ラーメンが食べたくなって家を出たのに近所のラーメン屋がつぶれていた。
しょうがないのでそのまま歩いていると駅に着いてしまったので電車に乗って隣の町へ行った。
隣の街でも随分歩いてみたのだがラーメン屋がない。
この際牛丼でもいいかと牛丼屋の前で立ち止まったりファミリーレストランを横目で見たり喫茶店なんかに行こうかとも考えたけど自分はそれらのどこにも行きたいと思えなくて「この街には僕の落ち着ける場所はないんだ」なんて悲しい気持ちになった。
家に帰ってインスタントラーメンでも食べればいいやと駅へ戻り改札に入ろうとした時、立ち食い蕎麦を見つけた。「そば うどん 中華そば」の文字。…。そばとうどんだけにしとけばいいのに…、と思いながら「中華そば」の食券を買う。390円。
結局僕はこういうところが落ち着くんだなと古くて狭い店内を見るとオススメに「ラー油蕎麦」とか「豚ホルモンカレー」だって。
頼んで1,2分で出てきたラーメンは以外にも美味しかった。
隣で「冷やしたぬき蕎麦」を食っている親父がずっと「うん、うん」と頷いたり独り言を言っては「ヒヒッ」と笑っているのが少し気になった。