告白されてしまったけど




なぜか


私のほうも

全く動揺しなかった





むしろ



そっかあ・・・・・


やっぱりね




っていう気のほうが

強かった



じゃあ

私が感じていた腑に落ちない
感覚


違和感は

当たってたんだ



って、

一気に胸のつかえが降りたような
爽快感と


彼の嘘を
最初から見抜けていた、

という

自分の勘に対する満足感と




それに、

なにしろ猛烈な眠気に
襲われていたから・・w





で、

そっかあ・・


それっていつごろ?



って聞くと





10年くらい前かな・・

まだ、子供が小学生だったから・・






ふ~ん・・・



どこで知り合ったの?





喫茶店のな


店員さんだったんや


で、


手紙もらってな





へえ

告白されたんだ


・・って思いながら



調子に乗って聞きまくった






どのくらい


付き合ってたの?





う~~ん


半年くらかな







そっかあ


じゃあ、


なんでお別れしたの?


何かきっかけがあったの?







・・・見られたんやな




見られたって

・・誰に?







相手の、両親に


2人でいるところ
見られたんや






えええΣ(~∀~||;)



そんな大変な事があったの


それでどうなったの







相手の両親に
呼び出されて


もう、会うな、って

言われた







へええええええ



それでよく済んだね


・・って、まあ
結構な修羅場だけど・・




そのあと

相手の人からも


もう会いません、って


電話があって



で、俺も


そうですか、わかりました



・・って、それで終わった







予想してたよりも



ずーーーーっと

はっきり

起承転結がある内容だったことに


ちょっと衝撃を受けた( ̄Д ̄;;




眠くて

身動きできないまま


そのままの姿勢で

話していたけど・・・




りるらさん

俺・・・



めっちゃ汗かいて来たわ







って言う彼の身体は

本当に


さっきまで
エアコンの効いた部屋で
ウトウトしていた時と
打って変わり

全身が
冷たい汗に
しっとり包まれていた



しかし


今を逃したら




もう聞けないかもしれない


こんな話




何度も蒸し返す気もなかったし



聞きたいことは聞いて

終わらせてしまおう・・・




で、


しばらくの沈黙のあと


また聞いてみた




・・その人と、

今でも顔を合わせることって



あるの?








ない!



全然ないで



もう、電話番号もメールも知らないしな



2度と会わんと思うで







じゃあ、もしさぁ



両親に、目撃されてなかったら



今も続いてるかな?





もし、そうだったら


今頃、私とも
付き合ってなかったのかな~・・・




ってぼんやりと考えたら



ちょっぴり寂しくなった





それまで


同じように

身動きしないで答えていた彼が



いきなり上半身を起こしたので




睡魔と戦っていた私も

ハッと目が覚めた




それはない


たぶん、見られてなくても

長く続かなかったと思うで






・・なんで?(;^_^A





すごく

ヤキモチ妬く人でな


俺のコンサート


かかさず見に来とったんや



でな

相方の◯ちゃん(私と同じ年の女性)と


掛け合いで話したりするの


嫌がってな




ユニットも

「解消しろ」とか


言い出してなあ




上半身を起こした
彼の顔が
逆光で、おぼろげに見える



当時のことを
思い出してるんだな・・



って考えたら


ちょっと不愉快だった







ヤキモチ妬かれて

しんどかったから


喧嘩になったりしてな




・・だから


何もなくても
そんなに長くは

続いてなかったと思うで








目が覚めてきて
私、


このとき
ちょっと


意地悪な気分に
なっていたのかもしれない





・・・◯◯って


もてるんだね






なんだか

人ごとみたいに


つぶやいてしまった




彼は少し
あわてたみたいで


いや


今は全然モテてへんで!!




俺より


りるらのほうがもてるわ

間違いない



りるらと話したら

誰でも惚れてまうで




こないだの会議で




◯◯さん達と一緒に

二次会に行った、って聞いて



一緒に飲んでるって思ったら



悔しくてたまらなかったんや






・・・情けないやろ



自分がヤキモチ妬かれたら


メッチャ嫌だったのにな


だから


妬いてるのも


りるらに知られたくなかったんや







ん?



・・ちょっと待て




こないだのヤキモチって

昔の彼女のことも

関係してたってわけ?



どんな場面にしても

いまだにその彼女のことを


思い出すことがあるんだ・・・





それに、

「今は」モテないって


昔はモテてたってことだよね






・・・って思ったら


困ったことに、

なおさら腹が立ってきた




で、つい



・・あの会議のあとね


一緒に二次会に行った人から

メールもらったよ





・・って


言っちゃった( ̄ー ̄;




・・・なんて?

ホテルに行きましょうって??





あはは(≧▽≦)

そんなこと言うの

◯◯だけだよ





・・・・・・・・




「会えませんか?」って

書いてあったよ





・・・・・・・・・・




でも、

お断りした



「私、ほかに付き合ってる人がいます」






って言ったの!??( ̄□ ̄;)!!




