ミネラルショーの戦果報告、2回目は”マーショサウルス”の歯冠です。

マーショサウルスは中型のメガロサウルス類で、市場に出回り出したのは最近ですが、記載論文は1976年(40年前)に発表された恐竜です。^^

Marshosaurus.bicentesimus

ワイオミング州アルバニー郡ボーンキャビン採掘場

モリソン累層産 ジュラ紀後期チトニアン期~キンメリッジアン期

標本長:31.1mm

幅CBL:10.9mm、厚さCBW:6.3mm、CBRは約0.58です。

鋸歯密度は遠心側で 3.5個/1mmでした。

 

それでは細部を見て行きます。

先端部の両面には明確な咬耗面がありません。

鋸歯は遠近側には歯尖から歯根まで続いていますが、近心側は肉眼で見るレベルではカリナの痕跡をとどめる程度です。

ルーペで細かく観察すると、歯尖から1/3ほどの位置に小歯の痕跡を確認出来ました。

続いて、ケラトサウルスの時にも、話題になった鋸歯の小歯形状です。

ケラトサウルスの小歯はリングノートのページを破ったような形ですが、マーショサウルスの小歯は櫛のような切れ込みで、小歯が四角く見えています。

私はメガロサウルスやトルボサウルスの歯を所持していないので、比較検証は叶いませんが、手に入れば行ってみたいです。

 

続いて歯冠断面と歯尖方向からの状態です。

両写真とも写真上側が近心方向になります。

歯根部に変形があるため正確な断面が見れないのが残念です。

 

次回はダコタラプトルの歯を検証します。

ではまた。