いいお天気だったので、

井の頭公園をふらふらお散歩していたら、

遠くのほうから女の子の叫ぶ声が!


ま、はしゃいでるだけだろう・・・と、

さして気にしていなかったのですが、

少しずつ、歩みを進めていくと、

その声がだんだんクリアになってきた。


「離してよ!お願い!離して!」


・・・、も、もしかして・・・事件・・・?


声のする方に目を凝らしてみると、

雑木林の奥に確かに男女の影。


基本、危うきに近づかない君子の僕ですが、

さすがに、女の子のSOSを

こんだけはっきりとキャッチしてしまったら引くに引けず、

かなりゆーーーーーっくり、

現場に近づいていきました。


もともと目が悪いのと、

彼女らの着てるものと雑木林の色が近かったのもあって、

どんな二人なのか、なかなか把握できませんでした。

でも、間違いなく男女二人で、

男性も方はかなり大柄で、やや年配気味、

女の子も方も背は高く、その腕を男性がつかんでるように見えました。


いよいよ、二人の様子がはっきりと確認できる距離まで近づき、

それでも、向こうはこちらに気づいていない様子。

相変わらず「離して!」を繰り返す女の子。

さあ、なんて声をかけよう・・・。

「その薄汚い手を離すんだ、おっさん!」

がいいかなぁ・・・。それとも、

「ねえねえ見てくださいよ!ヒタキの巣だ!もう春なんですねぇ」

みたいな、マスター・キートン風がいいか・・。


近づけば近づくほどに、どうもおかしな点が。

女の子のトーンは

最初の印象の、切羽詰った感じより、大分リラックスしてるのです。

「ねえ、離してよぉ、離してー。キャハハ・・」


これは様子がおかしい。

一定の距離をとりながら、静かに迂回する僕。


どうやら、この二人のやり取りは

「話してよ-!お願い!その日のことを話してきかせてよー!」

だったみたいだ・・・。


ようするに、僕の一番最初の直感。

「はしゃいでるだけ」

が、大正解だったのです・・・。



大長編・なぎの大冒険でした。



なぎ