・・ううん(´∀`)

言いたかったけど

それは言えないから



2人きりではちょっと・・


また会議でお話ししましょう、って




はっきりお断りしたよ





・・・・・・・・・・・







しばらく黙っていた彼が


私の顔を見ながら言った



りるら


嘘ついていてごめんなさい




ホントのこと言ったら

りるらに嫌われる、と思って



言えなかったんや



でも、

もうないから


何も隠しごと
してへんから



俺、りるらを

愛してる




誰にも渡したくない





って


ギュ~~ッと

抱きしめられた






誰にも・・って
言われても




すでに
人妻なんだけどね・・・・ヽ(;´ω`)ノ




・・って思いながらも




この時はもう

ふたたび
襲ってきた強烈な睡魔に

意識を持って行かれそうになりながら




身体のほうは

下半身に手を伸ばしてきた
彼の手を

すんなり受け入れて



力を抜いたまま


されるがままになっていた









この日、このホテルに入るのは
2回目


再び彼と
肌を合わせる



ショッピングモールの中で
少し、気分が悪そうにしていた彼は




映画館で少し休めたから


もう、大丈夫。

なんともないよ




とは言っていたけど



前日から

ロキソニンを飲んでいないため


かなり、痛みが
あるような感じだった





今日はもう、
朝 エ ッ チ したもんね

時間まで
一緒にいるだけでいいよ





って、何度も言ったんだけど




彼は納得せず

チャレンジヽ(;´ω`)ノ





が、




途中までは
いい感じでいくんだけど

挿入すると




しばらくすると

元気が無くなっちゃう・・



・・そんなことを

何回か繰り返したあと




結局、自身がイくことはあきらめ



私をイかせることだけに

専念し始めた




夜も会えるのに

抱き合って、キスしてくれるだけで
満足できるのに


私ばっかり乱れて

何度も何度も
イかされるのは


ひどく
恥ずかしかった




何度も、もうやめて

とお願いしたけど




頑として聞いてくれなかったので



結局、足がガクガクしながら
帰るするハメに
なってしまった




7時前


彼と、一旦別れて


私は家に戻り

家で旦那の帰りを待って
夕飯

夜10時頃

再び待ち合わせする事になった




その間彼は、
どこかで一人で食事し

ついでに、日帰り温泉に
入って来る




・・と言っていた







夜10時

待ち合わせ場所に行っても
彼がいなくて



お風呂屋さんの仮眠室で
爆睡していたところを
電話で起こし



彼があわてて

遅刻してくる


・・・・という


ちょっとした
行き違いはあったけど



なんとか、10時30頃には
落ち合えて







この日3度目の
ホテルへ(;^_^A

(同じホテルに、一日3度も
通うって・・)









りるらとこんなに長い時間

一緒にいられて



めっちゃ嬉しいなあ





って

繰り返していた彼だったけど




夜の エ ッ チでも

やはり、逝くことはできなかった




(・・私も頑張ったんだけどね)





前の晩
最後にロキソニンを
飲んでから

丸1日以上経っている




彼自身


痛み止めを飲まないと

まだ、こんなにしんどいんだな




・・って

驚いていた様子だった




それでも、
私のほうは十分
満足させてもらって


抱き合いながら
いつのまにか


2人ともウトウトし



目が覚めると
キスしたり話したり・・




で、またウトウト・・



なんてことを繰り返していた





目が覚めた時には


旅行の話や


もうすぐ付き合いだして
丸2年になる話



今までの
思い出話



・・なんかが多かったんだけど




なぜだろう

ふと、思いついて

何とはなしに聞いてしまった





・・ね


◯◯って


結婚してから


私と付き合う前に



だれか、他の人と

付き合ったこと


ある?







私は

彼に腕枕されて


彼の胸に

顔を埋めるようにして
くっついていた



だから


彼の表情は見えない




彼が何か喋るたび


頭の上から聞こえる声と


同時に
彼の身体のなかで響く声と


同時に2つの
彼の声を感じる音が出来る




私は
いつも夢うつつで

それを聞くのが好きだった





・・・それ


前にも聞いたな






彼が言った





そう

この質問


実は2回目なの




それは

彼と、初めての食事をした日

つまり・・


彼と初めて、ホテルに行った日



2年前
初めてのデートで
食事が終わり


車の中で




いきなり彼が

「ホテルに行きたい」



って言ったとき



どうしていいかわからないまま

思わず聞いてしまったのだ



「ね

前にも、こんなふうに

奥さん以外の人を


誘ったことって

あったの?」



・・・・って



その時の彼の様子


今でも鮮明に覚えている



黙って

何も言葉を発せず


真っすぐに前を見て
運転しながら



かすかに



ふるふると

首を横に振った彼の横顔



その仕草が

目に焼き付いている





この2年間

彼のことを深く知るにつれ


私の中では

ずっと、その時の
彼の姿が

なにか腑に落ちない


違和感があるものとして


存在し続けていた




あの時の顔は



今まで、私に見せてくれた

どんな顔とも

どんな仕草とも違う




・・そんな思いが

どんどん

大きくなっていたから




かといって

聞きたくて、聞きたくて
たまらなかった・・


ってワケでもなく



問いただそうと

思ったわけでもなかった



本当に

なんとなく





愛してる

大好き





そんな
ピロートークの延長で


ポロッと
言ってしまったのだった




だから

大した返事を
期待していたわけじゃなかった



たぶん

あの時と同じように


否定するんだろうなと・・・



でも




意に反して

彼が言ったの










・・・・・あるよ









・・って