「ベルファスト」

原題 BELFAST

2021年 イギリス

【Amazon Prime Video】

 

ケネス・ブラナー監督が自身の幼少期の体験を投影した自伝的作品

舞台は出身地である北アイルランドのベルファスト

現在のベルファストの町の明るい情景から一転

モノクロで描かれるのは

1969年8月、道で元気よく遊ぶ子供たちが夕食に帰宅しようとする頃

プロテスタントの武装集団がカトリック住民への攻撃を始め、穏やかだったバディ少年(ジュード・ヒル)の日常は突然悪夢へと変わってしまいます

住民すべてが顔馴染でひとつの家族のようだったベルファストは、この日を境に分断され、暴力と隣り合わせの日々の中、バディと家族たちも身の安全のため、故郷を離れロンドンに引っ越すか否かの判断を迫られます

 

ロンドンへ出稼ぎに出ている父(ジェイミー・ドーナン)

留守を守る気丈な母(カトリーナ・バルフ)

年老いた祖父母(キアラン・ハインズ、ジュディ・ディンチ)

まだ9歳のバディには大人たちの思惑など処理できるはずもなく問題を起こしたりしてハラハラさせられます

そんな物語の中で描かれる、対立とそれを上回る人の絆や思いやり

映画で知る歴史の一部でした

祖父母の会話や、2人がそれぞれバディへ語りかける言葉が良かったです

 

 

 

 

「地下鉄のザジ」

原題 ZAZIE DANS LE MÉTRO

1960年 フランス

【BSプレミアム】

 

母親に連れられて生まれて初めてパリにやってきた10歳の少女ザジ(カトリーヌ・ドモンジョ)

母親はザジを弟のガブリエル(フィリップ・ノワレ)に預けると恋人とどこかへ行ってしまいました

地下鉄に乗るのを楽しみにしていたザジは叔父さんの家を抜け出してパリの街へと繰り出しますが地下鉄はストで運休…

見知らぬ人と食事をしたり、エッフェル塔に上ったり、好き放題をして過ごしたザジは母親から地下鉄に乗ったか聞かれ「乗らない、疲れちゃった」と答え、また列車に乗って家に戻っていきました

 

ドタバタコメディらしいです

主人公のザジに可愛げがあればまだしも大人を振り回して小憎たらしいだけで自分には全く面白さがわからない作品でした

唯一、感心したのは、公道やエッフェル塔での大掛かりな撮影

スタッフも役者もさぞや大変だったことでしょう