夜になって雨が降り出した。雨はどんどん強くなって雷が鳴り出した。音はどんどん大きくなって外が雷でビカビカ光っている。これはどうやら凄い天気になりそうだ。
妻が「おもしろそうだ」というのでベランダでずっと見てた。
黒い空に黒い雲が動き回り何匹もの悪魔が飛び回っているみたいだった。
もし今雷が自分に落ちたらと考えて「死にたくない死にたくない」と考えたり、雷の落ちる爆音を聞きながら戦時中はこんなふうにしょっちゅううるさくて怖かったのかなどと考えた。
そのうち真っ黒い空に何本もの稲光が立った。
その真っ黒い空に物凄い雨と雷鳴を伴って何本もの稲光が立った。
凄く恐ろしいけれど、とてもかっこよかった。