「ブレット・トレイン」

原題 Bullet Train

2022年 日本

【Amazon Prime Video】

 

原作 伊坂幸太郎「マリアビートル」

 

いつも事件に巻き込まれてしまう世界一運の悪い殺し屋レディバグ(ブラット・ピッド)

そんな彼が請けた仕事は、東京発の超高速列車内でブリーフケースを盗んで次の駅で降りるという簡単な仕事のはずでした

盗みに成功したものの9人の殺し屋たちに次々と命を狙われ、降りるタイミングを完全に見失ってしまいます

列車がレディバグを乗せたまま、世界最大の犯罪組織のボス、ホワイト・デスが待ち受ける終着点・京都へ向かって加速していきます

 

殺し屋の名前、レディーバグ=天道虫、檸檬と蜜柑を聞いただけで嬉しくなります

でも、伊坂幸太郎らしいユーモアや蘊蓄、繊細な感性がアメリカらしい直球に変わってしまったのは残念

仕方ないですね

ツッコミどころは多々あれど、パラレルワールドの話と思って割り切って観れば良いでしょう

 

 

 

 

「ノッティングヒルの洋菓子店」

原題 LOVE SARAH

2019年

【Amazon Prime Video】

 

ロンドン、ノッティングヒルに洋菓子店をオープンした3世代の女性たちと男性シェフの奮闘を描く人間ドラマ

 

名店で修業を積んだパティシエのサラ(キャンディス・ブラウン)と親友イザベラ(シェリー・コン)は、長年の夢だった自分たちの店をオープンすることに

そんな矢先、サラが突然の事故で他界

夢を諦めきれないイザベラとサラの娘クラリッサ(シャノン・タルベット)は絶縁していたサラの母ミミ(セリア・イムリー)も巻き込んでパティシエ不在のまま開店に向けて動き出します

そんな彼女たちの前にミシュラン2つ星レストランで活躍する男性シェフ、マシュー(ルパート・ペンリー=ジョーンズ)が現れます

かつて恋人だったサラから逃げた過去を持つ彼は、あることを償うためにパティシエに名乗りをあげたのでした

それぞれの思いを抱えながらサラの夢をかなえるべく奮闘する4人でした

 

オープンしてしばらくは閑古鳥が鳴いていたお店が、多文化多民族の街ロンドンで故郷の味を思い出すスイーツを売る、というアイデアで徐々に活気に包まれていくあたりはユーモアもあって楽しかったです

4人それぞれが自分の来し方を振り返り、未来を見つめる

ものすごく大きな感動はないけれど、穏やかな心持になれる作品でした

 

原題の『LOVE SARAH』は洋菓子店の名前です

「ノッティングヒルの恋人」を連想してしまう邦題は何だかね

原題そのままで良かったのではないかしら