「浅草キッド」

2021年

【Netflix】

 

原作 ビートたけし

 

ビートたけしが自身の師匠である芸人・深見千三郎と過ごした青春時代を綴った自伝「浅草キッド」を映画化

多くの人気芸人を育てながらテレビにほとんど出演しなかったことから幻の浅草芸人と呼ばれた師匠・深見(大泉洋)や仲間たちとの日々と、芸人・ビートたけし(柳楽優弥)が誕生するまでを描きます

 

時代を駆け抜けていく人気芸人と、時代に取り残されていく師匠ですが、弟子と師匠の関係は変わりません

『笑われるのではなく笑わせろ』

芸人の覚悟が全編からあふれ出ています

古き良き浅草時代の人間模様とお笑いの真髄を見せてもらいました

 

柳楽優弥さんが本当にたけしの若い頃に見えてくるから不思議です

大泉洋さんを筆頭に出演者皆さんの演技もいい

監督・脚本の劇団ひとりさんの力ですね

そういえば「青天の霹靂」も懐かしの昭和を思い起こさせる素敵な作品でした

 

     

 

 

 

「罪の声」

2020年

【日本映画専門チャンネル】

 

原作 塩田武士

 

実際にあった昭和の未解決事件をモチーフに過去の事件に翻弄される2人の男の姿を描きます

 

大日新聞文化部記者の阿久津(小栗旬)は時効になった未解決事件を追う社会部の特別企画班に呼ばれ取材を重ねる毎日を過ごしていました

一方、京都で父の後を継いでテーラーを営む曽根(星野源)は家族と幸せに暮らしていましたが父の遺品の中から古いカセットテープを見つけます

自分の声が録音されていたのですが、それはあの未解決事件で犯人グループが身代金の受け渡しに使用した脅迫テープの声と同じと気づき、どうして自分だったのか、苦悩する日々が続いていました

取材を続けるうち、曽根に辿り着いた阿久津

阿久津に協力する決心をした曽根は阿久津と共に関係者に辿り着き次々と証言を入手します

縺れた糸を解くように事件の核心に迫っていく2人でした

今になって次々と、って都合良すぎやしません?

事件当時の警察は何を捜査していたのでしょう?

とツッコミは置いておいて

面白かったです

これがあの実際の事件の真相と勘違いしそうなほどよく出来た作品と思います

 

もう一人の声を使われた女の子の運命は悲惨なものでしたが、曽根が重荷を背負いながらも彼女の分まで生きていってくれると思われる終わり方にホッと安心しました

 

犯人の一人と目される「キツネ目の男」が街中を悠然と歩いています

周囲に溶け込んでいて案外気づかないものなんですね

 

     

 

 

 

「決算! 忠臣蔵」

2019年

【チャンネルNECO】

 

忠臣蔵を題材に、限られた予算の中で仇討を果たそうとする赤穂浪士たちの苦労を描きます

 

堤真一と岡村隆史がダブル主演

他にも妻夫木聡、濱田岳、西村まさ彦、千葉雄大、寺脇康文、阿部サダヲ、石原ひとみ、竹内結子などなど

スケジュールの合う人全員集合!みたいな豪華出演陣に驚きです

 

で、内容は…

「殿、利息でござる!」の中村義洋監督・脚本だったので期待したのですが…

赤穂浪士たちが何かを成そうとするたび、かかる費用を現在の貨幣価値に換算された数字が表示され「へぇ~」「ほぉ~」と面白かったのですが、ラストの討ち入りのシーンで、これはいくら、あれはいくら、How much?ばかり頭に浮かんで楽しめなくて残念でした