講談社文庫

2008年5月 第1刷発行

2021年8月 第35刷発行

解説・幾原邦彦

上巻 500頁

下巻 562頁

 

大学受験間近の高校三年生の失踪から始まったゲーム

双子の兄・藍に会うため次々と殺人ゲームを進めていく大学院生の木村浅葱

同じ大学に通う狐塚兄妹を巻き込みながら、一方通行の片想い、掛け違った恋のボタン、残虐な殺人ゲームの結末は…

 

 

環境によって人は、狐塚兄妹のようにも木村浅葱のようにも育つのです

木村浅葱のやったことは、劣悪な環境で育ったが故と思うと同情してしまいます

それも美青年とくれば(#^^#)

最後に、狐塚兄妹の思いが通じたこと、失踪した高校生が自己を見つめ直し両親と向き変えたのは救いでした

 

残酷で辛い物語でしたが、これまでの辻村作品同様、伏線回収の醍醐味と読後の清々しさや未来への希望を味わいたいと頑張りました

再読は無いかな