"エンケン"こと遠藤賢司さんが亡くなった。
「頑張れよなんて言うんじゃないよ」と歌っていたエンケンさんが去年のライブで観客に向かって「『頑張れエンケン!』言ってくれ」と言ったという話を聞いて泣きそうになった。
エンケンさんのライブは2回だけ見たことがある。
1回目は2004年に友達に誘われて早稲田大学の学園祭にエンケンさんが出た時。(僕は早稲田大学出身ではありません。)
一人で闘うように歌うエンケンさん姿を見て「歳を取ったら楽になれると漠然と思ってけど、それは違うんだな」と思った。あと、見た目のかっこよさ。足も長くスタイルがよくて、着ている服やボロボロのジーンズも含めて存在が芸術作品のようだと思った。
その時初めて聴いた『ラーメンライスで乾杯』をとても好きになった。
2回目は2013年、平井くんが熊本で企画したロックフェス『はるかぜ2013』の時だ。
楽屋にいたら唐草模様のシャツの上にMA-1を着て出番前で髪の毛も逆立てたエンケンさんが入って来られた。僕は緊張してその場にいられなくて挨拶だけして楽屋から外に出てしまった。
その日のライブはステージの袖からも見ることができて、こんなにエンケンさんを近くで感じられる機会をくれた平井君には本当に感謝している。
エンケンさんはがんになんてなるわけない。
エンケンさんが死ぬわけない。
そう思っていたけどエンケンさんは本当に死んでしまった。
かっこよくてやさしくて強いエンケンさん。
ご冥福をお祈りします。