講談社

2011年1月 第1刷発行

266頁

 

神戸新報県警担当記者の秋葉は、その傲慢な性格から周囲に嫌われ文化部へ左遷され、将棋担当を命じられます

全く興味を持てない将棋の世界に嫌気がさし酒に逃げる日々を送る秋葉

ある日、行きつけの小料理屋で自分の指定席に座っていたひとりの男・真田との出会いが秋葉を将棋の世界にのめり込ませることになります

 

塩田さんのデビュー作とのこと

第一章で、塩田さんらしいと思ったのですが、第二章以降は様子が違い、柚月裕子さんの「盤上のひまわり」みたいなのか、と読み進めました

将棋をきっかけに秋葉の周囲に集まる人々、男性も女性も個性的で関西独特の泣き笑いもあって実に面白かったです

自分が付き合えるタイプではないけれど真田も秋葉も憎めない男でした

 

将棋に魅せられた男たちの男臭い物語

インパクトの強すぎる装画も読後だと納得です(笑)