今回は恐竜科学博の目玉展示の一つである、ゴルゴサウルスの”RUTH(ルース)”についてお伝えします。^^

米国モンタナ州のツーメディシン層から、マイアサウラの化石と一緒に見つかっています。

全身の骨格が揃って出土した奇跡の標本ですが、全身に病気の痕や骨折の治癒痕が見つかっている貴重な標本(レプリカ)です。^^

 

良く目にするゴルゴサウルスより、体躯も一回り大きく、細部が模式種のリブラトゥスと違う点も多いため、ゴルゴサウルスの新種になりそうとのことです。

 

では”ルース”の細部を見て行きましょう。

病気の痕として特筆すべきは脳腫瘍の痕が、恐竜として初めて見つかったことです。

脳腫瘍の痕はクルミぐらいの大きさですが、恐竜の脳の大きさを考えれば、大変な大きさです。

 

続いて肩甲・烏口骨に出来た骨腫瘍の痕。

CT検査により、腫瘍内部の骨は骨折していることが分かっています。

 

そして、左下顎の端部の異常・・・

病変部分は歯槽ごと失われているそうですが、細菌などでやられてしまったのでしょうか、それとも腫瘍の転移が原因か・・・

研究が待たれます。^^;

 

続いて骨折箇所ですが、第4尾椎と第5尾椎が骨折して融合しています。

右足の腓骨(脛の外側の骨)は折れて変形、皮膚を突き破るほどの重症^^;

そして一番の大怪我が左大腿骨のはく離骨折。

筋肉が付着する大転子と呼ばれる部分が、完全に剥がれており、歩くことはかなり困難な状態と考えれています。

この骨折は治癒痕が全く無いため、”ルース”の死に繋がった可能性がありそうですね。^^;

 

以上、ルースのレポでした。

会場レポはまだまだ続きます。

ではまた。^^