新潮社

2023年5月 発行

225頁

 

都内の老舗ホテル、三日月ホテルに勤務する続力(つづき・ちから)は、招待状の宛名書きを依頼しに筆耕士として登録されている書家で書道教室を営む遠藤薫を訪ねます

マイペースで人との距離を縮めるのが得意な遠藤は続に「チカ」と渾名をつけ、書道教室の生徒に依頼された手紙の代筆を手伝わせます

当初はビジネス上の付き合いだけのつもりだった続ですが徐々に遠藤の魅力に惹きこまれていきます

仕事以外でも遠藤書道教室を訪ねることが増えた続でしたが、ある日突然、筆耕士の登録解除を願うメールが来て…

一度は別の道を歩くことにした続と遠藤

しかし、そこで初めて友として、人として互いの存在の必要性を実感し、別の選択肢を選ぶことにします

三浦作品に多いバディもの、大好きです

 

書道教室の生徒たち、遠藤の飼い猫・カネコ氏、続の職場の先輩etc、2人を取り巻く登場人物たちも魅力に溢れていて、子どもの頃通った書道教室の墨の匂いを思い出しつつ楽しく読み終えました

 

続編希望、さらに深夜ドラマ枠で映像化希望します