舞台「尺には尺を」 | きこえについて

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※アメンバーはやり取りのある方のみにさせていただきます。メッセージお願いたします。

※記憶をとどめるために残しておきたいので書きます。
いつものブログとは関係ありません。すみません。

ちょっと、ネタバレありです。



蜷川幸雄さんの最後の演出作品になるシェイクスピア「尺には尺を」をさいたま芸術劇場に見に行ってきました。

蜷川さんの作品を見るのは昨年の村上春樹「海辺のカフカ」に続いて二度目。

最後まで最後まで稽古場に戻ろうとなさっていたそうで、、、
ご冥福をお祈りいたします。

シェイクスピア劇なんて見たこともなく。言い回しも独特で時代背景も加味して見ないと話がわからないだろうなと思い、観劇する前に他の作品も読んでみたり、いろいろお勉強してみました。(有名どころはやっぱり面白いです)
しかし、肝心の「尺には尺を」を読んでもなんだかさっぱり分からない(笑)
喜劇と言われるわりに笑いどころも分からないし、内容も、出てくる人々の心情も、終わり方もなんだかなあと本だけ読んだだけでは??な感じでした。

ところがところが、舞台を見て、俳優さんたちの演技をみてびっくり。

やっぱり喜劇でした!
こんなに笑いどころがあるなんて(笑)

演出の方法、演じ方でこうも変わるんだなあと。感動しました。
そこ、笑いどころだったんだ!と思うところもちらほら。

読むだけではぜんぜん分からない、、、
まあ、当たり前ですよね。想像力が乏しい私ですから(;^_^A

本物の演劇はすごい!

二回見ましたが、一回目は(自分の中で)神席と言ってもいい席で、俳優さんたちのお顔の表情が良く見えて(か、かっこよかった、、、)
もう、胸がいっぱいで話も半分しか入って来ませんでした。

セリフがなくても表情で心情を表現して、言わんとしていることが分かる。自分がスポットライトをあびていなくてもみんな演技なさってるんですよねえ。(あたりまえか)

セットがとてもシンプルなのにとても美しい。遠目の中央で見た方がよりきれいに見える。
(でも、左サイド、右サイド前方の方がおいしい)
舞台の奥行きがうまく使われていました。こういう見せ方もあるんだなあと。
光と闇のコントラストが美しい。
俳優さんが闇に消えていく姿が、、、、なんて美しいんだろう。

忘れられない光景です。

舞台は生ものだそうで、たしかに、、一回目に見たときよりも二回目の方が進化してる!熱がこもっていましたし、微妙に違う部分もあったような。
セリフも本と少し違うところも。稽古で変えたりするのかな?時間の関係かな?

本を読まなくても、シェイクスピアを知らなくてもきっと面白く見れたはず!
あんな膨大な難解なセリフを面白く聞かせちゃうんだからすごいです。

主演のアンジェロについて。
言っていることとやっていることが矛盾している。
目的の行為ために人を脅し、悪事が露見することを恐れて約束も反故にし、自分の保身のことしか考えてない。そのせいで葛藤し、自分の起こした行為に悩み後悔する姿は登場人物のなかでいちばん人間の本質を見せいるというか、、悪いヤツなのに憎めないような(笑)
複雑で大変な役なのに、熱演されていました。

カテコで俳優さんたちが走ってくる姿がなんだかかわいかったです。
さっきまでの張りつめた空気はなく、みんなやりきった表情。

いつもスタオベのタイミングがつかめなくてそわそわしちゃいます(;^_^A
今回も腕が痛くなるまで拍手しました。

幕が下りて上がって、、、
蜷川さんはもういないんだな、、、、と。
でも、きっとスタッフキャストの方々が蜷川さんの思いに応えて作り上げた舞台をきっと見てる!
蜷川さんはここにいないけれどいた。という記事を読んだけれど、本当にそうだと思いました。

そんなに演劇をみたこともないので、偉そうなことは言えませんが。
まったく演劇をしらない人間が見てこんなに感動できたのだから、素晴らしい作品だったなと思いました。

私はもう見られないので喪失感でいっぱいですが、まだ九州、大阪と続くので、私が見たときよりも、もっともっと進化続けるのでしょうね。

見られて幸せでした。
ありがとうございます。
感謝です。

自分の楽しみはおしまい。また明日からがんばります!