時代小説文庫(ハルキ文庫)

2016年2月 第1刷発行

275頁

 

着物始末暦シリーズ第6巻

 

着物の始末屋・余一が着物から人の心を読み取り困りごとを解決していくシリーズ

 

一膳飯屋の看板娘・お糸は長年想いを寄せている着物の始末を生業とする職人・余一にきっぱり断られてしまった一方で、紙問屋の若旦那・礼治郎から嫁にきて欲しいと言われます

想い人を忘れることが出来ず悶々とした毎日を送るお糸

一方の余一も、自分の壮絶な過去からお糸とは夫婦になれないと決めていながらお糸への思いを捨てきれずにいます

 

「赤い闇」「なかぬ蛍」「錦の松」「糸の先」

大隅屋の面々は相変わらずで、特に奉公人でお糸の幼馴染のおみつには困ったものです

本巻で余一の過去の一部は明らかにされましたが、井筒屋との因縁はまだわかりません

井筒屋が大隅屋にどんな悪さを仕掛けてくるのか、余一とお糸は無事所帯を持つことができるのか

他にも細々、どんな展開になるのかこれまた次巻が楽しみです