「オーディナリー・ラブ ありふれた愛の物語」

原題 ORDINARY LOVE

2019年 イギリス

【ムービープラス】

 

長年連れ添った夫婦、トム(リーアム・ニーソン)とジョーン(レスリー・マンヴィル)

ある日、ジョーンに乳がんが見つかります

病を受け容れ、乳房切除、抗がん剤治療を続けるジョーンに対し、妻の病を前に何を言うべきか戸惑いながらも真摯に向き合うトム

それでも病の当事者と、そうでない者との間の微妙なすれ違いに言い争うことも…

 

2人の心情が淡々と描かれる中、ごく普通に生きること、暮らせること、そのありがたみを忘れないことが大切というメッセージがわかりやすく伝わる作品です

 

 

 

 

「アイダよ、何処へ?」

原題 QUO VADIS,AIDA?

2020年 ボスニアヘルツェゴビナ

【ムービープラス】

 

1995年、ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争の中で起きた大量虐殺事件「スレブレニツァの虐殺」の全貌と、その中で家族を守ろうとした一人の女性の姿を描いたヒューマンドラマ

 

国連平和維持軍の通訳として働くアイダ(ヤスナ・ジュリチッチ)は、セルビア人勢力の動きがエスカレートし国連基地までも占拠しようとする中、助けを求めて逃げてきた人々や、その中にいる夫や息子たちを守ろうとします

しかし、国連とセルビア軍との「合意」が事態を複雑化させ、虐殺のきっかけとなってしまい、犠牲者の中にはアイダの家族も含まれていました

たびたびアップにされるアイダの顔

必死になって逃げ道を探るアイダの眼力の強さが彼女の意志の強さを表現していました

 

紛争終結後、教職に戻ったアイダ

教え子たちが平和の中で成長することを願っているのでしょうか

 

このような事件があったこと、全く知りませんでした

そもそも「ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争」という単語は知っていても、紛争が起こった原因すら知らずに生きてきました

これもまた映画から歴史を学ぶ作品

この悲劇を世界に伝えたい、そんな強い願いのこもった作品でした

 

 

 

 

「最後まで行く」

原題 A HARD DAY

2014年 韓国

【Netflix】

 

ひき逃げ事故の隠蔽工作を図った刑事が窮地に追い込まれていく姿を描くクライムサスペンス

 

殺人課の刑事ゴンス(イ・ソンギュン)は母の葬式の日に不注意から通行人の男性をはねてしまいます

男性の遺体を隠すため一計を案じたゴンス

なんと、遺体を車に積んで葬儀場に運び込み母の棺桶に入れて一緒に埋葬してします

ところが、事故の一部始終を目撃したという謎の男チャンミンから脅迫を受けるようになり次第に追い詰められていきます

その死体は指名手配犯のもので汚い金のありかを知っているらしく遺体を掘り起こすハメになるゴンス

職場には報告できず単独で動き回るのですが…

 

テンポよく畳みかけスピーディに進む物語は面白かったですが、全体を通してボンヤリした印象が残りました

韓国警察の隠蔽体質ゆえに成り立つストーリーです

韓国、大丈夫?

日本国も他人事ではないのでは?

 

岡田准一さん主演のリメイク版も面白いとのこと

機会があったら観たいです