「カモン カモン」

原題 C’MON C’MON

2020年 アメリカ

【ムービープラス】

 

ニューヨークで独り暮らしをしているラジオジャーナリストのジョニー(ホアキン・フェニックス)は妹・ヴィヴ(ギャビー・ホフマン)から頼まれ、暫くの間、ロサンジェルスのヴィヴの家で9歳にある甥・ジェシー(ウディ・ノーマン)を預かることになります

好奇心旺盛なジェシーは疑問に思うことをストレートに投げかけてきてジョニーを困らせますが、ジョニーの仕事や録音機材にも興味を示し、2人は次第に距離を縮めていきます

仕事でニューヨークに戻らなければならなくなったジョニーはジェシーを連れて行くことにするのですが…

 

幼い子供に振り回されるホアキン・フェニックス

いつ堪忍袋の緒が切れるのかハラハラしましたが、悩みながらもジェシーに寄り添う姿を重くならずに演じていて好感が持てました

ジェシーはジェシーで、父親が心を病んでおり、その父親を支えるため母親は不在、と9歳の子が負うには重い家庭環境にいながら、何とかジョニーとの関係を構築しようと努力を重ねます

賢い子どもです

そんなジェシーを自然体で演じたウディ・ノーマンも素晴らしかったです

 

ジェシーを預かったことをきっかけに亡き母親のことでぎくしゃくしていたジョニーとヴィヴの関係も改善されたようです

 

また、ジョニーにインタビューマイクを向けられる全米各地の子どもたちの言葉に胸打たれます

日常の中で彼らが感じ、考えていることを素直に語っているだけなのですが、古今東西の賢人たちの言葉よりよほどストレートに伝わってきました

ジェシーも自らが持つマイクに向かって語ります

その言葉がまた良いのです

 

エンドロールのバックに流れるのが音楽ではなく、子どもたちのインタビュー音声という趣向はナイス

 

親兄弟、従兄弟より、距離感がある伯父と甥

年の離れた親友になれたように思いました